[CML 064778] アジア世界KK重要情報(105)
kenkawauchi @ nifty.com
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2022年 6月 26日 (日) 12:34:05 JST
アジア世界KK重要情報(105)
2022年6月26日
私は、河内謙策です。私は、アジアと世界の平和や人権等をめぐる諸問題につき、
私が重要と考える情報を皆様に発信させていただきます。私は体調がよくないので、
大体月に2回ぐらいのペースでの発信になるかと思います。この情報の転送、転載は
自由です。私の意見については、皆様が批判をされることは自由ですが、私は、体の
都合があるので、反批判はしませんので、御了解ください。
弁護士 河内謙策 連絡先:東京都豊島区南大塚3丁目4番4-203号
(TEL03-6914-3844、FAX03-6914-3884)
Email:kenkawauchi @ nifty.com
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セベロドネツクの撤退をめぐって
皆様御存知のように、ウクライナ東部の要衝セベロドネツクから、ウクライナ軍が
撤退することになりました。セベロドネツクをめぐる戦いに敗北したことになりま
す。マウリポリの敗北に続く、重要な敗北と思います。
今後、このセベロドネツクの敗北をめぐる議論が盛んになると思われますので、情
報の不足と私の能力の不足を顧みず、現時点での
ロシア軍の勝利の原因についての試論を提起したいと思います。
私が考えるロシア軍勝利の原因は、次の3点です。
1. ロシア軍の火力の優位性です。ロシア軍はウクライナ戦争の初期の誤りに学
び、徹底的な火器による攻撃の後に、歩兵が突撃する戦法に切り替えました。ウクラ
イナ軍の
火器の水準は低く、欧米の軍事支援も、これを補うものになりませんでした。
2. ロシア軍の狂気の1点集中攻撃に、ウクライナ軍は対抗できませんでした。
ウクライナ軍は、この1点集中攻撃を侮っていたのでは、ないでしょうか。また、ウ
クライナ軍の動員態勢が、現地中心であったような感じがします。
3. プーチンの核恫喝に欧米諸国が有効な対抗策をうちだせなかったことです。
挙句の果ては、プーチンが核兵器を使わせないようにするために、欧米諸国の支援の
水準を落とすという誤りを犯してしまったのです。現時点では、ロシアの核政策が勝
利している、と言わざるをえません。
私たち、民衆運動のサイドも深刻な総括
が必要と思います。
1. ウクライナに対する国際世論は高まりましたが、民衆運動はきわめて低水準
で、しかも持続的なものではありませんでした。
この間、新型コロナウィルスの問題があったことを割り引いても、国際的な平和運動
も、日本の平和運動も情けない状態であったことを認め、その反省に立って今後の平
和運動を展望しなければなりません。
2. 国際的にも、国内的にも平和運動の水準が
低かった最大の原因は、いわゆる平和活動家の意欲の減退、退嬰化です。
国際的には冷戦の終了が、マルクス主義
勢力の大幅な衰退をもたらしましたが、日本についていえば、冷戦以後の、苦しい時
期を切り抜けた勢力が自壊の道をたどっているように思います。
3. 冷戦の終了以後、知識人が自信を喪失し、
発言をしなくなり、新しい国際情勢についての積極的な問題提起をしなくなりまし
た。その結果、問題を批判的に考える気風が、社会全体から喪失し、いわゆる「平和
ボケ」の状態になってしまいました。
以上のような私の提起には反対もあるでしょう。ぜひ、そういう方は、大いに発言
してください。その際に注意していただきたいことは、議論は、だれかをやりこめる
ためのものではない、ということです。このことを勘違いし、「論敵」を批判するた
めに議論することは、
私流に言えば、スターリン主義の誤りだと思います。過去マルクス主義運動は、この
誤りに長く苦しめられてきたからです。
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