[CML 057725] 不細工な猫の一生「猫鳴り」に涙とまらぬ 沼田まほかる

大山千恵子 chieko.oyama @ gmail.com
2020年 1月 26日 (日) 09:18:58 JST


「猫鳴り」 <https://allreviews.jp/review/138>  沼田まほかる
<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%BC%E7%94%B0%E3%81%BE%E3%81%BB%E3%81%8B%E3%82%8B>
双葉社文庫

Aさんが言及してたので、読む詠む。猫いない歴50年なので、ふーむ。そうなんだあと気づくこと多し。

*第一部* 拾った猫に餌をやって傷の手当をして、何度も捨てる元妊婦。拾った猫が不細工だからか小学生の娘に捨てさせにいく母。

単純な私には到底想像できない範疇だが、そいういうひと状況もあるんだ。ともあれ、モンは生きていく。

*第二部* 幼児をナイフで刺そうとする中学生は、猫には優しいんだ。ペンギンという名前が可笑しい(微笑)。

これはこれで、ひとつの物語。成猫モンと、ペンギンが交差する。

*第三部* 20年後の老猫モン、妻に先立たれた夫も七十翁。死が、ひたひたと近づいてくるさま。

買い物籠の場面では、涙ぼろぼろ。ハリネズミを通り越して、イグアナみたいな顔かあ。

最後は号泣。こんなに衝撃を受けた小説は、あったろうか。



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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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