[CML 061681] 67年羽田、京大生18歳 「きみが死んだあとで」

大山千恵子 chieko.oyama @ gmail.com
2021年 5月 25日 (火) 08:39:43 JST


*救援連絡センター
<http://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2007_6/p14_15.pdf>発行「救援」紙の、2面の連載コラムより*

*67年羽田、京大生18歳   「きみが死んだあとで」*

高橋和巳の小説のなかで知ったのが何十年も前。朧ろだ。ずいぶんと経ったものだなあ。感慨ふかい。

じっぱち「10・8」プロジェクトは、Q事務局長の山中おじさんから誘われて何回か参加してる。ゆえに映画の背景は、それなりに知ってる。二次会に参加すると、わらわらと「止め中」、業界用語の御仁に驚いたものだ。熱い、むちゃ熱い過去。

困ったなあ、貧しい老労の千恵子は上映ちゅう絶対に寝ると確信してた。四時間ちかく眠気の苦痛に曝されながらの高額料金二千円は、二重苦だなあと。それでも、いま見ておかなくちゃ、伝えなくちゃと遥々と出かけたのだよ。

まさか。をを!予想を裏切って四時間近くも、寝なかった。大友良英の音楽のせいかなあ謎。

*第一部、*高校時代の彼らが素晴らしい。まさに青春している。そんな彼らが、どんどん先鋭化していったんだ。

*第二部、*
親友の佐々木幹郎の詩の朗読。ぜんぜん分からない。なに陶酔してるのかなあと、しらける。中核派を辞めたら街の景色の豊かさを感じたというとこは、なるほど。

当該の中核には取材しないんだ。残念。どうせならアイドル、じゃなかった洞口朋子杉並区議にインタビューすれば良かったのに。観客動員一割増えるじゃん。ん、そんなこと考えるのは、わしだけか。

橋の上。警察が京都大学一年生を撲殺したのに、逆に暴徒が警察車両を奪って轢き殺したかのような暴力学生キャンペーン。超越むかつく。

白眉は救援連絡センター初代事務局長の水戸喜世子。すぐさま声明文を書き上げた巌との連携に涙す、うるうる。

彼女は羽田近くの病院を廻って診断書を集めまくる。頭を死ぬほど壊されているひと多数。しだいに各地の救援会も発足してくる。救援連絡センターの原点だ。

ヘルメットは防衛のためだったんだ。それなのに印、目印になっていったんだ。棒も主張を顕すための道具が、武器に変わっていったんだ。そして警察マスコミの、内ゲバ暴力学生キャンペーンが始まった歴史を思う。

貴重なドキュメンタリー映画。でも、なんかちがう。いろいろあって、いいのかもしれないねえ。ともかく、ありがとうさん。

公式サイトでは、監督が村上春樹すきだと。げげ。そういうかんじのひとだね。いまどき、だからか。

チラシの惹句は、〈伝説の学生運動〉を三時間二十分に圧縮した長編ドキュメンタリー。映画「きみが死んだあとで」



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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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