[CML 060599] 【今日のブログ記事】■1971年の『ドルと金の兌換停止』で生まれた『超金融資本主義社会』を終わらせ『実体経済中心社会』にするには『金本位制』を復活させるしかない!(No1)

山崎康彦 yampr7 @ mx3.alpha-web.ne.jp
2021年 1月 6日 (水) 10:14:16 JST


いつもお世話様です!                         

【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です。    

昨日火曜日(2021.01.05)夜に放送しました【YYNewsLiveNo.3146】のメインテーマを加筆訂正して【今日のブログ記事】にまとめました。

【放送録画】79分49秒

https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/660126022 

【今日のブログ記事No.3556】

■1971年の『ドルと金の兌換停止=ニクソンショック』によって開始された『超金融資本主義社会』を終わらせ『物価と為替が安定した実体経済中心社会』にするためには『金本位制』を復活させて『金融経済の無限肥大化』を阻止するしかない!(No1)

中国経済学者宋鴻兵(ソン・ホンビン)氏は著作『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とそのシナリオ』の中で『金本位制』について以下のように記述している。

▲金本位制下での『通貨』は『驚異的』に安定していた!

①イギリス・ポンドの安定

1974年7月13日付のイギリス「エコノミスト」誌に、イギリス産業革命時代の物価統計が掲載され、人々を驚かせた。この統計によると、1664年から1914年の250年の間、金本位制のもとで、英国の物価がほぼ安定し、穏やかな下落傾向さえ示していた。今では世界中でこれほど長期間、物価を安定させられる国はどこにもないであろう。ポンドは驚異的に安定した購買力を保っていた。1664年の物価指数を100とすれば、ナポレオン戦争(1813年)時代に180回へと跳ね上がった一時期を除き、ほとんどの時代で100を下回り、1914年の第一次世界大戦勃発時の物価指数は91になっていた。言い換えれば、金本位制の下で、1914年の1ポンドは250年前の1664年の1ポンドよりも購買力が強いのである。

②アメリカ・ドルの安定

アメリカもまた、金銀本位制の下、よく似た状況を示して呈していた。1787年に発布されたアメリカ合衆国憲法は、第1条第第8節で、貨幣についてその価値を定める権利を議会に付与し、第10節では、いかなる州も金銀貨幣以外のものを債務弁済の法定手段とする事はできないと定め、アメリカの通貨は金銀の裏付けがなければならないことになった。また「1792年貨幣鋳造法」では、ドルがアメリカの通貨の基本尺度となり、1ドルの純銀含有量は24.1グラム、10ドルの純金含有量は16グラムと定められ、銀がドル通貨システムの基礎となった。

1800年当時のアメリカの物価指数は102.2であり、1913年には80.7まで下がっていた。アメリカの産業革命時代にも物価変動幅は26%を超えず、1879年から1913年までの金本位制の時代にはその振幅ハブは幅は17%を下回った。アメリカが急成長を成し遂げ、産業国家に向けて驀進しこのの113年の間、平均インフレ率はほぼゼロであり、年間の物価変動幅もも1.3%以下に抑えられていた。

③ヨーロッパの主要国家の通貨の安定

同じく金本位制を実施したヨーロッパの主要国家も、農業国家から工業国家に転換し、空前の発展を遂げた時代でさえ、各国の通貨は安定していた。

フランスフラン1810余年から1910余年の100年間、安定を保った。
オランダギルダー1816年から1910余年の98年間、安定を保った。
スイスフラン1850年から1936年の86年間、安定を保った。
ベルギーフラン1832年から1,910余年の82年間、安定を保った。
スウェーデンクローネ1873年から1931年の58年間、安定を保った。
イタリアリラ1883年から1910余年の31年間安定を保った。

▲1971年に『金』から切り離された『通貨』の価値は81.5%-98.2%下落した!

①1971年に世界通貨システムが金から切り離されて以降、各国通貨の購買力は、歴然と輝く金の光芒に照らされた氷のように溶け、元に戻る事はなかった。1971年に金1オンス=35ドルったが、2006年11月23日には630ドルになった。35年の間に、各国の貨幣は金に対して次のように目減りしていったのである。

イタリア・リラの購買力は98.2%下落(1999年以降はユーロ建て)。

スウェーデン・クローネの購買力は96%下落。

英国ポンドの購買力は95.7%下落。

フランスフランの購買力は95.2%下落(1999年以降はユーロ建て)。

カナダドルの購買力は95.1%下落。

米ドルの購買力は94.4%下落。

ドイツ・マルクの購買力は89.7%落生(1999年以降はユーロ建て)。

日本円の購買力は83.3%下落。

スイス・フランの購買力は81.5%下落。

②最も堅調な通貨はスイス・フラン!

西側各国の現代の「債務通貨」の中で、この原稿を執筆してる時点で最も堅調なのはスイス・フランである。スイス・フランはかつて金によって100%裏付けられ、金と同等の信用力を有し、世界から信頼されていた。人口がわずか720万人の小国ながら、中央銀行が保有している金は1990年には2590トンにも達し、世界の中央銀行の金準備高合計の8%を占め、アメリカ、ドイツ、IMFに次ぎ、世界第4位であった。IMFは加盟国が通貨と金を連動させることを禁止しており、1992年にIMFに加入した際に、やむを得ずスイス・フランは金とのつながりを切り離した。それを機に、スイスが保有する金は年々減少し、1995年にはピーク時の43.2%へと減少した。その後、増減しながら2005年にはわずか1332.1トンしか残ってなかった。しかし、この量は、中国政府の金準備高600トンの2倍である。スイスの金保有量が低下するにつれ、スイス・フランの購買力もまた次第に落ち込んでいった。

▲アメリカに『金の購入』を禁止されている日本!

日本の場合は、2001年以降の金準備高は、財務省の統計上、765.2トンで固定され、増減なしである。日本は金の準備高を増やしたくないのではなく、アメリカに縛られているのである。つまり、日本の金準備高が増えないのは、アメリカが行ってるドル防衛策に不承不承し従っているためなのである。金の専門家であるフェルディナント・リップスは、ロスチャイルド財閥とともにチューリヒ・ロスチャイルド銀行設立に参画し、1987年には自らバンク・クリップス銀行を設立した、スイスの著名な銀行家であり、いわゆる国際銀行家たちの仲間である。彼は著書「ゴールドウォーズ」(邦題『いまなぜ金復活なのか』)のなかで、1999年に開いた「ワールドゴールドカウンシル」パリ会議でのエピソードを紹介している。名前を明かすことができないが、日本のある銀行家がフェルディナント・リップスに向かって、アメリカの太平洋艦隊が日本の「安全を守っている」限り、日本政府が金を購入することは禁じられている、と愚痴を漏らしたそうである。

▲どのような貨幣が『世界の準備通貨』たり得るのか?

①世界の準備通貨だったポンドもドルもかつては世界通貨の英雄であった。イギリスとアメリカの国内経済は安定した通貨価値の下で構築された経済の座標軸をベースに、急速に生産力を増強し、ポンドとドルは次第に世界貿易の決済システムを支配するようになり、最終的には準備通貨となった。当時のポンドとドルの評価の基盤は金と銀であった。イギリスとアメリカが台頭するにつれ、銀行のネットワークが世界各地に広がりポンドとドルは自由に、そして容易に、金貨に兌換できたため、市場で歓迎され、"ハードカレンシー"とも呼ばれた。

第二次大戦が終わった1945年当時、アメリカは世界の70%の金を保有していた。金銀本位制に基づく安定的な通貨尺度は、イギリスとアメリカの経済発展を保障しただけでなく、ポンドとドルが世界の準備通貨になるための前提でもあった。ドル支配による世界の通貨システムの秩序が最終的に崩壊するのは自然の流れである。債務化されたドルが信用できないのなら、他の債務通貨はドルを超えることができるのだろうか。

②人類は過去に4回、通貨基盤としての金を排除し、より賢い通貨制度を発明しようとしたが、3度も失敗し、そして今、4度目の失敗を経験しようとしている。人類の生まれ持った強欲のためか、主観が邪魔をして客観的に経済活動を決めることができないのである

▲『通貨』と『経済』を安定させ『世界金融恐慌』の再発を防ぐ唯一の手段は『金銀本位制』の復活である!

①通貨の尺度は、金融独裁者の強欲さや政府の好き嫌いや経済学者の時に左右されるものであってはならない。歴史上、市場の中で自然に進化してきた金と銀以外にその役割を果たしも渡したものはなく、今後もその裏を重責をいられるものはない。人々の財産や社会資本の合理的な配分や分布を誠実に遵守できるものは、金と銀だけなのである。

②金は、あらゆる通貨の中で最高の流動性を持っている。人類5000年の歴史上、いかなる文明、いかなる民族、いかなる地域、いかなる政治体制の社会においても、金は富の最高形式と公認されてきた。今後も人類社会における経済活動の基本的尺度としての役割を担うことだろう。

(No1おわり)

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