From mataro at jca.apc.org Sun Nov 9 18:07:32 2003 From: mataro at jca.apc.org (mataro Y E) Date: Sun, 09 Nov 2003 18:07:32 +0900 Subject: [Wsfj-media 7] =?iso-2022-jp?B?GyRCJV4lOSUzJV9KLDJKMnEkTjlWGyhC?= =?iso-2022-jp?B?GyRCMWlPPxsoQigbJEI7ZCROJWElYiRoJGobKEIp?= Message-ID: <20031109164323.B0CF.MATARO@jca.apc.org> こんにちは。遠藤です。 2日のシンポジウムについて、私のメモからまとめてみました。 個人的なメモを元に再現したものなので、ところどころ間違いがあるかもしれ ませんが、その場合はご指摘願います。 個人情報保護法案で、最後まで一生懸命戦っていたのはフリージャーナリスト で、大メディアは妥協してしまった。 9・17以降、ナショナリズムが先祖返りした感じ。 国内の反戦運動は朝日、毎日、東京ががんばって取り上げたが、読売、産経の 取り上げ方はひどい。朝日はイラク戦争は反対したのに、有事法制では北朝鮮 の脅威があるからといって、これに賛成した。アメリカ追従一辺倒の流れを自 ら再生産している。 今回の争点は憲法問題だと思っているが、小泉は改憲を訴え、民主党も論憲か ら創憲に路線を転換したから、やっぱり改憲路線だ。マスコミでは、読売が露 骨に改憲指向を打ち出している。世論はだんだん内向きに内向きになり、アメ リカについていくことで一致団結できるというムードがあるから、我々はガッ カリさせられている。 アメリカ、インドでは反戦平和デーなるものを作ったが、これには日本は大き な役割を果たせるはずだ。これは市民がやるしかない。世界中では反戦運動の レベルを上げ、結果を出している。イギリスでは好戦派が負け、ベルギーでは 独・仏派が勝った。日本では新聞読者の7割が反戦なのに、つながりが薄い。 これは小泉流のやり方が成功しているからではないか。 最近起きたイラク国内のテロは、全世界中に大ショックを与えた。世界が引き 裂かれかねない状況だが、外国の反応は日本よりも敏感で、アメリカは出て行 けという展開になっている。 先日のWTO協議は決裂したが、これは南の国の意見が反映されているからだ。 南の国は、先進国の意見を聞かない。だが日本では、経済自由化がいいという 報道一辺倒。アメリカの大統領候補者であるデニス・クニシッチも「WTOは 小農を破滅させる」といってこれに反対している。だが、日本国内ではこれが できていない。ジョゼ・ボベの運動は消費者と農民、社会をリンクさせる。 地域が違っていること、多様性のある考え方はとても大事だ。今のメディアに はそういう視点がない。 ポルトアレグレでのWSFを読売が取材に来たが、まるでわかっていない。全 く無知だから、集会の様子を見て「今年は暴動がなかった」と書く。ポルトア レグレでのことをきちんと書いていたのは、日刊ベリタだ。 現場の声を拾うと、先鋭化した意見が多い。情報は増えたが、現場の雰囲気は いってみないとわからない。信頼に足る組織・団体は、時間がたつにつれて保 守化する傾向がある。 最近は、市民がメディアをウォッチしている。ワシントンの反戦集会をニュー ヨークタイムズが数を少なく伝えたが、主催者側はマスコミに抗議して、訂正 記事を掲載させた。最近は市民団体が、ストリーミングした映像や写真がネッ ト上に流しているし、インティメディアのセンターもできている。メインスト リームのメディアが伝えていないことを、彼らが伝えている。信頼性を高め、 社会的な運動の厚みをどうやって作るのかが課題であり、市民運動の方向付け が必要である。 今は多国籍メディアが世界を制覇した。日本も加害者である。 メディアが力を持ったのは10年ほど前からだ。 だからこそ注目し、市民の側も積極的にメディアに関わらなくてはいけないし、 自分の目で判断できるものを作らないといけない。 教科書と現場の格差を体験させると、それを発信させるかを考えるとメディア が欲しい。 日本のメディアはひどいと感じているが、日本だけではなく世界中にもあるが、 自分たちで判断する人がいるかどうかで全く違ってくる。だから日本では、南 米からの情報を流しても、人々に響かない。世界の流れを知る情報を、もっと 広めていきたいが、それをいかに流していくか。 首脳会談が上位と考えるのはわかりやすいかもしれないが、沢山の人に「わか りやすい」といえば理解できるのか? NHKのやり方は「サブミリナル」そのもので、手島氏の視点は「アンタ、ア メリカの味方か?」と突っ込みたいくらいひどい。批判精神というのがない。 大事なことは多様性だが、それがすっぽりと抜け落ちている。みなが、同じ方 向だけ向いて進んでいることだけを報じている。国内メディアも、利益を上げ る方向付けをされている。利益第一主義だから、多様な視点がない。日本テレ ビは「数字(視聴率)をとれ!」という路線だ。だからテレビ局員は集会があっ たら参加すること、外に出ることだ。 教育の問題もひどい。現場がメチャクチャになっている。市民運動出身の辻元 が逮捕されたのも、市民運動出身者だからだ。そこでは「市民」がうさんくさ い目で見られている。 そのほか 地方紙は大メディアに依存し、一元化が進んでいる。 しかし北海道新聞は、社内言論が自由だし、広島新聞は、被爆体験の影響が大 きい。市民メディアは情報の信頼性をどうやって担保するかが今後の課題。地 方紙は地元重視で、そのため一般メディアはどうしても大メディアに引けをと るが、それなりに危機感はある。 普通の出版社では扱えない、フリーライターの著作物を扱っている。これをど う届けるか、サポートし、バックアップするか、これらの活動で横のつながり が出来ればいいが、そのためにはどうしたらいいのか。 普通の人は出版媒体がないから、どうすればいいのか模索している。 とりあえずは以上です。 分科会の様子をテープに録音したのですが、年内中にその模様をアップできれ ばいいと思っています(でも、いつのことになることやら……)。 ☆☆☆☆☆☆☆―――――――――――NO WAR! 夢と希望がある限り         私は決して諦めない!!                遠藤 嘉則  Yoshinori Endo        mataro@jca.apc.org   http://page.freett.com/gpwn/index.html WE WANT PEACE!――――――☆☆☆☆☆☆☆