[CML 057234] 「嵐」と「安保法制、違憲訴訟」判決と朝日新聞&東京新聞

masuda miyako masuda_miyako1 @ hotmail.com
2019年 11月 18日 (月) 15:45:14 JST


皆様
 こんにちは。増田です。これはBCCでお知らせしています。重複・長文になりますが、ご容赦を!

 本件は、もうかなり時間が経ちましたが、あまり、MLなどでも発信されているのを見かけません…
新聞記事と同じく私が見過ごしていただけかもしれませんけど…。ただ、考えれば考えるほど腹が立
つので、まとめてみました。お読みいただければ嬉しいです。

  11月7日(木)に、「安保法制、違憲訴訟」の東京地裁判決が出されました…全国で22地域
・25の裁判が進行中です…が、皆様はご存知でしたか?
http://anpoiken.jp/about/

  私は恥ずかしながら東京訴訟の「名ばかり原告」で、この活動には実際に参加する余裕がなく、事
務局から6日に「明日、判決。傍聴参加を」というメールを受け取ってはいましたが、6~7日と退女教
の「松代象山地下壕&無言館」研修旅行があったのと、8~9日は週1の泊り業務…って、孫の世話
(笑)で…気忙しく、気になりながら、判決情報が全く出てないなぁ、と思いました。東京地裁の裁判
官のレベルからして、憲法を遵守した判決が出るはずはない、という確信!? は持ってましたけど…

 それで、知り合いの原告の方に「どうなりました? 新聞とか報道されてないようですが…」とメールで問
い合わせましたら「8日の朝刊には出ているのでは? 東京新聞は第一社会面と社説に出ていましたよ」
という返信でした。

 そこで、9日の夜、購読している朝日新聞の8日のを取り出して探しました。「一応、8日の朝刊は目を通
したよなぁ…」と思いながら探しましたら、あらら…確かに出てはいました。第一社会面には無く、第二社会面
にも無く、その裏面の第三社会面というのか…に「嵐」関係の記事が一番上に大きく出ているその下に「嵐」
記事の1/3ぐらいの記事が!?

 私は確かに一番上の「嵐」関係記事は目に入っていました。でも「なんで、『嵐』ごときタレントグループ関係
記事に、こんなに大きな面積を割くんだ?」と嫌悪感を抱き、右下の見出しに「『安保法違憲』の訴え棄却」
の文字があったのに目に入らず、直ぐ他の面に目を移していたのでした。

 改めて読んでみても、純客観記事!?(太字強調は増田)
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 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法が憲法に違反するかが争われた訴訟の判決で、東京地
裁(前沢達朗裁長)は7日、憲法判断をせずに原告の請求を棄却した。全国各地で起こされている一連の
訴訟で、判決は札幌地裁に続いて2件目。原告側は控訴する方針。

 2016年の安保法施行により憲法前文にある平和に生きる権利(平和的生存権)や人格権が侵害されて
精神的苦痛を受けたとして、市民ら約1550人が国に1人10万円の賠償を求めていた。

 判決は「平和とは抽象的な概念で、個人の思想や信条で多様なとらえ方ができる」と指摘した上で、平和
的生存権は国民に保障された具体的な権利とはいえないと判断した。

 また、安保法の施行によって「戦争やテロの恐れが切迫し、具体的な危険が発生したとは認めがたい」とも言
及。人格権が侵害されたとの訴えも退けた。違憲性については、具体的な権利の侵害があったとは認められない
として判断を示す必要はないと結論づけた。

安保法制をめぐる訴訟は全国22の裁判所や支部で25件起こされ、原告の数は7700人にのぼる。
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「平和的生存権」は日本国憲法の平和主義の中核概念ではありませんか?

「集団的自衛権を行使する安保法制」とは、他国(米軍=米国)防衛をするために日本の自衛隊を使う=自衛
隊員を米軍の盾にするという日本国憲法前文・第9条から見て、有り得ない違憲の「法律」なのに、「具体的な権
利の侵害が」発生してから裁判に訴えたら「違憲性を判断する」⁉…それでは「戦争で権利が侵害されてから、裁判
所に来いよっ」!? と言っているのと同じではありませんか?

「集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法が憲法に違反するかが争われた訴訟」=日本国憲法の根幹を破
壊するか否か、日本に住んでいる人々の全てに関係するの超重大な訴訟なのに、朝日新聞という報道機関にとって
は、こんな憲法不遵守裁判官たちの判決が、「嵐」関係記事の下で、量的には1/3で十分と考えられるものなのでし
ょう…。

 近所の近所の図書館で同じ日の東京新聞の記事をコピーしました。第一社会面にかなり大きくとってあり、原告二
人の声も取り上げていました。そして、日本国憲法を判断の基準にした、たいへん真っ当な社説! これはWEBに
載っていました。以下です。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019110802000173.html

安保法制判決 司法は本質を直視せよ                  2019年11月8日

 安全保障関連法は「違憲だ」とする集団訴訟で東京地裁は訴えを退けた。ただ合憲とも言わず憲法判断を避けた
のは、問題の本質を直視しない表れではないか。司法の消極主義は極めて残念だ。

 ピストルの例え話をしよう。銃弾が発射され、標的の人に向かって飛んでいる。それを超スローモーションで見たら…。確か
に銃弾は空中にあるので、その時点では人には何ら被害は起きていない。しかし、危険は刻一刻と迫り、いずれは人に命
中する。

 二〇一四年に政府は従来の解釈を一転させ、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定をした。それに基づき安保
法制がつくられ、一六年に施行された。事実上の解釈改憲であり、大多数の憲法学者から当時、「違憲」「違憲の疑い」
と指摘された。

 安保法制は野党や国民からも「戦争法案」と呼ばれ、「戦争ができる国」へと変質しているとの声が上がった。元内閣法
制局長官は別の裁判所で「丸ごと違憲」と証言している。

 確かにかつての「専守防衛」の枠から逸脱する防衛力が装備されつつある。自衛隊の任務も変わりつつある。例えば海上
自衛隊の護衛艦「いずも」は事実上の空母に改修され、F35B戦闘機が搭載予定だからだ。これは憲法九条下で保有
できないとされてきた攻撃型空母の機能を果たしうる。

 防衛費も二〇年度の概算要求は約五兆三千二百億円と過去最大規模に膨らむ。軍事大国化はもはや懸念の域を超
えつつある。中東で米国が求める有志連合には加わらないが、自衛隊がいずれ中東地域に派遣され、近くの米軍艦船が攻
撃されたら、自衛隊は紛争に巻き込まれる恐れはないか。交戦状態にならないか。閣議決定以来、なし崩し的に事は進み始
めている。

 全国二十二の地裁で起こされた訴訟だ。東京の原告は実に約千五百五十人。みんなが迫りくる“ピストルの弾”という危険
におびえている。札幌地裁に続き、今回も判決は「原告の精神的苦痛は義憤ないし公憤。法的保護を与えられるべき利益で
ない」と一蹴した。だが、この訴訟の本質は、安保法制に対する憲法判断を迫ったものだ。

 それに応答しない判決は肩透かし同然である。ならば「合憲」と言えるのか。違憲なら止めねばならぬ。その役目は今、司法
府が負っている。裁判官にはその自覚を持ってもらいたい。
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 私は「安保法制判決 司法は本質を直視せよ」と同時に「安保法制判決 朝日新聞は本質を直視せよ」と言いたいですね
…ここ数年、朝日の購読はもうやめようかな、と思っているのですが…二紙をとっても一紙だって読み切れない現状なので…でも、半
年ごとに契約更新に来られる販売(配達員)さんの「聞くも涙、語るも涙の物語」を聞きますと、気の弱いわたくしメ(笑)は、と
ても「購読やめます」と、よ~言わん状態で、ずるずるとここまで…

 まぁ、朝日も時々は褒めたいスクープを頑張っているのですけどねぇ…でも、「『安保法制』違憲訴訟」について「現在のアベ政権が
続く限り、アベ忖度の憲法不遵守判決が出るのは当たり前で大きなニュース性は無く、憲法遵守判決が出たら意外だから大きなニ
ュース性が有るけど」なんて、ジャーナリズムの本道から外れた判断はやめて、この裁判の一つ一つをもっともっと大きく取り上げてほしい!

 





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