[CML 064444] 【要申込】2022年度オンライン・プレ講座──ユートピア・アナーキー・動物──(講師:田上孝一、5/26、6/30、7/28)

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2022年 5月 16日 (月) 16:05:36 JST


紅林進です。

私の知人である田上孝一氏を講師とする下記オンライン講座のご案内を転載させていただきます。
この講座は5月~7月まで、月1回の全3回です。11月から始まる本講座のプレ講座に当たります。 
講師の田上孝一氏は、哲学者、倫理学者、マルクス研究者で、現在、社会主義理論学会事務局長、立正大学人文科学研究所研究員で、多数の著作がありますが、近著に『99%のためのマルクス入門』(晶文社、2022年)、最新の編著書として『ユートピアのアクチュアリティ』(晃洋書房、2022年)などがあります。

(以下、転送・転載歓迎)
 
【要申込】2022年度オンライン・プレ講座──ユートピア・アナーキー・動物──

講師:田上孝一

講座回数:月1回全3回 

講座日時:2022年5月~2022年7月 最終木曜日19時~20時30分
第1回2022年5月26日 第2回2022年6月30日 第3回2022年7月28日 

受講料:一般5000円 学生3000円
一般リピーター割引:4000円
    一般リピーター割引は、昨年度及び一昨年度のマルクス講座と動物倫理講座を同時受講またはどちらか一方を受講した場合に適用。
    昨年度は学生枠で受講したが、今年度は一般枠になった場合も適用。
    学生リピーター割引はありません。
    プレ講座一般枠受講者は11月からの本講座で一般リピーター割引適用になります。

講座主旨:2020年度から始まったオンライン講座は21年度も好評の内に終了しました。これを受けて22年度もオンライン講座を開講しますが、本講座に先駆けてプレ講座を行うことにしました。マルクスを中心に、マルクスに関わる重要論点についてレクチャーします。11月からの本講座の足慣らしという位置付けになります。それとともに、全五回または十回の講座は重過ぎるので少し軽めの講座を受講したいという方や、本講座に向けて試しに受講してみたいという方も対象です。

講座の進め方や講座の雰囲気:毎回定時にZoomによるオンライン講座を行います。各回ともスライドを作成し、分かり易く話します。質疑応答時間を十分に設け、質問には真摯に応答します。毎回和気あいあいでざっくばらんな雰囲気で進行します。オンラインですが、顔出し声出しは自由で、質問を強要することもありません。積極的に発言したい受講者も、恥ずかしいので聞くだけにしたいという受講者も、自分自身のペースで参加することができます。

受講対象:既に『99%のためのマルクス入門』等の講師の著書を読んだ方は勿論、まだ読んでない方も予備知識なしで参加できます。基本的にマルクスの原典をまだ読んでいないような初学者の方でも理解できることを心掛けつつ、既に詳しく研究されている方にも対応できるようにします。

受講条件:Zoomによるオンライン講座なので、通信環境の整ったパソコンによる視聴が望ましいですが、スマホでも問題ありません。講座はオンタイムで行ないますが、毎回録画してストリーミング配信をするので、オンデマンドでも受講可能です。講座期間中はメールで随時質問を受け付けます。講座のスライドも毎回配信します。

各回内容
第1回:マルクスとユートピア
 最新刊編著『ユートピアのアクチュアリティ』(晃洋書房)所収の拙稿「マルクスとユートピア」に基づき、マルクスとユートピア思潮との関係を、平易に解説する。
 マルクスは一般に「ユートピア社会主義」を批判的に乗り越えた「科学的社会主義」を唱えたとされるが、こうした通説それ自体が、実は科学性の欠如した独断的な思い込みに過ぎないことを明確にする。その上で、マルクスの共産主義思想をユートピアに対立する「科学」ではなく、一つの真に科学的な、それゆえ現実的なユートピア構想であることを提起する。
第2回:マルクスとアナーキズム
 マルクスとアナーキズムといえば一般に敵対関係にあると見なされている。特にスターリンがアナーキズムをマルクス主義の反対物だと規定したことを受けて、スターリン主義の影響の強かった我が国などでは、アナーキズムをマルクス主義の敵と見なす雰囲気が強かった。
確かにマルクス自身もプルードンやバクーニンといったアナーキストと対立し、アナーキズムの問題点を指摘し続けてきたが、実はそうしたマルクスにもプルードンらに対する隠れた思想的影響が垣間見える。
このため現代のマルクス研究にあってはマルクスこそが「史上最大のアナーキスト」だというような解釈も見い出せる。なぜなら他ならぬマルクスこそが、アナーキストの希求する国家の死滅という論理を積極的に提示し得たからだというのだ。
このように、マルクスとアナーキズムというのは一筋縄では行かない興味深いテーマであり、これらを研究することは双方の理解を深めることに資するだろう。
第3回:マルクスと動物
 マルクスと動物の関係については『はじめての動物倫理学』の最終章で概略を示したが、ここではそれを踏まえつつ、もう一歩二歩と、踏み込んだ内容を話してみたい。特に近年英語圏を中心に活発化している「批判的動物研究」の動向を見据えながら、資本主義において抑圧された人間の解放を求める社会主義的変革の視野に必ず動物も含める必要があることを再確認する。その上で、疎外や物件化といったマルクスの中心概念が、動物問題を扱うに際してどの程度有効なのか、マルクスの理論的射程を測ってみたい。

受講申込方法
受講希望者は一般と学生の別を明記し、「オンライン・プレ講座受講希望」と、田上まで直接メールで申し込んで下さい。リピーター受講の場合もその旨お知らせ下さい。受講申し込み及び参加に当たっては実名と匿名を問いませんが、申込人と受講料振込人の名義を一致させるようにして下さい。学生は大学院生を含みますが、学振PDは一般枠になります。学振DCは学生枠で受け付けます。学生かどうかは基本的に自己申告としますが、学生の場合は必ず本名で大学名と学部学年を明記して申し込んで下さい。申込及び参加の秘密は厳守します。
申込メールアドレス:tagamimp @ kk.iij4u.or.jp
折り返し、「受講に当たっての注意点(誓約書)」と振込先口座をお知らせします。誓約書に同意し、振込みを完了した時点で正式申込となります。

申し込み期限:2022年5月23日



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