[CML 057401] 「ある男」死刑の影響かんがえる 過去とは何か?平野啓一郎

大山千恵子 chieko.oyama @ gmail.com
2019年 12月 10日 (火) 20:52:54 JST


「ある男」 <https://k-hirano.com/a-man> 平野啓一郎
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/f790e74f4f157e6392be4b7f379e5eb4>
文藝春秋

戸籍の入れ替わりが、すさまじい。ひとつの原因は、死刑囚の息子だったこと。

死刑囚の表現展、心妹の林眞須美死刑囚の絵がでてくる(195頁)。うふっ。

過去を偽った男を調査して報告を書く弁護士は「火葬場で、愛する人間の遺骨を、少しでも多く拾い集めようとする遺族の心情に近かった」(249頁)と。えー、火葬場なんて形式的に遺族が骨壷に入れて、係員しゃしゃっと箒で破片いれるシステマティック。流れ作業に、そんなのないよ。そもそも骨なんて、いらない。捨てたら犯罪だろうから捨てないだけ。じゃまだから食べようかと思うけど、同居人の煙草量が多かったから食べられない邪魔。なんて思うのは、わしだけなんだろうな。

本筋と関係がないところで、びっくり。主人公弁護士の妻が、まるでトロフィーワイフ。超美人で慶応卒で、実家は裕福な歯科医。選挙権のない在日三世の夫が誘ってても選挙にいくことはなさそう。いっても自民党に入れるだろうって。なんだこりゃ。

かたや、ほのかに想いを寄せる女はスタイル抜群。もちろん美人で多くの男に言い寄られる。彼のために自らヘイトデモへの反対行動を取る、勇気ある姉ちゃん。なんだか中年男の理想のような女環境だ。バーで、ふと「ある男」やってみながら気取った酒を飲む。なにやら小難しいこと喋る。石田衣良がスタイリッシュだと思ってたけど
平野啓一郎
<https://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/f790e74f4f157e6392be4b7f379e5eb4>
も、そういう系統なのかね。

ミステリー展開を経て、過去って何かを見つめる小説。



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大山千恵子
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