[CML 064329] Re: 労働者階級の国際連帯のために、陣営主義に反対!
OHTA, Mitsumasa
otasa @ nifty.com
2022年 5月 3日 (火) 19:55:18 JST
久下格さん
DSAによる論考のご紹介ありがとうございます。私も陣営主義というものに反対します。単純すぎますから。そもそも挙げられている国についてはどの政治体制にも反対です。
英ユニゾン労組全国執行委員会の声明はお読みになられましたか。ゼレンスキー体制に組みしない戦争対応を呼び掛けているものです。
英国のユニゾン労組全国執行委員会の声明
https://www.facebook.com/harumasa.abe.5/posts/5006496989441996
【抜粋】
<私たちは、ウクライナの労働者がゼレンスキー政権から独立して行動し、独自の組織を構築し、独立した行動を取ることを支援する。>
<我々は、この紛争の両側で、戦争を利用して国家的および民族的緊張をさらに引き起こすことによって、自国の組織と活動を構築しようとする極右またはファシストグループを非難する。>
多くの方がまさに「敵(ロシア軍)の敵(ゼレンスキー体制および米国・NATO)は味方」という純軍事的発想でウクライナ戦争を捉えているのではないかと思われる節があります。
ゼレンスキー体制および米国・NATOに対する批判に対しては「ロシアの正当化」というありもしない目的が持ち出されて批判されます。なぜこういうことが起こるのかについて、私は仮説を立てる試みをしました*。
*ウクライナ情勢分析:学者の論考と元軍事情報将校の解説
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/487585269.html
ウクライナにおける飛行禁止区域の設定について「バーニー・サンダースを支持している私の進歩的な友人の何人かは、同じ観点で話しており、私は怖く感じています」と米国の平和主義者ローレン・シュタイナー氏はウクライナの平和主義者ユーリー・シェリアジェンコ氏とインタビューの中で語っています*。これが単純なウクライナ戦争観が引き起こすリスクの一例でしょう。
*平和主義者ユーリー・シェリアジェンコ氏の目を通したウクライナ(ネオナチ、プロパガンダ、ロシア人憎悪全体主義、戦争犯罪調査など)
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/487462119.html
私もロシア軍には即時撤退しろと言います。同時にゼレンスキーにもドンバス内戦を終結させろと言います。米国に対してもウクライナ戦争を利用して東アジアでの戦争環境を準備するなと言います。陣営主義に反対するとはこういうことをいうのではありませんか。
ウクライナ反戦運動には少なくともこれら3つの目標があると私は考えていますが、多くの方はロシア軍撤退しか頭にありません。ロシア軍が撤退しても、ドンバス内戦は続き、双方に死人の山が積み上がるでしょう。
この間のウクライナ戦争をめぐる意見対立の大きな根っこの1つは、米国・NATOの軍事介入をどこまで許すのかにあると思いますが、侵略反対だけを言えばいいという方は、結局のところ、米国・NATOの軍事介入を外野で応援したいから邪魔をしないでくれ、と言っているように聞こえます。
侵略反対の意思表示は街頭行動やネット署名などで左翼なり平和運動、市民運動の勢力なりが既に行っています。この意思表示を大規模化させることは意義があるわけですが、どの運動課題でも同じように、なかなか実現しません。ネット署名は世界全体で230万筆止まりです。
Avaaz - この戦争を止める
https://secure.avaaz.org/campaign/jp/stop_the_war_loc/
戦争を終わらせるための展望がほしいわけですが、いかに正論であってもスローガンだけでは実現しないし、現状では軍事応戦が進むだけです。だから、停戦実現の世論作りがウクライナ反戦運動の実質的な中身になるべきだと、私は考えます。
太田光征
On 2022/05/02 21:22, 久下格 wrote:
> ●労働者階級の国際連帯のために、陣営主義に反対!●
> (2022/05/02)
>
> 元国労の久下です。リンクしたのは note で紹介したアメリカDSAメンバーによる論考です。
> ロシアのウクライナ侵略に反対する闘いの中で、とりわけ「古い左翼」の中に混乱が生じていると思っています。ロシアの蛮行を徹底的に糾弾し、ロシア軍の即時、全面撤退をまっさきに要求すべき今、そのことをあいまいにして、むしろアメリカ・EUとウクライナのゼレンスキー政権を第一に批判するような意見が、私の古い友人たちのあいだにあるのは本当に悲しい。
> 日本の左翼はずーっと「反米」でやってきて、もちろんそれは間違ってなかったと思うのですが、アメリカ - ヨーロッパ - イスラエル…いわゆる西側帝国主義に反対しているからといって、西側に封じ込められてきたロシア - 中国 - 北朝鮮 などに対する評価が甘かったのではないか、それが現在の混乱に通じているのではないかと思うのです。
> アメリカやヨーロッパの左翼の間では、こうした傾向に「陣営主義」という名前をつけて、「陣営主義」になってはいかん、と言う議論がもうだいぶ前からあるようです。
> 今回 DeepL というフリーの翻訳ソフトで訳出した論文は、サンダース旋風の推進者でオカシオ・コルテスが所属するアメリカDSA(Democratic Socialists of America)のサイトに2020年に掲載されたものです。
> 私は、ロシアのウクライナ侵略に対しては、一切妥協することなく、徹底して反対すべきだと思います。アメリカのベトナム侵略に反対したように…、アメリカのイラク侵略に反対したように。私たちは何の躊躇もなく「アメリカ軍はベトナムからただちに撤退しろ!」と叫んだではないですか。「アメリカ軍はイラクからただちに撤退しろ!」と叫んだではないですか。今は「ロシア軍はウクライナからただちに撤退しろ!」と叫ばなければなりません。そのことを考える足掛かりを与えてくれる論考だとと思います。
> (私はほとんど英語が読めないので、リンクで紹介した文章は DeepL の自動翻訳ほぼそのままです。英語教育を受けた方による正確な訳出を希望しています。)
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> https://note.com/aoisora_org/n/n1d292a59180e
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