[CML 054785] 【YYNewsLiveNo2700】■世界的投資家・ジム・ロジャーズ氏『はっきり言いましょう。'08年のリーマン・ショックに続く第二の世界金融危機はおそらく来年か再来年には起きるでしょう。』

山崎康彦 yampr7 at mx3.alpha-web.ne.jp
2019年 1月 15日 (火) 22:24:17 JST


いつもお世話様です。 
                         
【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】【YYNewsネット世論調査】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です!

本日火曜日(2019年01月15日)午後8時30分から放送しました【YYNewsLiveNo2700】の放送台本です!

【放送録画】81分21秒

https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/519375273

☆今日の最新のお知らせ

〔斉水曜日(2019.01.16)の放送は語学研修のためお休みさせていただきます。

☆今日の画像

\こε投資家・ジム・ロジャーズ氏の最新インタビュー記事 
2019年1月19-26号『週刊現代』P68-69

▲侫薀鵐垢離ンヌ国際映画祭に出席した仏自動車大手ルノーのカルロス・ゴーン会長(左)とキャロル夫人(2017年5月26日撮影)

☆今日のひとこと

■去る1月12日に逝去された女優市原悦子さん(享年82歳)の言葉

 劼劼發犬い海箸凌匹機△發里鯊膸にし、感謝する。自分のすることに責任感を持つ、すべての人間の原点になる情感を、そこで学んだ気がします。

あの頃、今の自分ができたと思います。たくましいというか、案外へこたれないというか。自分のことは自分でする。自分にも周りの人にも世の中にも、あんまりガタガタしない。欲がなく、目の前にある仕事を丁寧にやるだけで満足する。その日食べられて、大事な友達が数人いて、楽しく身体を動かしていればいい、ちょうど「都合のいい」女が、その頃にでき上がりました〉

◆匯笋力読は、死とか戦争とか暗い話が多いといわれるけれど、私自身の現在は、戦争を抜きにしては語れない。いつも言っているけれど、戦後の食糧難の時代に、いまの私がつくられたといってもいいほどに、あのころの生活が私の原点です〉

「集団的自衛権を使うことが認められましたね。「自衛」とか「戦争の抑止力」とか信じられない。原発事故への対応もあやふやなまま、国は原発を輸出しようとしている。被爆者、水俣病患者を国は救済しましたか。「国民の命と財産を守る」と言っても空々しい。
先の戦争で犠牲になった300万人の方々がどんな思いで死んでいったか。戦争によって人の心に何が起こったか。それを知れば、私たちがこの先どうすべきか見えてくると思います」

ぁ夘郎い涼罎捻浜楴債瓦濃爐鵑任い子どもたちや、戦争で自分の子どもを失った母親たちが嘆き悲しむ姿を見ると、胸がしめつけられる。ああいう人たちがいる間は幸せになれないよね。いたたまれないですよ。

戦争がなければあの顔を見なくて済むでしょう。だから、黙ってないで、戦争をなくすこと、世界の問題と関わることも、女優の大事な仕事よ。「私の子どもは戦争にやりません!」って。

☆今日の座右の銘

■世界的投資家ジム・ロジャーズ氏の言葉 (週刊東洋経済のインタビュー)

・近いうちに世界規模の破たんが起こる。

・はっきり言いましょう。'08年のリーマン・ショックに続く、第二の世界金融危機が近づいているのです。おそらく、来年か再来年には起きるでしょう。その兆候はすでに始まっています。(2019年1月19-26号『週刊現代』のインタビュー)

・安倍首相は『日本を破滅させた男』として、歴史に名を残すでしょう。  

・おカネを大量に刷っている間は、それを享受している人たちの暮らし向きは良くなり ます。しかし、いずれ破たんに向かい、すべての人が苦しみ 
ます。金融緩和でいい思い をした人たちも一緒です。

・政府債務の大きさゆえ、いったん破たんが起きると、通常よりも大規模になります。

・安倍首相も、日銀も(世界経済にとっては)非常に危険な存在です。

・安倍首相がやったことはほぼすべて間違っており、これからもあやまちを犯 
し続けるでしょう。
                                   
・(円安誘導は)最悪です。自国通貨を破壊することで地位が上がった国はありません。

☆今日の注目情報

.▲螢丱亰从儼、異形の膨張続く 6億人の情報収集

日米しのぐスマホ社会、国家の影色濃く

2019/1/13 日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39976720S9A110C1MM8000/

中国のアリババ集団が築くスマートフォン(スマホ)経済圏が異形の膨張を遂げている。スマホ決済を軸に、通販や生鮮スーパー、金融、医療など、生活すべてをカバーするサービスを提供する。利便性の代償は個人情報だ。購買履歴や関心、生体認証など、膨大なデータの一部は当局にも流れる。データをかき集め米IT(情報技術)巨大企業を超える速度で成長するアリババだが、その繁栄は共産党一党支配と密接に絡み合う。

アリババのスーパーでは大半の客がスマホで決済する(上海市)

杭州市のケンタッキー・フライド・チキンの店舗。注文した女子学生がレジの端末をのぞきこむと、画面に「支払い完了」と表示された。顔認証で払える無人レジだ。

レジを開発したアリババは、顔などの生体データを抱える。それだけではない。購買履歴、学歴や資産、通院や投薬歴など、6億人の顧客情報を抱え込むことで、人工知能(AI)などの技術で世界の最先端を走る。

顧客も格付けする。評価システム「芝麻(ゴマ)信用」のスコアは、車の保有やカード支払い状況が良いと上がり、優遇が増える。就職やお見合いでも「スコアを参考にする」との声が出る。

まるで管理社会のようでも「アリババなしでは暮らせない」という人は増える一方だ。生鮮スーパー「盒馬(フーマー)鮮生」はスマホで注文した魚介や果物が3キロメートル圏内なら30分以内に届く。「3キロ圏のマンション販売価格は近隣より1割高い」(四川省の不動産業者)

中国のスマホ社会はいまや世界最大だ。日本は規制やしがらみが多くスマホ決済がようやく離陸したばかりだが、中国の18年のスマホ決済額は前年比1.5倍の160兆元(2600兆円)に膨らんだもようだ。

中国では支払いをスマホ決済に限る店舗も出た。当局はフーマーを含む600超の例で現金を拒まないよう指導した。ただ国連の関係機関は、中国の現金決済比率が10年の61%から20年に30%と半減すると予測する。

アリババの成長速度は米IT大手も上回る。アリババの時価総額は直近の株安でピークから3割下がったが、初めて5千億ドルを突破したのは上場から3年半後。米アマゾン・ドット・コムは上場20年たってからだった。18年11月の「独身の日」セールでアリババの取扱高は約3兆5千億円。アマゾンは同7月のセールで4500億円(米調査会社推計)だった。

欧米ではアマゾンが既存業界を駆逐する「アマゾン・エフェクト」に批判が高まり、当局はデータ不正利用などの監視を強める。中国でも百貨店閉鎖など「アリババ・エフェクト」は甚大だが、政府との距離は正反対だ。

18年12月の共産党の改革開放40年式典で、アリババの馬雲(ジャック・マー)会長は「デジタル経済の創始者」と評され、党幹部からメダルを受け取った。グーグルなど世界のIT巨人が中国事業を制約されるなか、彼らと肩を並べようとしているアリババにも党や国家の影が色濃く迫っていることを印象づけた。

当局の関心はアリババが持つ個人情報だ。中国人民銀行(中央銀行)は18年6月、アリババや騰訊控股(テンセント)など全スマホ決済が経由するシステム「網聯」を稼働させた。「資金の流れのリアルタイムな監視に利する」(人民銀幹部)

アリババは公安当局と協力して街を監視する役割も担う。杭州市内4500台超のカメラ映像をAIで分析。火事や事件などを察知し、200人以上の警察官に指示を飛ばす。

海外から懸念されても中国企業が共産党を拒む選択肢はないだろう。中国は企業や個人が当局の情報収集に協力するよう義務付けた「国家情報法」を17年に定めた。世界貿易機関(WTO)は中国を念頭に、国家のデータ検閲禁止などの国際ルールをつくる方針だ。中国が囲い込むデータが増えれば、米国などの警戒を招きかねない。

(上海=張勇祥、松田直樹)

☆今日の推薦図書(朗読+テキスト)

■推奨本朗読】衆議院議員石井紘基著『日本が自滅する日「官僚経済体制」が国民のお金を食い尽くす!』(PHP2002年1月23日発行)

第三十回目朗読 (2019.01.15)

第一章 利権財政の御三家ー特別会計、財投、補助金 (P33-110)

第四節 五〇兆円をバラ撒く補助金制度 (P86-110)

http://www.asyura2.com/09/senkyo68/msg/1065.html

●ノー政の補助金に群がる“名士”たち (P95-98)

土政連を理解するには、「土地改良区」を知らなければならない。土地改良
区は、「農用地の改良、開発、保全及び集団化に関する事業を適正かつ円滑に
実施する」ため、昭和二四年に制定された土地改良法に基づいて設立されたも
のである。当時は敗戦後の食糧難の時代であったから、「農用地の改良、開
発」などが必要だったが、コメをはじめとして国産農産物が過剰となった現在
でも、こんな法律が残っていること自体がおかしいのだ。だが、現在もますま
す盛んなのである。

土地改良区は、この法律によって農家が一五人以上集まれば結成できると定
められており、公益法人と位置づけられている。土地改良区はほとんどすべて
の市町村にあるだけでなく、秋田県田沢疏水土地改良区や福島県安積疏水土地
改良区といった、特定の事業に関わる土地改良区もある。その数は全国で七七
〇〇にものぼる。

これらは都道府県レベルでは「○○県土地連(略称・県土連)」を構成して
いる。県土連の役割については後に述べる。全土連はその上に立つ全国組織で
あり、政治家、官僚と土建業界、それに農民の関係を調整することが役割であ
る。表向きの業務は、全国の土地改良施設の維持・管理、資金管理、技術指導
などとなっている。国と都道府県から毎年補助金が出ている。

全土連と表裏一体の土政連が、参院選のたびに、構造改善局次長を擁して選
挙戦を戦う。自民党の課すノルマに沿って後援会員や自民党員を集めるのであ
る。その作業が、政官業の癒着の構図を三年に一度、確認・点検することにな
る。

全土連=土政連に群がる人々こそ、農業予算という大をな餌に群がるハイエ
ナたちである。再び強調するが、日本に「農政」はない。莫大な補助金をばら
まくだけの「ノー政」があるだけだ。ノーは無策のNOでもあり、ノーテンキの
ノーでもある。

以下で、「ノー政」の構図とそれに群がる政治家の行動様式を解明するつも
りだが、それには農水省予算とその大半を占める補助金について知らねばなら
ない。

農水省の年間予算は約二兆五五〇〇億円で、そのうち二兆円は補助金として
配られている。これ以外に、いわゆるウルグアイラウンド対策予算が八年間で
六兆円あった時期もある。

農水省の補助金は、団体への援助金と、土木工事に化けて消化される「公共
事業」予算に二分される。その公共事業と補助金配分の権限を主に握っている
のが構造改善局である。

農水省の補助金には、潅漑排水事業補助金(年間約一〇〇〇件)、圃場(ほ
じょう)整備事業補助金(年間一千数百件)、土地改良事業補助金(年間約一
〇〇〇件)、農道整備事業補助金(年間約一〇〇〇件)、集落排水事業補助金
(年間数千件)などがある。

これら数千項目にわたる補助金の一つ一つを農水省と財務省が査定し配分額
を決める。公共事業の場合、地方公共団体が主体となるものであっても、国の
補助が付かなければ実施されない。このシステムの下で、地方のごく細かな畔
道(あぜみち)の改修や排水施設の整備にまで、農水省が権限を握ることとな
っている。

補助金は原則として、都道府県・市長村を通じて各団体に渡るのだが、農水
省から直接行くものも少なくない。たとえば、いわゆる農協五連向けである。
農協五連とは、「全農(全国農業協同組合連合会)」「全中(全国農業協同組
合中央会)」「全共連(全国共済農業協同組合)」「全厚生(全国厚生農業協
同組合連合会)」「農林中金(農林漁業中央金庫)」のことで、県段階でも同
じ組織をもっている。

全農には二億円、全中には一〇億円の補助金が出ている。前に述べた全土連
への補助金は四八億円(平成一三年度)だ(全土連に対しては都道府県からも
ほぼ同額の補助金が出ている)。その他の業界や個別団体では(財)全国土地
改良資金協会(二〇〇億円)、(社)配合飼料供給安定機構(一〇〇億円)な
ど九二の団体に出されている。九二の団体の中には、(社)国際食糧農業協
会、(社)国際農林業協力協会など海外に関する団体が一五もあり、大半が外
務省など他省庁からも補助金を受けている。

農水省が全農に出している農業構造改善の補助金の中に、「農業基盤確立事
業」と称するものがある。乾燥貯蔵施設や精米貯蔵施設(ライスセンター)な
どの機械に対して二分の一を補助するものだ。施設は全農が事業主から委託さ
れて建設するのだが、事業主(単位農協や生産組合)にも補助金が出る(両方
に補助金が出る二重払いである)。そのさい全農は補助金のうちから、きわめ
て高い手数料も受け取る。たとえば新潟県広神村の施設は七%に設定されてい
た。

会計検査院はこうした実態を調査し、平成二年八月、四億五〇〇〇万円の払
い過ぎを指摘した。

また、平成二年末には、農水省職員一八人が「業者との癒着」を理由に処分
された。業者らと海外旅行や会食を重ねたためで、うち五人は、減給処分だっ
た。

構造改善局農業経営課の課長補佐は平成七年以降、三二回も業者と会食し、
うち一七回は代金をまったく払っていなかった。この補佐はさらに「費用は負
担した」というものの、業者と一緒に韓国に旅行していた。また、別の同局農
政課課長補佐は、同省の外郭団体「ふるさと情報センター」に計九回で総額約
四〇万円(推定)をつけ回ししていた。

処分を受けた中にはキャリア官僚三人が含まれており、高木勇樹事務次官も
「職員に相当の裁量をゆだねていた点で(構造的な)問題があった」と認めざ
るをえなかった。

(続く)

(1)今日のメインテーマ

■世界的投資家・ジム・ロジャーズ氏『はっきり言いましょう。'08年のリーマン・ショックに続く第二の世界金融危機はおそらく来年か再来年には起きるでしょう。』

2019年1月19-26号『週刊現代』P68-69 インタビュー記事 全文書き起こし

(記事開始)

・投資の神様が警告「10月、消費増税後の日本でおきること」

・一か月前に日本株はすべて手放した

クレージーな政策

ジョージ・ソロス氏とともにクォンタム・ファンドを共同設立し、「投資の神様」として市場に君臨するジム・ロジャーズ(76歳)。

シンガポールに居を移したいまも、その一挙手一投足に世界中の投資家が注目している。
そんなロジャーズ氏が本誌の単独インタビューに応じた。

*

正直に話しますと、私は日本の株を一か月前にすべて売りました。安倍首相は株価を上げるためにいろいろと努力をしていると感じますが、結局バブルの最高値(3万8957円)の6割に達するのが精いっぱいでした。私は日本の経済政策の限界を感じ、株価はこれ以上伸びないと判断したわけです。

にもかかわらず、安倍首相は10月の消費増税を断行しようとしている。5%から8%に上がったときもクレージーな政策だと私は思いましたが、まだ無駄な橋や道路を作り続けるために、税収を上げようしているのは信じられません。

おまけに、日本にいは大きな問題があります。それは、先進国最悪レベルで債務が増大し続けている一方で、人口減少に歯止めがかからないことです。人口が増えなければ国の成長は望めません。

つまり、目覚ましい経済成長を遂げ、私も積極的に投資していた'60-'70年代の日本とは真逆の状況に陥っているのです。政府は事実上の移民政策についてようやく動き出しましたが受け入れたくないのが本音でしょう。

本来日本がすべきなのは、財政赤字の削減と減税です。赤字大国の中国は債務を削減しようと手を打ちはじめましたが、私は正しい判断だと思います。とにかく、コストカットを進めて、借金を減らしつつ、減税で消費を促していかないと、やがて財政破綻を招くことになります。

危機的な状況にあるのは、日本だけではありません。2019年の世界経済は懸念すべきことが多くあり、それが日本経済に消費増税とダブルパンチを与えるかもしれません。順を追って説明しましょう。

'18年、多くの国が経済状況を悪化させました。アルゼンチン、べネゼエラ、トルコ、そしてインドの銀行で運営難が露呈したのです。これらの国々の財政的な問題は、今年も更に深刻化していくと私は考えます。

はっきり言いましょう。'08年のリーマン・ショックに続く、第二の世界金融危機が近づいているのです。おそらく、来年か再来年には起きるでしょう。その兆候はすでに始まっています。

リーマン・ショックの時を振り返ってみましょう。'07年にアイスランドの金融不安が露呈しましたが、だれも注意を払いませんでした。そうしているうちに、イギリスの大銀行であるノーザン・ロックの取り付け騒ぎが起きた。人々がようやく騒ぎ始めたところで、'08年にリーマン・ブラザーズの破綻という未曾有の事態が起きたわけです。

こうした景気後退は、誰も気がつかない地域に起こり、数カ月してようやく事の重大性に気付くのです。すでに始まっている景気後退は今年、世界中に飛び火するでしょう。

その影響を一番受けるのはアメリカです。

米国は10年以上にわたる、史上最長の財政的な問題を抱えています。'18年会計年度の財政赤字は7790億ドル(約87兆円)と、'08年当時よりも多い。そのため、世界のどこかで財政危機が起これば、米国経済は大きく下振れする危険性があります。

上がり調子だったニューヨーク・ダウ平均は、昨年末に一気に値を下げました。'19年は下落と反発をしばらく繰り返すと思いますが、最終的には悪化すると考えます。

'19年は投資には向かない年

米国に限らず、世界経済を左右する一つの要素が、米中貿易戦争です。昨年12月の米中首脳会談で一時休戦が図られたかのように見えましたが、私はそうは思いません。

今年か来年、トランプ大統領は今度こそ本物の貿易戦争を仕掛けてきます。

トランプ大統領は、貿易戦争で勝つことが米国の問題を解決することだと信じています。中国が柔和な対応をとれば、トランプ大統領も拍子抜けするかもしれません。でも、それはないでしょう。

知的財産権の侵害抗議やハイテク分野への制裁など、'18年に米国が仕掛けたことはほんの序の口です。関税が強化されれば、インフレが一気に進むことになります。結果的に消費減退と金利上昇を招き、世界中で積みあがっている債務の返済負担が膨らむという負のスパイラルが始まるのです。

世界的な「債券バブル」といっても差し支えない現在、大量の公的債務を抱え、かつ貿易大国である日本は米中貿易戦争の大きな被害を受けることになります。

これが消費増税による景気の冷え込みと重なれば、悲惨以外のなにものでもありません。
個人投資家としても、経済危機のリスクが高まっていることを考えると、今年は投資には向かない年です。自分が信頼できる投資先だけで運用したほうがいいでしょう。何に投資していいのかわからないときは、投資しない。私の鉄則です。

現在、私はあまり多くの株式を保有していません。一番多く持っているのは、キャッシュの米ドルです。経済不安が広がるほど、米ドルは避難先通貨として買われるからです。

また、中国の人民元やロシアのルーブル及び債券も保有しています。ただ、これは勝負のための投資ではなく、市場をウォッチする程度にとどめています。20-30年作先を見越すと、比較的安定した資産だと見ています。日本円もしばらくは持ちこたえると思いますが、株価と同じ理屈でやがて価値が落ちていくでしょう。

私が20歳の日本人なら、いますぐ日本から逃げ出していると思います。安倍首相は「借金を返すのは自分ではない」からと、知らん顔でおカネを刷りまくっていますが、いま世界に迫っている危機に向き合い、現実的な政策を取るべきです。もっとも、聞く耳を持たないでしょうが・・・。

(記事終わり)

■(再掲)米投資家ジム・ロジャーズ氏[近いうちに世界規模の破たんが起こる]インタビュー記事全文書き起こし!(週刊東洋経済2014年12月27日新春合併号)

2015年01月06日 ブログ『杉並からの情報発信です』

http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/e78401a8bc163291e06c870b017e0a71

▲行きすぎた紙幣増刷は世界に何をもたらすか?

世界中を旅し「冒険投資家」の異名を取る米投資家ジム・ロジャー氏が、行きすぎた金融緩和で世界は重大な危機に直面していると警鐘を鳴らす。

ー 東京オリンピックまでの世界経済をどう見ていますか。

安倍晋三首相がおカネを大量に刷らせているから、日本経済は当分の間、景気がいいでしょう。しかし東京オリンピック前に状況が悪化し始め、日本のみならず、世界のほぼ全ぶの経済が破綻するでしょう。2020年までにまでに少なくとも1回は世界規模の破綻が起こります。米国や欧州など多くの国々で、今後6年の間に問題が起こるでしょう。正確な時期はわからないが、たぶん16年か17年でしょう。

ー つまり国債が暴落すると?

そうです。国債が大暴落し、金利が上がります。株価も暴落します。今すぐにというわけではありませんが、20年までに起こるでしょう。世界規模の経済問題が発生し、ほぼすべての人が影響を被るでしょう。

お金を大量に刷っている間はそれを享受している人たちの暮らし向きはよくなります。しかし、いずれは破綻へと向かい、すべての人が苦しむことになります。金融緩和でいい思いをした人たちも一緒です。安部首相は円安誘導で日本を破滅に追い込む

ー なぜ破綻が起こるのですか。

大半の国々では4~6年ごとに経済問題が発生しています。だから、もうじき、いつ起こってもおかしくない状態になります。

今の景気浮揚は、日本や米国、英国など欧州の国がおカネを大量に刷ったことによる人為的なものです。一部の人たちはいい思いをしているが、政府債務の大きさゆえ、いったん破綻が起こると、通常より大規模なものになります。過去6年というもの、政府債務が膨らみ、天井知らずの状態です。米連邦準備制度理事会(FRB)も、安部首相も、日本銀行も、(世界経済にとっては)非常に危険な存在です。

ー 破綻を回避する道は。

今のところ、防ぐ手立てはありません。(何をしても)非常に悪い状態になるか、少しましなものになるかの違い程度でしょう。いずれにせよ、世界経済は破綻します。
(世界が)今すぐにおカネを刷るのをストップし、そのおカネを使わないようになると、それはそれで問題が生じます。とはいえ、(金融暖和を)あと2年続けると、状況は今よりはるかに悪くなります。

日本は減税をし、大型財政支出を打ち切るべきです。人口問題対策も講じねばなりません。どうせやらないでしょうがね。仮にやったとしても、問題は起こります。しかし、(何もしないと)16~18年に事がうまく運ばなくなったとき、問題が表面化するでしょう。

ー これほど厳しい話を聞くとは思いませんでした。

私も、こんな話はしたくありません。現実でなければいいと思います。しかし、これが現実なのです。こうなってほしいという希望を言うのではなく、事実を受け入れなければなりません。安部首相は、「日本を破滅させた男」として、歴史に名を残すでしょう。投資の世界の人たちや、(金融暖和で)おカネを手にしている人たちにとっては、しばらくは好景気が続くでしょうが、安部首相が過ちを犯したせいで、いずれわれわれ皆に大きなツケが回ってきます。米国でも同じことが起こっています。そして、いずれは誰もが苦しむことになります。

ー 日本は、東京オリンピックがあるから、少しはマシ?

いや、逆かもしれません。オリンピックで大量におカネを使い、債務が増えていくため、状況が悪化する可能性があります1億2000万人強の日本の人たちを、オリンピックで救うことはできません。

ー日本や欧米には、それぞれどのような問題がありますか。

いずれも巨額の債務を抱えています。それが主な問題です。日本には(豊富な)外貨準備高があるが、国内債務(内国債)がものすごい。米国は、対外債務も国内債務も膨大です。米国は世界一の借金国で、状況は悪化の一途をたどっています。一方、欧州は、国内債務が非常に多いが対外債務はそうでもありません。

日本について言えば、安部首相がやったことはほぼすべて間違っており、これからも過ちを犯し続けるでしょう。いつか目が覚めるかもしれませんが、それも怪しいものです。

ー 円安誘導が、間違っている?

最悪です。短期的には、一部の人が恩恵を受けますが、自国通貨(の価値)を破壊することで地位が上がった国はありません。この2~3年で、円は対ドルで50%も安くなりました。このことが日本にとってよいはずがありません。

市場開放を急ぐ北朝鮮 インドもロシアも買い

ー 以前、北朝鮮に全財産を投資したいと言っていましたね。

私は米国市民なので実際は無理でしょうが、北朝鮮に多額のおカネを投資したいです。今の北朝鮮はすこぶるエキサイティングな国です。1980年当時の中国、10年のミャンマーのように、速いペースで市場を開放しています。

(国内の)「自由経済貿易地帯」も14カ所になりました。14年は、国際マラソン大会や国際レスリング大会も開催されました。2カ月ほど前に人生2度目の北朝鮮訪問をしましたが、北朝鮮は大きな変貌を遂げています。2年間に訪れたときは見かけなかったが、今では携帯電話を手にしている人があちこちにいます。

朝鮮半島は5年以内に統一されるでしょう。日本や米国の政治的プロパガンダに耳を傾けてはダメです。ロシアと中国は、北朝鮮に多額の投資をすでに行っています。

ー 階級制度の強いインドには今も希望がない?

新指導者が誕生したので、つい最近、私の長い人生で初めてインドに投資を行いました。(モディ首相は)いろいろいいことをアピールしています。もっとも近いうちに成果が出なければなくこれまでのインドと何ら変わらないわけですが。

ー ロシアはどうですか?

66年に初めてロシアを訪れたとき、悲観的な思いを胸に同国を後にしました。その後46年間、その思いは変わりませんでしたが日本2年前、ロシア政府に変化が起こっていることに気づき、生まれ初めて同国への投資を始めました。

ロシアは株式市場として毛嫌いされていますが、(株価には)割安感があるし、市場も変わりつつあります。(欧州最大手のロシア系肥料メーカー)フォスアグロの株をモスクワ取引所で買いました。私は現在、フォスアグロの役員を務めています。今回の日本滞在後、モスクワに飛び、初めて同社の取締役会に出ます。プーチン大統領は、モスクワ証券取引所を(世界の)金融センターにしたいと言っています。レーニンとスターリンの第二の故郷を、です(笑)。本当にプーチンがやってのけるかどうかはわかりませんが、私が、証券取引所の株に多額のおカネをつぎ込んでいることは確かです。

ー
以前「米国は世界の警察をやめるべき」と言っていました。オバマ大統領は実際そう宣言しました。

米国がおカネを大量に刷るのをストップし、(世界の)人々に対し何をすべきか、あれこれ言うのをやめるとしたら、世界にとっても米国にとっても素晴らしいことだと思います。しかし、私はオバマ大統領のことは信じません。

多くの米国人は「米国が他国にあれこれ指図すべきだ」と思っています。私は、そう考えない少数派の一人です。「米国の言うことを聞くべきではない」と考える人たちが世界中で増えているのに、大半の米国人は今でもそう思っています。

日本でも「米国に指導してもらうべき」だとみんな考えているのでしょうが、それは間違い。自分で考えるようにしなければなりません。

ー 大学の専攻は哲学でしたね。

自分の頭で考えるようになるから哲学は大事。多数派に付和雷同するより、独力で考えるほうが投資でも成功しやすいものです。しかし残念ながらほとんどの人は自分の頭で考えていません。政府やメディアの言うことをやみくもに受け入れているだけです。

ー 日本人は自分のことを自分で決められるようになる?

そうなってほしいですが、今のところ、そうは見えません。日本はアジアの国々と貿易をして共に豊かにならなければならないのに、領土問題で対立しています。

(構成・在米ジャーナリスト: 肥田美佐子)

(終わり)

(2)今日のトッピックス

 ̄儺腸顱EU離脱協定案きょう採決 メイ首相「阻止なら民主主義破壊」

2019年1月15日 AFP日本語版

http://www.afpbb.com/articles/-/3206366?act=all

英下院で発言するテリーザ・メイ首相。英議会記録部(PRU)の映像より(2019年1月14日撮影)

【1月15日 AFP】英議会下院は15日、テリーザ・メイ(Theresa 
May)首相が欧州連合(EU)とまとめたEU離脱(ブレグジット、Brexit)協定案を採決する。メイ首相は14日、議会で演説し、否決されれば合意なしの離脱に突き進んで英国の空中分解につながるか、「離脱が阻止されて英国の民主主義が破壊される」かのどちらかになると警告。協定案に反対する議員たちに翻意を促した。

「これまでにどのような結論に達していたとしても、今後24時間、この協定案について再考してほしい」。メイ首相は「協定案は完全ではなく、妥協」と認めながらも、議員たちに支持を訴えた。

協定案の採決は昨年12月に実施される予定だったが、否決が確実視されたため延期された。

EUのジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude 
Juncker)欧州委員長とドナルド・トゥスク(Donald 
Tusk)大統領は15日の書簡で、協定案の見直しはないと改めて表明。一方で、懸案である英北部の北アイルランドとEU加盟国アイルランドの国境問題について、「バックストップ(安全策)」は発動されても「一時的」な措置にとどまるとした確約は「法的効力」を持つと明言した。

 トランプ氏、与党議員の政府再開案を拒否

2019/1/15 日経新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39997170V10C19A1000000/

【ワシントン=鳳山太成】米政府機関の一部閉鎖が続く問題で、トランプ米大統領は14日、政府機関をまず短期間再開したうえで予算を交渉する与党・共和党議員の提案を拒否したことを明らかにした。「国境の壁」建設費の予算計上が認められるまで妥協しない姿勢を改めて示した。政府閉鎖は24日目に入ったが、与野党が歩み寄る兆しはなお乏しい。

トランプ氏は記者団に共和党のグラム上院議員の提案に関し「興味がない。(交渉を)ただ遅らせることはしたくない」と述べた。大統領に近いグラム氏は13日、政府を3週間限定で再開し、野党・民主党との協議が不調に終われば「非常事態」を宣言して壁建設を進める案をトランプ氏に持ちかけたと明かしていた。

議会承認を得ずに壁建設費を現行の政府予算から手当てする非常事態宣言は「考えていない。する必要がないだろう」と指摘し、当面は民主党との協議に集中する考えを表明した。与野党協議が膠着状態に陥っていることを受け、非常事態宣言で壁建設を強行する考えに一時は傾いていた。憲法違反の恐れがあるため、政府・与党内から反対意見も出ている。

一方、壁建設に反対する民主党も強硬姿勢を貫いている。14日にはツイッター上でトランプ氏が「(政府閉鎖は)民主党に責任がある」と投稿すると、民主のペロシ下院議長は「共和党が『トランプ閉鎖』を始めた。民主党は終わらせるために取り組んでいる」と応酬した。

③トランプ米大統領がNATO離脱意向=周囲に複数回漏らす-報道

2019年1月15日 AFP日本語版

http://www.afpbb.com/articles/-/3206366?act=all

【1月15日 
時事通信社】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は14日、トランプ大統領が昨年、複数回にわたって北大西洋条約機構(NATO)から離脱したいとの意向を周囲に漏らしていたと報じた。国際協調に背を向けるトランプ氏はかねて、NATO加盟国による負担不足を批判し、米国の関与縮小もほのめかしていた。

複数の政権高官によると、トランプ氏は昨年7月にブリュッセルで開催されたNATO首脳会議の前後、軍事同盟の必要性に疑問を呈し、政権幹部らに離脱したいと語っていた。いずれも非公式の場での発言だった。

マティス前国防長官やボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)はトランプ氏の説得に追われる一方、首脳会議開始前に加盟国間で合意文書を作り上げるよう急がせたという。
ぁ崢其眈緇此廚離Ε縮世蕕に アベノミクスの演出と不正勤労統計

2019年1月13日 田中龍作ジャーナル

http://tanakaryusaku.jp/

厚労省の屋敷次郎・大臣官房参事官は、野党議員の追及にシドロモドロとなった。早口で声も小さく何を言っているのかサッパリ分からなかった。=11日、衆院第26控室 撮影:田中龍作=

「不正な勤労統計調査は2004年に始まったもので、安倍政権の直接的な責任ではありません。この間には民主党政権もあります」・・・安倍首相が国会で虚偽答弁する姿が目に浮かぶ。

確かに始まったのは小泉政権時だ。以来、不正統計は失業保険、労災保険の過少給付に利用されてきた。

従業員500人以上の大規模事業所は全て調査しなければいけないのにもかかわらず、厚労省が東京都内においては抽出方式を採ったため、大規模事業所の大半は除外されてしまった。結果、失業保険、労災保険の算定の基となる賃金額は低めに出た。いや、低めに出るようにした、といった方が正確だろう。

ところが2018年からは、抽出データに3を掛けた。厚労官僚たちは、これを「復元」と呼ぶ。一部報道にあるような復元ソフトを用いたのではない。適当に3を掛けたのである。野党議員の追及で明らかになった。

低めに出ていた東京都内にある500人以上の事業所の給与総額は、一気に3倍となった。これが全国の給与水準を押し上げた。安倍首相やその周辺が誇らしげに語り、新聞テレビが喧伝した「賃金上昇」は、こうして捏造されたのである。

「給料が上がったので(労働者は)発泡酒がビールになり、外で飲めるようになった」と安倍首相。得意のウソで自画自賛した。=2018年3月、自民党大会 都内 撮影:田中龍作=

勤労統計ばかりではない。GDPや消費支出などの統計についても政府内部から疑義が呈されている。

心ある日銀職員は「こんなデタラメな数字の下ではやってゆけない」と野党議員にこぼしたそうだ。好景気であるかのような数字を捻出しなければならない。関係省庁は官邸の意向に怯えながら、鉛筆ナメナメしてきたのである。誰の指示かは明確になっていないが。
政府統計がすべてウソだと分かれば、投資家は株式市場から逃げ出してしまうだろう。日銀やGPIFがいくら公的資金を投入して買い支えたところで、市場は暴落するだろう。国債は紙屑となり、国民の老後の命綱である年金は水泡に帰す。

~終わり~
  
  ◇

読者の皆様。『田中龍作ジャーナル』では独自のサーバーを使用しております。新聞・テレビを統制下に置いた安倍政権が、弾圧を加えてきても、簡単に潰されないようにするためです。

33万7,161円という目もくらむような高額の請求が今年も来ました。何とぞお支え下さい・・・http://tanakaryusaku.jp/donation

   ◇

田中龍作ジャーナルは読者のご支援により続いています…http://tanakaryusaku.jp/donation

ゥ粥璽麋鏐陲虜福◆嵜夕岨碧 廚汎本批判=人権団体に書簡

2019年1月15日 時事通信

http://www.afpbb.com/articles/-/3206439?cx_part=latest

【1月15日 
時事通信社】会社法違反(特別背任)などの罪で起訴された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の妻キャロルさんが、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」宛てに、日本の刑事司法制度について、「人質司法」と批判する書簡を送っていたことが14日分かった。書簡は同団体に、容疑者の置かれた「厳しい」状況を取り上げ、司法制度の改革を日本政府に迫るよう求めている。

キャロルさんの報道担当者によると、書簡送付は昨年12月28日。書簡は9ページにわたり、「日本の『人質司法』制度の下では、自白を引き出すまでの長い拘束が検察当局の主要な捜査手法の一つとなっている」と指摘した。弁護人の同席なしで捜査当局による聴取が行われていることも批判した。

さらに、最大20日間の勾留が認められ、再逮捕もできる日本に対し、経済協力開発機構(OECD)の大多数の国は起訴前の拘束は「長くても8日間」と主張。「多くの国ではテロ容疑者でさえ、日本の容疑者より早くに保釈を求める機会が与えられる」と訴えた。

(3)今日の重要情報

…錨蕁市原悦子が生前語った安倍政権への怒り、反戦の思い…「戦争をなくすことも女優の大事な仕事」

2019.01.13 Litera

https://lite-ra.com/2019/01/post-4488.html

『白髪のうた』春秋社

女優の市原悦子が12日、都内の病院で亡くなったことがわかった。82歳だった。市原といえば『まんが日本昔ばなし』の声優や、『家政婦は見た!』(テレビ朝日)などの作品が有名なことは言うまでもないが、30年以上にわたってライフワークとして力を入れていたことがある。

戦争の記憶を後世に語り継ぐこと、戦争童話の朗読だ。市原の戦争をなくしたいという思いは、安倍政権にも向けられた。

2014年には、集団的自衛権容認や原発政策など安倍政権の政策を厳しく批判したことがある。

「集団的自衛権を使うことが認められましたね。「自衛」とか「戦争の抑止力」とか信じられない」

「先の戦争で犠牲になった300万人の方々がどんな思いで死んでいったか。戦争によって人の心に何が起こったか。それを知れば、私たちがこの先どうすべきか見えてくると思います」

市原が戦争童話の朗読をライフワークとしたり、メディア上で政権の方針に対して怒りをぶつけたりしたのはなぜか。

市原はエッセイ集『白髪のうた』(春秋社)のなかで、その思いをこう綴っている。

「戦争をなくすこと、世界の問題と関わることも、女優の大事な仕事」

本サイトでは、2017年8月、市原の戦争体験、戦争反対の思い、安倍政権への怒りについて記事にしたことがある。以下に再録するので、あらためて市原の反戦の思いをご一読いただきたい。

(編集部)

*************

戦後72年を迎えたこの夏。先日お伝えした仲代達矢や桂歌丸をはじめ、先の戦争を知る世代が減るのと呼応するように戦争の恐ろしさを国民がだんだんと忘れ始めている社会状況を危惧し、自らの戦争体験を語り残そうとする芸能人や文化人は多い。

そんななか、『家政婦は見た!』(テレビ朝日)シリーズでおなじみの市原悦子も自身の戦争体験を語り話題となっている。

それは、先月末に出版されたエッセイ集『白髪のうた』(春秋社)に記されている。1936年生まれの彼女は、空襲で危うく命を落としかける体験をしたという。

〈終戦の前の年、千葉市栄町(現在の千葉市中央区栄町)にあった生家のそばに爆弾が落ちたんです。家には庭に面して広い廊下がありました。

家族でお昼ご飯を食べていたとき、「ダダダダーン」と爆音がして、ご飯のうえにうわっとほこりが積もったの。「何ごとだ!?」と居間を出たら、廊下がこなごなになったガラスの川でした。爆風でガラスが全部吹き飛んで、廊下に割れ散っていたんです。ほこりの積もったご飯とガラスの川、それが目に焼き付いています〉

もしもこの爆弾が直撃していたら、確実に無事ではすまなかっただろう。事実、彼女の兄は爆弾が落ちた場所を見に行っているのだが、そこには空襲で犠牲になった人の遺体があったという。

〈夕方、兄が友達と、爆弾は家のそばの小学校に落ちたことを確かめてきました。爆風で近所の人が吹き飛ばされて、ばらばらになった。兄たちは、校舎の壁面に飛び散りへばりついた、その人の肉片を見たそうです。近所の人たちが「東京に落とす爆弾を試しに千葉に落としたんだ」と騒いでいました〉

この空襲をきっかけに、市原の家族は同じ千葉県の四街道へ疎開する。空襲の恐怖からは逃れることができたものの、今度市原らを苦しめたのは飢えだった。慢性的な食料不足に苦しみ、素人ながら近所の農家に教わりながらトマトやきゅうりを栽培するも、それでも飢えは解消されない。最終的には口に入れられるものならなんでも、ザリガニすら食べるような生活を送ることになる。

市原はその暮らしがつらいものであったと同時に、人間としての自分の礎をつくった体験でもあったと語る。『白髪のうた』ではこのように綴られている。

〈ひもじいことの辛さ、ものを大事にし、感謝する。自分のすることに責任感を持つ、すべての人間の原点になる情感を、そこで学んだ気がします。

あの頃、今の自分ができたと思います。たくましいというか、案外へこたれないというか。自分のことは自分でする。自分にも周りの人にも世の中にも、あんまりガタガタしない。欲がなく、目の前にある仕事を丁寧にやるだけで満足する。その日食べられて、大事な友達が数人いて、楽しく身体を動かしていればいい、ちょうど「都合のいい」女が、その頃にでき上がりました〉

市原悦子が安倍政権に「『国民の命と財産を守る』と言っても空々しい」

とはいえ、こんな体験は子どもたちの世代にさせてはならない。その思いから彼女は戦争の記憶を後世に語り継ぐことをライフワークとする。それが戦争童話の朗読だ。

野坂昭如「凧になったお母さん」「年老いた雌狼と女の子の話」や、あまんきみこ「ちいちゃんのかげおくり」など、戦争によって弱い者、とくに子どもたちが犠牲になっていく物語を読む朗読会を定期的に行い、その活動はいまや30年以上継続したものになった。そんな戦争童話の朗読について、エッセイ集『ひとりごと』(春秋社)のなかでこのように振り返っている。

〈私の朗読は、死とか戦争とか暗い話が多いといわれるけれど、私自身の現在は、戦争を抜きにしては語れない。いつも言っているけれど、戦後の食糧難の時代に、いまの私がつくられたといってもいいほどに、あのころの生活が私の原点です〉

だから、先の戦争で得たはずの反省を無きものにし、再びこの国を戦争ができる国にしようと企む安倍政権の野望は到底許すことのできるものではなかった。2014年の朝日新聞のインタビューでは、怒りをにじませながらこのように語っている。

「集団的自衛権を使うことが認められましたね。「自衛」とか「戦争の抑止力」とか信じられない。原発事故への対応もあやふやなまま、国は原発を輸出しようとしている。被爆者、水俣病患者を国は救済しましたか。「国民の命と財産を守る」と言っても空々しい。
先の戦争で犠牲になった300万人の方々がどんな思いで死んでいったか。戦争によって人の心に何が起こったか。それを知れば、私たちがこの先どうすべきか見えてくると思います」

市原が戦争童話の朗読をライフワークとしたり、メディア上で政権の方針に対して怒りをぶつけたりするのはなぜか。彼女はそれこそが女優の仕事であると確信しているからだ。『白髪のうた』ではこのように綴られている。

戦争を失くすこと、世界の問題と関わることが女優の仕事だと市原悦子は語った

〈貧困の中で栄養失調で死んでいく子どもたちや、戦争で自分の子どもを失った母親たちが嘆き悲しむ姿を見ると、胸がしめつけられる。ああいう人たちがいる間は幸せになれないよね。いたたまれないですよ。

戦争がなければあの顔を見なくて済むでしょう。だから、黙ってないで、戦争をなくすこと、世界の問題と関わることも、女優の大事な仕事よ。「私の子どもは戦争にやりません!」って。

理不尽なことで人は傷つく。歩道で自転車にぶつかるとか、地震に遭うとか、放射能で故郷を捨てさせられるとか……責任をどこへ持っていっていいかわからない、ひどい事故がたくさんある。一番気になるのはそのことですよ。私たち女優がもっとこういう理不尽なことに対して、モノを言えば少しは力になると思うの〉

まさしくその通りだろう。彼女にはこれからも自らの貴重な体験を語り継いでいってほしいし、市原の掲げる〈女優の大事な仕事〉を引き継ぐ若い世代の役者がもっと現れてくれることを願ってやまない。

(新田 樹)

*************************
【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7 at mx3.alpha-web.ne.jp
*************************




CML メーリングリストの案内