[CML 064305] アジア世界KK重要情報(78)
kenkawauchi @ nifty.com
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2022年 5月 1日 (日) 14:41:20 JST
アジア世界KK重要情報(78)
2022年5月1日
私は、河内謙策です。私は、アジアと世界の平和や人権等をめぐる諸問題につき、
私が重要と考える情報を皆様に発信させていただきます。私は体調がよくないので、
大体月に2回ぐらいのペースでの発信になるかと思います。この情報の転送、転載は
自由です。私の意見については、皆様が批判をされることは自由ですが、私は、体の
都合があるので、反批判はしませんので、御了解ください。
弁護士 河内謙策 連絡先:東京都豊島区南大塚3丁目4番4-203号
(TEL03-6914-3844、FAX03-6914-3884)
Email:kenkawauchi @ nifty.com
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ウクライナ軍、勝利に向けて前進
☆ロシアが、侵略を開始した2月24日に特殊部隊をキーウに降下させ、ゼレンス
キー・ウクライナ大統領を襲撃させていた事実が明るみに出ました。中国が台湾侵攻
に際して行おうとしている「斬首作戦」と同じです。
(検索BOXに「ロシア軍部隊が侵攻当日に
キーウへ降下」と打ち込んで見てください)
☆プーチンが核兵器の使用の恫喝を行い、バイデン米大統領が「無益な発言」と応酬
しています。私たちは、限定核戦争の世界に生きているのです(限定核戦争の世界は
始まっています)。ウクライナは「核兵器が使われるなら、もう戦争止めた」という
のでなく、意気高くロシア軍との戦いを続けているのです。
「核兵器が使われたらこの世界は終わりだから、ウクライナは戦争をやめるべき
だ」という議論が間もなく始まるでしょう。
私たちは、ウクライナの戦いに学ぶべきなのでは、ないでしょうか。
☆アメリカ国防総省の高官が、ロシアの軍事作戦「計画通りに進んでいない」と認め
ました。私は、これは、ロシア軍の消耗と士気の低下、また、ウクライナ軍は、NATO
諸国の新兵器の到達の前に「無理押し」をしない、
という作戦によるものと推認しています。
<https://www.cnn.co.jp/usa/35186932.html>
https://www.cnn.co.jp/usa/35186932.html
☆木村正人がJBpressに現局面の分析につき、英シンクタンクの報告書を基礎に「長
期戦覚悟のプーチン、戦勝記念日に「特別軍事作戦」を「戦争に引き上げる」という
論文を発表しています。
この論文は、さまざまな資料やインタビューを基にしているので、単なる机上の議
論と異なります。
<https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69944>
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/69944
しかし、長期戦になるという結論については、私は、若干の疑問があります。
英国王立防衛安全保障研究所のジャック・ワトリング研究員は、次のように述べて
います。
「ロシアをウクライナの領土から追い出すことは可能だが、通常、攻撃側の犠牲者が
多くなる。[中略]ロシア軍の士気は低いので陣地を守る気はないだろう。しかし、
ロシア軍が必死に陣地を守ろうとしたら、ウクライナには厳しくなる。」
ぜひ、皆様も御検討ください。
☆プーチンが核兵器の使用の威嚇を開始したので、「相互確証破壊」理論が注目を集
めています。
相互確証破壊理論というのは、1960年代の半ばにアメリカのマクナマラによって主
張されだした議論で、Wikipedia は、次のようにその議論をまとめています。
「核兵器を保有して対立する2カ国のどちらか一方が、相手に対し先制的に核兵器を
使用した場合、もう一方の国家は破壊を免れた核戦力によって確実に報復することを
保証する。これにより、先に核攻撃を行った国も相手の核兵器によって甚大な被害を
受けることになるため、相互確証破壊が成立した2国間で核戦争を含む軍事衝突は理
論上発生しない。」(核兵器で脅かされている国にとっては、相手国を圧倒的に上回
る核兵器を保有するように努力するか、少なくとも相手と同等以上の核兵器の保有を
めざすことになります。)
(Wikipediaの日本語版の検索Boxに「相互確証破壊」と打ち込んで見てください)
私は、最初にこの議論を聞いた時に「なんだ、核兵器を持って核兵器を制する、と
いうのはナンセンスだ」と思いましたし、原水禁運動の先輩は「こんなつまらない議
論を気にするな。まもなく、これを乗り越える議論が出てくる」と言ったのですが、
いつまでたっても、これを乗り越える議論は出てきませんでした。
私は、このウクライナ戦争を通じて、はっきり分かりました。理性に基づいて核兵
器の使用を判断するという議論に立脚しない人間(たとえば、プーチンや習近平、金
正恩)
に対しては、政治的にいくら圧力をかけてもダメだという事、その人間に核兵器の使
用を躊躇させるとしたら「核兵器を使ったら、次の瞬間に、お前とお前の国はなくな
るぞ」という以外にないのだと思います。
情けないことです。しかし、人間が理性的(!)動物(!)である以上、現時点で
は、これしか核問題の解決策がないのだと思います。
アメリカと旧ソ連は1960年代、1970年代の20年間、事実上、この議論を実践し、核
兵器のボタンを押さないできました。
「沖縄を中国領と認めよ。そうでなければ、核を使用するぞ」「台湾に日本は関与す
るな、関与すれば東京に一発お見舞いするぞ」と言われて日本の首相はなんと言うで
しょうか。日本の民衆運動はなんと言うでしょうか。
そのことを、緊急に真剣に、理性的に議論しなければならない時点に我々は立って
いるのです。(くれぐれも、相手を批判すれば、
批判した人間が正しく見える、という論理の罠に落ちないように気を付けてくださ
い。私は約50年間、その論理の罠に落ちて苦しんできました。)
以上
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