[CML 057793] 暴力の連鎖の果ての刑務所の 「プリズン・サークル」曙光あるかな

大山千恵子 chieko.oyama @ gmail.com
2020年 2月 4日 (火) 22:10:48 JST


映画「プリズン・サークル」 <https://prison-circle.com/>

取材許可まで6年、撮影2年。初めて日本の刑務所にカメラを入れたというのが特色のドキュメンタリー。官民協働の新しい刑務所
「島根あさひ社会復帰促進センター」 <http://www.shimaneasahi-rpc.go.jp/>。名前からして監獄みたいじゃないね。

*TC(Therapeutic Community=回復共同体)*
<https://news.yahoo.co.jp/byline/kamematsutaro/20200125-00160303/>の実践。坂上香
<https://eiga.com/person/32072/>監督の、「ライファーズ 終身刑を超えて」
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/db5babc8b4c3040c9156ae61a2370ceb>「トークバック
沈黙を破る女たち
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/407da1dfc32e416fc0cdd006eedc53b6>
」を観てきたものとしては行かないわけにはいかない渋谷イメージ・フォーラム。

長尺のドキュメンタリーだが、途中で入るアニメーションと音楽が道案内をしてくれる。

*ブレイディみかこの、コメントは*

*>人の苦しみがすべて他者との関わりから生まれるのなら、それを癒すのもまた他者との関わりでしかあり得ない。*
*>他者と関わる手段は「会話」であること、暴力へのカウンターは「言葉」であることに改めて思いを巡らせました。*

わたしも、そう思った。

しかし、*受刑者が過去に受けた暴力の連鎖に圧倒される。*

*親から抱きしめられたことがない。*
<https://www.facebook.com/profile.php?id=100012434656292&__tn__=%2CdCH-R-R&eid=ARDg9C-zqItWyDySKon4ww8U99ENPooBkR8cyHWBlDAJE7gDyah-1dFk3hN5GtPxSUbxRApiuSL5Y3_M&hc_ref=ARS3hddRJVfrY8uZ21KzHDr4ABum_V-8olxa__9Dw1yU_OcKOgp-FvJSP1U0lK_P22s&fref=nf>
これに反応するひと多いようだ。でも、封建的な栃木ど田舎で育ったわたしも抱きしめられた記憶がない。親も教師も体罰あたりまえの世界で、抱擁文化は皆無。テレビの中で外国人のすることだと思ってた。女性差別の激しい地域で女々しいことは価値が低い。なんせ毎朝毎晩、おどろおどろしい「君が代」が大音量で流れるなか「日の丸」に直立不動させられる小学校だもの。わたしがハグを初めて体験したのは、田舎から逃亡して23歳のときだった。

今も躾と思って虐待する親はいるだろうし、万引きを始める7歳児は増えていくだろうし、行政も冷たくなるばかり、保護された施設も地獄。あああ、日本。恐ろしい国。

映画の最後に、*日本全国の受刑者4万人のうち、このプログラムが受けられるのは40人*
との報告。ナイアガラ瀑布のまえで玩具の柄杓で水をすくってるような、圧倒的な数の差。

でも、一歩は始まったんだ。




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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama


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