[CML 064739] 嗚呼 座間九人殺害事件 「冷酷」というより・・・・
大山千恵子
chieko.oyama @ gmail.com
2022年 6月 23日 (木) 10:31:29 JST
*救援連絡センター
<http://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2007_6/p14_15.pdf>発行「救援」紙、2面の連載コラムより*
*嗚呼 座間九人殺害事件 *
* 「冷酷」というより・・・・*
〇七年の神奈川の連続殺人事件、たった*二箇月のあいだに九人*も殺してしまった。死刑囚ものが気になって「冷酷」という本を読み始めた。
*ツイッターにて「首吊り士」などと名乗り自殺希望者に近づき、*
首吊り用のロフト部屋に誘い込んで殺す。解体し続けながらも殺人。クーラーボックスに頭九体という衝撃的事件だ。
最初の部分の面会場面は、お金を払って記者が週刊誌に連載する獄中対話。かなりの自分勝手に呆れる。こりゃ冷酷というより鬼畜だわ。ノンフィクション小説の金字塔「冷酷」、トルーマン・カポーティには程遠い。
将棋の本を差し入れろ、獄中結婚相手募集と出してほしい、写真集など諸々を入れた十一回で、面会辞退になる。幕切れ。
その後は、裁判の傍聴記録。当然に裁判員裁判だ。第一回公判の章の題名は、「自分のお金がほしい、性欲を満たすため九人殺しました」。被告人Sの強取金額は、最初こそ四十万円強だが数千円台が殆ど。四番めなんて数百円だよ。
性欲を満たすためってのも、しだいに強姦死姦が激烈になっていく。死体処理は熟練の度を増す。
*弁護人の質問に「黙秘します」、*検察官には答える。へんなの、そんなのあるの。
Sは警察に踏み込まれ、大量の証拠を見つけられ観念した。とっとと裁判を終わらせたかった模様。
それなのに弁護人が証拠開示から「承諾殺人」の要請があったストーリーに変更した。このあたり裁判に詳しくないわたしには、正確に書けない。
裁判前の面会記には、意に沿わない弁護士を変えたとある。その後も「争う」方針の弁護士に対して、解任請求したけど駄目だったと。
親族が一度も面会に来ない位だから、金がない。当然に国選弁護人だろう。解任できないって何故? 一回やったから? 裁判員裁判の一月前だから?
起訴されてから*二年間の拘置所生活*を尋ねられ「筋トレばかりしていました。健康のため」、なるほど。
*マスコミの取材を受けた理由*
について「拘置所で買えるおやつを食べたかったからです」、検察官の質問「記事がでることで、遺族が心を痛めるとは想像しなかった?」に対し「想像しましたけど、おやつの誘惑に勝てなかった」と。
死刑制度には反対だけど、こういうSを見ると考えこんじゃうなあ。でも、国の殺人には反対よ。
★「冷酷 座間九人殺害事件」小野一光 幻冬舎
大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama
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