[CML 065731] Re: ネオコンとウォーク左翼が手を結び、第三次世界大戦を引き起こす

tlessoor tlessoor @ eos.ocn.ne.jp
2022年 10月 20日 (木) 20:55:08 JST


チェチェンニュースの大富です。

ちょっと本題から外れるようなのですが、最近考えたことを投稿します。

差別言論や差別行為をした人(たとえばワインスタイン氏や広河氏など)が、後で暴露されて表舞台から退場するような世情があり、それを指して、「キャンセルカルチャー」という用語を使う場合があります。

しかし、私の見る範囲では、キャンセルカルチャー論者は、そのような社会のあり方のほうがおかしいと考えている人が多いです。つまり、「どうしてそんなことで退場しなければならないのか」という感情から発言をし始めているようです。自他にかかわらず。

明らかに、これは変な話なので、多くの人は違和感を感じると思います。

このことの本来の意味に立ち戻ってみると、キャンセルカルチャーという言葉は、より客観的に「アカウンタビリティー」(説明責任、社会的責任)という言葉に置き換えた方が、まだわかりやすいのではないかと思います。

嶋田さんが紹介された記事を一通り読んでみましたが、キャンセルカルチャー論だからなのか、感情的なところと飛躍の大きいところがあって、ストンとは理解できませんでした。もちろん、意味がないわけではないと思いますが。

しかし一つだけこの流れの中で感じたことは、「フェイクニュースを広める人々は、当然、アカウンタビリティという意識からは遠いだろう」という予想です。

私見ですが、あるニュースが、人権に照らして肯定できる内容か? 誰が、いつ流したのか? 検証可能か? というような、報道に関わるアカウンタビリティを考えつつ読む人であれば、あまりスプートニクやグレーゾーンニュースを周囲に広めようとは思わないのではないか。逆に、なにかの理由から、あえて権威主義政権の側に立ってフェイクニュースを広めることに意を決した人ならば、投稿者としてのアカウンタビリティを果たす意思は最初から乏しいかもしれない、というわけです。

「キャンセルカルチャー」という言葉を見たら、「アカウンタビリティー」という言葉に読み替えてみると、発見があります。ご興味のある方はお試し下さい。



On 2022/10/20 2:22, yorikazu shimada wrote:
> 著者はイーロン・マスクの友達の(たぶん)右派のビジネスマンみたいです。細部ではおかしく感じるところもありますが、私も「ウクライナに連帯」左翼にはおおむね同じように感じるところがあるので紹介します。こういう分析が日本ではもはや左派から出てくることは一生なさそうなのは残念です。戦争を煽りまくってる癖に軍拡批判とかしててもしょうがないと思うんですが。ウォークとキャンセル(カルチャー)についてはネットに解説がいくつもあるので知らない人は調べてみてください。私もこのmlで「キャンセル」されかけたのを思い出します。嶋田
> 
> https://www.newsweek.com/neocons-woke-left-are-joining-hands-leading-us-woke-war-iii-opinion-1748947
> 
> ネオコンとウォーク左翼が手を結び、第三次世界大戦を引き起こす
> 
> David Sacks  2022/10/4
> 
> イーロン・マスクが和平を提案し、Twitterで再び炎上した。月曜日にマスクはウクライナの戦争を終わらせるための和平協定を提案したが、ウクライナに関するあらゆる言説を取り締まるために集まったTwitterの暴徒たちから、親プーチンの操り人形として非難された。
> 
> ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領も、イーロン・マスクがロシアを支援していると非難した。彼の会社スペースXは、8000万ドルもの自費でウクライナの戦争努力のためにスターリンクを寄付したにもかかわらずだ (完全な開示:私はマスクの友人であり、スペースXへの投資家である)。ウクライナのアンドリー・メルニク駐ドイツ大使はもっとはっきりマスクに「失せろ」と言い、デーヴィド・フラムは「ロシア筋」がクリミアの損失を恐れて、和平提案の「試運転」のためにマスクを利用したと証拠なしにつぶやいた。Twitterでは、多くの認証済みアカウントが彼らに続き、マスクにでしゃばった真似をしないように命じた。
> 
> この話で重要なのは、マスクが叱られたことではなく、Twitter上の集団が、米国の対ウクライナ政策を形成するために、国内の政治問題についての議論を封じるのと同じ不寛容なキャンセル戦術を使っていることだ。彼らは異論を悪魔化し、反対派を中傷し、平和への道やディエスカレーションさえもイデオロギー的に容認できないものとして閉め出すことによって、そうしているのである。
> 
> ネット上の暴徒たちは、交渉による解決を支持することは、たとえそれがゼレンスキー自身が戦争開始時に支持していたように見える提案であっても、ロシア側に立つことと等しいと決めつけ、妥協や自制を求める声をプーチンの擁護者と非難しているのである。このことはそうした意見を政治的に許容できる言説から排除し、第三次世界大戦の危険を冒してでもロシアの完全敗北とプーチン政権の終焉を主張する人々のために政治的議論の幅を狭めてしまうのだ。
> 
> 私たちは以前にもこのような光景を目にしたことがある。Twitter上の「ウォーク暴徒」は日常的に政敵を悪魔化し、中傷し、自分たちの目標や戦術に疑問を呈する者の動機を非難し、特定の話題に関する議論の終結を宣言して、自分たちの仲間内でさえ異論を封じ込めるのだ。
> 
> 「ウクライナに連帯」派のTwitter暴徒がユニークなのは、かつては互いに宿敵であった2つの勢力、ウォーク左派と新保守主義の右派を結びつけている点である。この2つの勢力は、憎むべきイデオロギー的・性格的特徴を共有しており、政治的関与に対する「切り刻んで燃やす」アプローチも似ていることが判明した。これは新しい政治的結婚である。
> 
> ちょうど10年前、バラク・オバマ前大統領が民主党の予備選でヒラリー・クリントンを破って大統領になったのは、少なからずオバマがイラク戦争に反対していたことが影響していた。当時、左派は、ブッシュ・チェイニー政権による中東での悲惨な「永久戦争」を推進するネオコン・タカ派を軽蔑していた。さらに左派は、クリミアをめぐってロシアとエスカレートしないようにするオバマのウクライナ政策へ支持を表明し、ロシアはウクライナに安全保障上の利益を持つが、アメリカはそうではないと指摘した。その結果、ロシアは常に「エスカレーション優位」を維持することができる、とオバマは言った。「これは、われわれの核心的利益は何か、何のために戦争をするのかを明確にしなければならない例だ」。
> 
> しかし、ネオコンがトランプをめぐって共和党から大部分離脱し、保守的な国内政策の見解をすべて捨ててMSNBCのコメンテーターになって以来、左派は、それが「民主主義」に貢献し「独裁」に対抗する限り、介入的外交政策を愛するようになった。この言葉はますます順応性を高めており、現在ウォークとネオコンの双方は、プーチンだけではなく、ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル、イタリアのジョルジャ・メローニ、米国のドナルド・トランプのように選挙で選ばれた指導者も含めてこの言葉で表現しているのである。
> 
> オバマがネオコン的な外交政策との決別を約束したから投票したにもかかわらず、左派は今やネオコンと一緒になって、オバマのウクライナにおける抑制的な外交政策に反対しているのだ。
> 
> この変化は混乱させるものだが、純粋に戦術的なレベルでは、一定の意味を持つ。ネオコンは、ツイッターができる前から、キャンセルゲームを発明していた。ネオコンは、相手の主張を不誠実なものであり、考慮する価値がないと傲慢に断じ、その大義に疑問を呈する者を異端者、裏切り者とレッテルを貼るのである。
> 
> デビッド・フラムは、イラク戦争に反対する少数の右派の識者を、その戦略的惨事の始まりにおいて「非国民的保守主義者」と決めつけたとき、この戦術のネオコンの標準を打ち立てたのである。今日に至っては、NATOの拡大が現在のウクライナ危機の一因となった可能性を示唆する者、対ロシア制裁が機能していないと指摘する者、そしてその制裁が間もなく冬を迎えるヨーロッパにおいて裏目に出ていることを指摘する者、さらには米国が核武装したロシアとの世界大戦を回避することを優先しなければならないことを指摘する者は、プーチンの手先として非難されるのである。
> 
> このように議論を歪めることで、妄想や矛盾した考えがまかり通る。こうして、プーチンは目的のために無差別殺人を行う異常者だが、核兵器の使用については何らかの形で間違いなくハッタリであるという議論が成り立つ。プーチンは戦争に負けているからこそのハッタリを使うのだろうが、ウクライナでプーチンを止めなければ、ヨーロッパの他の地域まで征服してしまうだろう。プーチンはリベラルな改革派を皆殺しにするか投獄し、強硬な極右と結託しているので、政権は崩壊しなければならない。しかし、政権が崩壊すれば、なぜか殺されたはずのリベラルな改革派に取って代わられるのだ。
> 
> これはナンセンスであり、まともな議論をすれば、この考え方の中にある妄想をいくつか暴くことができるだろう。しかし、私たちはそのような議論をすることを許されていない。
> 
> このウォーク=ネオコン同盟が議論の条件を決めることを許している限り、私たちはこの対立がより大きく、より危険なエスカレーションへと向かう一方向の歯車を見続けることになるだろう。
> 
> アメリカが少なくとも交渉に参加しない限り、この紛争の平和的解決はあり得ない。私たちはその努力を要求しなければならない。その代わりに、私たちはウクライナ人と彼らの最大限の要求に応じ、プーチンが西側に対して暴言を吐くのに合わせてロシアへの制裁を強化してきたのである。ドイツのような重要な国がロシアとの交渉のテーブルにつくことを考えた場合に備えて、誰かがノルドストリーム・パイプラインを爆破した。そして今、我々はロシアの指導者と核の「チキン」ゲームをしている。先週金曜日の彼の常軌を逸した「欧米に対する戦争」演説がそれを示唆しているとすれば、彼は自分のハンドルを捨ててしまったのである。
> 
> 地域紛争が第一次世界大戦に発展したのは、すべての当事者が最大限の要求をし、他者がハッタリをかけていると思い込んだからである。メディア、ソーシャルメディア、外交政策のエリートが力を合わせ、代替案についての議論を排除するためにウォークのキャンセル戦術を用いれば、特に同じことが繰り返される可能性がある。今、私たちはエスカレートする道を進んでおり、その先にあるのは第三次ウォーク戦争である。
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> David Sacksはベンチャーキャピタリストであり、All-In Podcastの共同司会者である。
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