[CML 059025] 関西救援連絡センターニュース2020年6月号

shoichi matsuba mauricemerleau @ yahoo.co.jp
2020年 6月 24日 (水) 11:55:18 JST


第351号 2020年6月
関西救援連絡センター
〒530‐0022大阪市北区浪花町11‐14
   電  話 06-6372-0779
   振替番号 00910-2-73915
発  行  隔月刊(原則として) 
賛助会費  月 額 1口   500円
年間購読  送料共 1部 1,500円

■コロナ騒ぎの陰でスーパーシティ法成立
 五月二七日、参議院本会議で、十五項目の付帯決議を付し、スーパーシティ法案(国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案)が成立した。
 この法案は、二月四日に内閣が提出し、四月二日に「地方創生に関する特別委員会」に付託された。ほとんど審議されないまま四月十五日委員会で可決され、翌日衆議院本会議で可決。 参議院でも五月十三日「地方 創生及び消費者問題に関する特別委員会」に付託され、五月二二日委員会で可決され、参議院本会議に送られている。経過からも明らかなように、ほとんど審議されずに成立している。
 一昨年十月、竹中平蔵を座長とする「スーパーシティ構想の実現に向けた有識者懇談会」が設置され、六回の会議が持たれた後、昨年二月に「最終報告」が出された。
 スーパーシティ構想とは、「自動運転」 「ドローンでの自動配送」「キャッシュレス決済」「行政サービスのIT 化」「オンライン診療」「ネット等による遠隔教育」「エネル ギー、ごみ、水道などのデータによる管理システム」「防犯・安全のためのロボット監視」など十分野が示され、少なくとも五つの領域を行うことが指定を受ける要件とされている。
 また、スーパーシティ構成要素として「未来像」「住民の参画」「強い首長」「技術を実装できる企業」とされているが、「住民合意」は事前には必要ないとされ、国・自治体・企業の運営による「ミニ監視独裁国家」ともいうべきものになる可能性が高い。
 衆議院の審議でも、本人同意の保障や、サービス拒否の可否などについての政府答弁は極めて曖昧であった。スーパーシティは新たな場所に作られるのではなく、現在住んでいる場所が、住民の同意なく、指定されることになる。
 指定された地域の住民のデータは、一元的に管理・利用される。現在、国や自治体や企業はデータを別々なルールに従って別々に管理運用しているが、今回の法律により、様々な規制が取り払らわれ、個人データが一元化され、「高い利便性」の提供という名のもとに私たちの個人情報が管理される。
 コロナ感染の追跡や給付金振込みの遅延を奇貨として、マイナンバーの強化が目論まれている。この動きにも注意が必要だ。
*   *   *
 現在、行政の調査や窓口業務が、民間業者に外部委託されている。以前、大阪市の区役所に郵送で戸籍謄本を依頼したところ、同封されていた領収書は、「サービス推進協議会」「Go To キャンペーン」にも関わりがあ るパソナ(会長竹中平蔵)名義だった。既に、個人情報が民間企業により処理され、蓄積されていると可能性がある。

◆黒川検事長が不起訴にしたといわれている事件
①小渕優子元経産相 「政治資金規正法違反ドリル問題」
②松島みどり元法相 「うちわ選挙区配布問題」
③甘利明元経済再生担当大臣 「UR都市再生機構への口利き疑惑」
④下村博文元文科相 「加計学園パーティー券200万円不帰記載問題」
⑤佐川宣寿元国税庁長官以下37名 「森友学園での公文書改竄問題」


■【関生弾圧】
五月二九日、武委員長     六月一日、湯川副委員長 釈放

 一昨年八月二八日の逮捕以来、約六五〇日近く経つ。滋賀と大阪の被疑事件では既に保釈が認められていたが、京都地裁は保釈を認めなかった。また釈放されたものの、他の組合員同様厳しい保釈条件がついており、裁判の打合せ時以外には、組合員と顔を合わせることができない。
 またこの間は、「コロナ」を理由に身体拘束されたまま、裁判が延期されるという事態が続いていた。関西生コン労組員などを被告とする被疑事件は左記の表のように多数あり、裁判は現時点で、大津地裁で二法廷、大阪地裁で三法廷、京都地裁で二法廷、和歌山地裁で一法廷であるが、最初の起訴から既に一年十ヶ月になるが、いまだに判決の出た裁判はない。
*   *   *
 大阪拘置所では、 職員のコロナ感染者が出て、四月上旬以来一般面会が出来なくなった。この状態が五月下旬まで続いていたが、現在は通常に戻っている。
 また、一人一律十万円給付は死刑確定者を含む受刑者も対象だが、拘置所や刑務所で受け取るには在所証明を矯正施設に出させて、手続きする必要がある。



★関生弾圧公判日程一覧★
裁判は、大津地裁2グループ、大阪地裁2グループ、京都地裁2グループ、和歌山地裁と7つの法廷で進行。
※傍聴券は抽選。抽選の〆切時間は、裁判によって異なるので、「傍聴券交付情報-裁判所」で検索して確認を。
※裁判や被疑事件の等の詳細については連帯広報委員会(http://rentai-union.net/archives/2467) 
「関西生コン労組つぶしの弾圧を許さない東海の会」のHP
(https://kannama-tokai.jimdofree.com/)で確認を。
大津地裁の情報や大津署への抗議行動は「かんなま勝手連 滋賀」で検索して、複数あるFacebook等で確認を。


◆大津地裁◆
A+Bグループ(湯川副委員長他5名、委員長は大阪へ併合)
「湖東協8・9、8・28弾圧、大津協11・27弾圧、湖東協2・5弾圧」
 日程調整中
Cグループ「湖東協2・5弾圧」
 公判整理手続中

◆大阪地裁◆
Aグループ(8名)「大阪9・18、10・9弾圧」
 9月30日10時~(202号)武委員長証人尋問
 以下予定(10時~201号)10月21日、11月16日、12月18日、1月15日、2月12日、3月15日
Bグループ(3名)「大阪11・21弾圧」
(2名)   10月8日10時~(判決)〔求刑2年6月〕
(委員長)7月2日10時~(新館334号)

◆京都地裁◆
Aグループ(2名)「加茂生コン事件弾圧」
 8月6日14時~
Bグループ(2名)「加茂生コン、近畿生コン、ベストライナー事件弾圧」
 公判整理手続中

◆和歌山地裁◆
「和歌山広域7・22弾圧」(3名)
 公判整理手続中


■既に「水道法」は改悪、「種子法」廃止、「種苗法」は継続審議

 民間委託に道を開く「水道法」の改正は、昨年十二月に施行されている。既にフランス・アメリカ・ドイツなど、多くの国と地域で水道の民営化がされてきたが、高料金化や水質悪化が起こり、失敗に終わった例が多い。
 また一昨年四月には、種子法が廃止された。その結果、種子の開発、生産、普及に関する事業が公的な機関から民間企業に移譲され、種子の寡占、価格の高騰、農家負担の増大、遺伝子組み換えやゲノム編集などが危惧されている。これに対抗して、各都道府県議会で種子条例が次々と制定されつつある。三十年前までは伝統的な種子を使って栽培をしていたが、今はほとんどが多国籍企業が生産した一代限りしか使えない種子を海外から輸入していて、農家は毎年種子を購入する。価格も国産に比較して、数十倍に上がった。
 そして、今度は「種苗法」改正が上程され、農家自身が種苗を作ることに制限が掛けられようとしていた。農家が育成者の許諾なしに登録品種を採種・接ぎ木などで増やす「自家増殖」も禁じられる。種苗法改正は、多国籍企業が開発した種子の権利をさらに強化するのが狙いと思われる。
 今国会での成立は見送られたが、継続審議になっただけである。


■公判日程
7月10日13時15分 和歌山カレー民事訴訟vs中井&山内 大阪地裁(民)結審
7月30日14時   琉球遺骨返還請求訴訟*      京都地裁(民)第5回
8月5日14時   「戦争法」違憲訴訟*        大阪高裁(民)第1回
―――――――――――――――――――――
*は傍聴券が抽選になる可能性の高い裁判です。
※以下の裁判は、前回の口頭弁論期日が延期になり、次回は未定(それぞれのHPで確認を)
 フェミニズム科研費裁判(京都地裁 第4回)フェミ科研費裁判支援の会http://kaken.fem.jp/
 人民新聞押収品不返還訴訟(大阪地裁 第8回) 人民新聞のHP
 白バス弾圧ガサ国賠請求訴訟(大阪地裁 判決) 関西共同行動のHP
 吉田寮現棟/食堂明渡請求訴訟(京都地裁 第4回) 吉田寮広報室:https://twitter.com/yoshidaryo_koho
                        吉田寮公式サイト:https://sites.google.com/site/yoshidadormitory/
★即位・大嘗祭違憲訴訟
第6回口頭弁論(東京地裁103号)5月20日は延期となり、次回未定
★ノーハプサ2次訴訟控訴審
第2回口頭弁論(7月9日)は延期になり、次回未定



■催し物
※掲載の集会に参加を予定されているみなさまへのお願い
 ①参加される方はマスクの着用をお願いします。②発熱や体調不良のある場合は参加を見合わせて下さい。③席の間隔をあけて密集を避けるため、人数制限を行う場合があります。また、状況により中止や延期にせざるを得ないことがあります。御了承下さい。

★4月12 日に開催の集会でしたが、7月23 日に変更になりました。
◆いま共和制日本を考える―基本的人権の尊重・主権在民・天皇の政治参加の否定―
講師 堀内 哲 さん
2020年7月23日(木・休)13時半~(会場13時)於:エルおおさか南館1023号室(地下鉄・京阪「天満橋」下車)
資料代:500円(学生以下半額/介護者無料)
◇ほりうちさとし(1970年生まれ)プロフィール 長野県在任。市民運動の傍ら日本における共和制の可能性を研究する。著書に『日本共和主義研究』(2013 年、同時代社)。共著に『天皇条項の削減を !』(2009 年、JCA出版)、『いま共和制日本を考える』(2011 年、第三書館)、『生前退位―天皇制廃止―共和制日本へ』(2017 年、第三書館)、『ロシア革命100年を考える』(世界書院) などあり。
主催:天皇代替わりに異議あり!関西連絡会(連絡先:090-5166-1251 寺田)
反天皇制市民1700 ネットワーク/兵庫反天皇制連続講座/参戦と天皇制に反対する連続行動/反戦反天皇制労働者ネットワーク/関西共同行動/9 条改憲阻止共同行動/釜ヶ崎パトロールの会/労働 者共闘/京都「天皇制を問う」講座実行委員会/日本キリスト教団京都教区「教会と社会」特設委員会/反戦・反貧困・反差別共同行動in 京都/コラボ玉造/釜ヶ崎連帯委員会/釜ヶ崎日雇い労 働組合/新空港反対東灘区民の会/週刊金曜日読者の会・大阪

★和歌山カレー事件再審請求弁護団報告
 和歌山カレー事件から22年 林眞須美さんは、獄中から無実を訴え続けています!!
  弁護団報告 Ⅰ. 再審請求の現在 Ⅱ. 民事裁判で判ったこと
  2020年7月10日(金)19時~20時半(開場18時45分)大阪弁護士会館10F
  資料代800円/事前申込不要
 一昨年提訴した中井&山内に対する民事事件は、1月31日と2月14日の2日間にわたって、証人調べが行われました。この裁判は、7月10日午後1時15分(1008号法廷)の口頭弁論で結審の予定です。
 また、再審請求は、3月24日に大阪高裁から「棄却決定」が出され、直ちに最高裁に特別抗告を提出し、6月末には補充書も提出予定です。
 この2つの裁判(中井&山内に対する名誉既存裁判、再審請求裁判)についての報告会を開催します。ぜひ、ご参加ください。
主催:和歌山カレー事件を考える人々の集い

★林健治さんに 和歌山カレー事件のこと 眞須美さんのことを根掘り葉掘り聞く集い
健治さんは、眞須美さんを、カレー事件の犯人だと思いますか?
眞須美さんに、ヒ素を、飲まされたのですか?
詐欺に使っていたヒ素はどこに保管していたのですか?
事件後、そのヒ素は処分したのですか?  ・・・・・・・・・
  2020年8月2日(日)PM2時開始(PM1時半開場)
クレオ大阪中央4階 セミナーホール 四天王寺前夕陽ヶ丘駅(谷町線)1・2号出口から北東へ徒歩約3分(大阪市天王寺区上汐5-6-25)
参加費:600円   主催 林眞須美さんは無実! あおぞらの会
連絡先 ℡06-6681-1067(坂口) Email:seiyadenden @ bluesky.zaq.jp

★口頭弁論の延期に伴い、6月17日に予定されていたのシンポは7月29日に変更されました。詳細はHPで確認を。https://www.facebook.com/events/244994886927077/
◆琉球人遺骨返還請求訴訟・支援集会
シンポジウム・日本人類学会の植民地主義に抗議する
 2019年7月日本人類学会より京都大学長宛に、琉球遺骨返還訴訟に関する「要望書」が提出。この訴訟は人類学研究に影響を与えるもので「学問の継承と発展」のためとして遺骨返還の原則を一方的に示すものでした。このような日本人類学会の学問のあり方の問題を問うシンポジウムを開催いたします。
パネリスト/池田光穂(大阪大学)、 板垣竜太(同志社大学)
     山内小夜子(全国連絡会)、 松島泰勝(原告・コーディネイター)
報  告/「沖縄県教育委員会の植民地主義を抗議する」 亀谷正子、たまぐしく毅(原告)
裁判報告/訴訟団弁護士 



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