[CML 055215] 山谷とは「ヤマの男」の写真と文 多田裕美子だよ筑摩書房と
大山千恵子
chieko.oyama at gmail.com
2019年 3月 7日 (木) 08:33:02 JST
「山谷 ヤマの男」 <http://www.webchikuma.jp/articles/-/300> 多田裕美子 筑摩書房
<http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480815316/>
山谷の玉姫公園に、1999年から2年間通って撮影した男たちの写真と文。
読みながら、ふたつ思い出したことがある。
70年代末に同居人が山谷に行っていた。しばらく後に家に刑事が来たことがある。寄せ場で働いてるひとは、みな本名を名乗らないんだって。通帳を持ってないひとが大半らしい。現金を持っていると使ってしまうからか危ないからか、事情は知らないが知り合いにキャッシュカードを貸したからだった。知り合いと言っても、名前も住所も知らないんだけど。
国家権力おそるべし。戸籍の附票を辿ったのか。いや、そもそも住民票も届け出てないのに同居人の居所を調べあげたのだ。公安ルートか?
そして盗まれたのかと聞きにきたのだ。違うと言って、同居人は追っ払った。「被害届だせ、ださないと詐欺の共犯にするぞ」と展開されなくて幸いだった。
こんな出来事があったのは、筆者が写真を撮ってた2000年頃かなあ。みすぼらしい格好をした同居人に、なにやら「帰りの切符代を貸してくれ」と言ってきたおじさんがいた。わたしは貧しかったら5駅くらい歩く主義なので「歩いて変えればいいじゃないの」と小声で言った。同居人があとで「いや、あれは交通費がないんじゃないよ。食べるものすら買えないけど、恥ずかしいから電車賃を貸してくれと言ったんだ」と。えー、そこまで考えが及ばなかったと反省したことがある。
-------- 目次 *緑字は千恵子メモ* ---------------
泪橋の交差点にあった丸善食堂
投げつけられたコップと一枚の写真
玉姫公園ではじまった屋根のない写真館
用心棒とマネージャー *39 ふふ そういうおじさんいるね*
朴訥男の報告
丸善のシャッターと映画
母とカメラ
山谷ブルースを生きる男 *77 三里塚に弁当つきのバスがでる 酒もか 79 活動家の異様*
チャンピオンとにせもの
津軽の三味線弾き〔ほか〕 *104 父が刺される 悲しいありさま*
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大山千恵子
ブログ 「千恵子@詠む...」 毎日更新http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama
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