[CML 058831] ぷれせんて「泉水博」義の兄貴 転載すなり渡辺亜人
大山千恵子
chieko.oyama @ gmail.com
2020年 6月 3日 (水) 21:12:16 JST
*逢いたかったけど、逢えないままだった泉水博さん。ぷれせんて。*
転載許可をもらったので、転載。
*泉水博さんの追悼にかえて*
渡辺 亜人
*岐阜刑務所*の泉水博さんが亡くなりました。
3月22日に心肺停止で病院へ運ばれ、27日の夜9時過ぎに亡くなったということです。ことの詳細を弁護士が問合せをしましたが、刑務所側は回答していません。
*亡くなった原因は未だ定かではありませんが、かなり以前から高血圧を薬で抑えていた*
ようです。刑の切替えの順変を勝ち取ることが出来ず無念の想いだったと思います。3月10日が誕生日だったので*83才*になっていました。
私が泉水さんの名を知ったのは*77年9月、日本赤軍のダッカHJ事件*
でした。大道寺あや子さんや浴田由紀子さんら、奪還指名された人達の中に泉水さんの名がありました。彼は1960年に起こした事件で無期懲役の判決を受け千葉刑務所で服役していました。しかし処遇1級として
*仮釈放目前の75年3月、同囚の病気治療をないがしろにする当局に抗議し、管理部長を人質にその病囚の治療を要求*したのです。
このことがアラブにも伝わり、泉水さんも奪還の対象とされたようです。
彼はなぜ自分が指名されたのか、日本赤軍がどのようなモノなのかまったく分からなかったが、自分がいくことで人質が解放されるならば、自分はどうなってもいいと応じたのです。はじめは赤軍には批判的で「革命ということで殺しやタタキが赦されるなんて、革命とは便利なもんだ」と言っていたそうです。泉水さんの率直な気持ちだったのでしょう。
検察権力は公安事件犯とは違う刑事犯である泉水さんへ、差別意識をむき出しにしていました。指名に応じないよう説得する役人に対し、「人質の命が保障されるなら取り消します。」という泉水さんに、「お前に何が出来る、何様のつもりだ。思いあがるな!」と罵倒したという。この差別意識は、日本へ送還された時のマスコミ報道にも現れ「ついに強盗殺人犯は、酒好きで、規律になじめずコマンドになり切れなかった。法律を“超えて”国外逃亡した男の、あわれな帰還・・・」などと彼の人格をおとしめています。
2009年4月には初めて泉水さんと面会しました。その時の印象記に「面会室に現れた彼は、*小柄だがシャキッとして敏捷で運動神経が良さそうな体つき*
をしていました。そういえばサッカーなどアラブでは球技が得意だったというエピソードを聞いた記憶があります。マニラで整形手術した髪が額の辺りに残っているので、刈上げの頭だと頭頂部が薄くなっているので、河童のように見えます。
*眼がクリッとして小気味よい話し方をしていました。*」と書いています。
向こうでは、パレスチナの人達とも言葉の壁をこえて仲良くなり、パーティや集いの時は、よく演歌や民謡を披露していたようです。
最後に面会したのは、2019年の6月で、それなりに歳を経た感じでした。泉水さんはこの
*10年間、本人訴訟での順変、面会交通権の国賠、義務付け訴訟と裁判を闘って*きました。
獄中から裁判を起こせば当然のことに当局側から目をつけられ、嫌がらせを受ける可能性もあります。
それでも*自分と同じ境遇にある者を助ける一助になればと決心*
したようです。千葉刑で同囚の病気を気遣い、ダッカでは人質を助けるためなど、自らの損得を顧みず行動してきました。困っている人の力になる、人を助けるために体を張る、小さなことであれ恩を受けたら返す。義理人情、本来の意味の任侠道を生き方の信条としてきたのでしょう。
ここ18年程ささやかながら泉水さんの支援に関わってきましたが、大きな反省があります。妻のロウルデスさんら彼の親族に関わるサポートが不十分であった事です。それが悔やまれてなりません。毎年暮れには兄・和夫さんの法要を行ってきました。ことしは博さんも一緒に供養します。
---------------------- 以上 転載 太字は千恵子
それと、資料ふたつ。*お兄さん*のことと、*東京新聞の田原牧4月9日記事*を貰ったけどUPできない。
(ぜひとも読みたいひとは、ブログにコメント残すなど工夫して問い合わせしてちょ)
きーっ、機械に嫌われてるようだ。転載のなかの1行、どうしても改行が直せなかったし。
ちなみに先月紹介したのは、これ。
義の兄貴「泉水博」ぷれせんて 救援紙にて舟橋寛延
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/99a994870e5e3449a346452e9afe311e>
[image: image.jpeg]
*『怒りていう、逃亡には非ず 日本赤軍コマンド泉水博の流転』* 松下竜一 河出書房新社
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/911adedb484c4d1572e7d20910560be4>
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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama
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