[CML 065009] 抗議声明 原子力規制委員会の処理汚染水海洋放出計画の認可に強く抗議する

Masuda masuda @ osaka.email.ne.jp
2022年 7月 25日 (月) 11:41:55 JST


みなさん

大阪市在住の増田哲也です。

 先週22日(金)、原子力規制委員会は臨時会議で、福島第一原発の処理汚染水
を海洋放出する計画を認可しました。

 避難計画を案ずる関西連絡会が下記の抗議声明を出しましたので、ぜひご覧く
ださい。

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抗議声明

原子力規制委員会の処理汚染水海洋放出計画の認可に強く抗議する

 原子力規制委員会は本日(7月22日)の臨時会議において、福島第一原発の処
理汚染水の海洋放出計画を認可した。公募に応じた約1200件の反対意見に対
し、それらに即した真摯な対応をするのではなく、東京電力の評価を鵜呑みにし
たような「考え方」を示しただけである。このような暴挙に対し、強く抗議する。

 そもそも事故によって排出された放射能は事業者と政府の責任において、厳重
に保管管理し環境に出さないようにするのが原則である。ところがこの計画では、
こともあろうに、膨大な量の放射能を意図的に海洋環境に放出するのである。

 審査書では「理解促進」措置が組み込まれたことも認可の理由に挙げられてい
る。すなわち、海洋放出を実行するには人々の理解が必要であることが前提とさ
れている。ところが現実には、全漁連の反対決議や多くの自治体の反対表明等々
により、人々の理解が得られていないのは明らかである。それにも関わらず現状
で認可を強行したのは、漁業者や多くの人たちの意思と尊厳を踏みにじるもので
ある。

 海洋放出されるのは福島事故によって排出された膨大な量の放射能である。そ
れを約32年間に小分けにして放出しても、放射能は海底土、海藻、魚介類に年
々蓄積され、人々の食卓に上ることになる。ところが審査書では、海底土の存在
を認めながら、海底土から海水への逆移行(フィードバック)を無視することによ
り、年々の放射能蓄積効果を完全に無視している。どの年の被ばくも、その年に
放出された放射能量だけで決まることにされている。このように肝心な蓄積効果
の欠落した評価・審査はとうてい認められるものではない。

 トリチウムと処理汚染水はタンク等で厳重に保管管理すべきである。トリチウ
ムを除去する技術の募集をしているが、その結果を優先重視すべきである。地下
水の浸水を防ぐ措置に早急に取りかかるべきである。法的根拠もなく実行の遅れ
ている「廃炉計画」を、意図的に海洋放出とタンク撤去の理由として利用するの
はやめるべきである。

 処理汚染水の海洋放出計画の認可を取り消し、全漁連や多くの人たちの反対の
意思を尊重し、東京電力が2015年8月に福島県漁連に対して行った文書約束
を遵守して、海洋放出計画を撤回するよう強く要求する。

2022年7月22日

避難計画を案ずる関西連絡会

 この件の連絡先

  グリーン・アクション:京都市左京区田中関田町22-75-103 TEL:
075-701-7223

  美浜の会:大阪市北区西天満4-3-3星光ビル3階 TEL:06-6367-6580




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