[CML 053770] 前田朗先生にお願いします。澤藤統一郎弁護士の使う差別語「ブラック」の意味を教えてください。

檜原転石 hinokihara at mis.janis.or.jp
2018年 9月 25日 (火) 08:13:29 JST


 檜原転石です。

 私のブログで差別語「ブラック」に関する論争らしきものを取り上げた。当然ながらこのCMLの2013年のやりとりが主要なものになるのだが、2013年といえば、差別語「ブラック」関連では色んなことが起きている。

★今野晴貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』 文春新書 2012年11月

★ブラック企業被害対策弁護団(2013年7月設立?)

★2013年12月、「ブラック企業」が「新語・流行語大賞」の「2013トップテン」

★2013年12月、『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』に第13回「大佛次郎論壇賞」

★河添誠(2013年12月1日)──カナダのトロントで開かれたレストラン労働者の権利向上の国際会議で、日本の労働状況を話した時に「ブラック企業大賞」を私が紹介。移民の活動家から「いい運動だけど、ブラックじゃなくてホワイトだよね」と皮肉をこめて指摘された。アメリカなどでは、「ブラック」を否定的に使うことは許されない。


 このCMLの論争で、前田朗先生も「ブラック企業」の定義をちゃんとして使え、とか主張してましたが、採用され、流行語になった差別語「ブラック」の威力を全くご存じではなかったのか、その後差別語「ブラック」はあらゆる言葉にあらゆる悪を含意してくっつき、大氾濫しています。

 というわけで前田朗先生にお願いします。澤藤統一郎弁護士の使う差別語「ブラック」の意味、荻上チキの使う差別語「ブラック」の意味を教えてください。また、ブラ弁の使う「ブラック臭」の意味も教えてください。


★ブラック校則をなくそう!プロジェクト
@black_kousoku

「ブラック校則」

★澤藤統一郎 (弁護士)
「ブラック官庁」、「ブラック病院」、「ブラック学校」、「ブラック教室」、「ブラック集団」、「ブラック選対」、「ブラック度」、「ブラックユーモア」、ブラックボックス、
「ブラック企業」、「ブラックジョーク」、 ブラックパワー・サリュート

★ブラ弁
「ブラック臭」

※追記:前田朗先生の主張、今野晴貴の主張(言い訳)については以下参照──

 以下の主張なら、今野晴貴も前田朗先生も「ブラック校則」なる言葉を作った荻上チキに「ブラック」をちゃんと定義して使え、と批判しているはずだが・・・。また本間龍『ブラックボランティア』(角川新書、2018年)については、概ね内容は「搾取ボランティア」の意味で、「若者が使い捨てられるボランティア」の意味も含むから、彼らが批判する必要はないかもしれない。


 なお、黒、ブラックの意味の両義性についての主張は、日本語の黒ならともかく──これも白人英語と差別語「ブラック」の影響を多大に受けているが──ブラックいう英語については全く無効である。

 もちろん、ブラックが差別語「ニガー」とともに差別語であった歴史、公民権運動や「ブラック・イズ・ビューティフル(黒は美しい)」運動をへて黒人の最も好ましい呼称の1つになった歴史を知っていれば、こんな戯言(黒、ブラックの意味の両義性)は絶対出てこない。私は、本多勝一『アメリカ合州国』や映画『マルコムX』を知っていたから、トンデモ和製英語「ブラック」(「ブラック企業」「ブラック大学」「ブラックバイト」「ブラック校則」など)の差別性にはすぐ気づいたが、こんな程度の知識で止まる差別語「ブラック」も、ネット卑語を作った若者は、無知ゆえに差別語「ブラック」にとびついてしまったのだろう。


★竹沢泰子──ヨーロッパ人を白色人種と呼んだり、白い肌が美しいとする考えは、元来極めてユダヤ=キリスト教文化圏の伝統に支配された考え方だと思います。ユダヤ=キリスト教文化圏では旧約聖書にあるように白を光、黒を闇として、善である白い色を自分たちの色に当てはめたわけです。

 この背景があって、白人は植民地主義と奴隷制度のために人種序列(白→黄→赤・黒)を考案したわけです。欧米植民地主義を真似て脱亜入欧のスローガンのもと、日本人は「黄色人種」を受け入れ、名誉白人としてアジア人を蔑視し、ハイチ革命とブラック国家ハイチ誕生を名誉白人として「黒人でもできたのだから・・・」と理解し、アジア人大殺戮へのアジア侵略に邁進したのです。

 かように名誉白人の歴史は長く、名誉白人・石原慎太郎を筆頭に頻発する自民党政治屋の黒人差別発言に加え、この頃では、反政府・反権力であるはずの労働運動が、子どもの人権を守るはずの運動でさえも差別語「ブラック」を大氾濫させているわけで、名誉白人化した大衆まで巻き込んだ完全形態として名誉白人低国は誕生したのです。


▼「ブラック企業」は人種差別か?
 今野晴貴 | NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。
2014/9/3(水) 18:56
http://bylines.news.yahoo.co.jp/konnoharuki/20140903-00038815/?


だから、当事者たちはネットに「悪口」を書くしかなかったのである。こうした経緯が、本当は「正社員雇用の変化」として説明されるべき事実が、「ブラック」というスラングで表現されてしまった理由である。そこには人種差別があったのではなく、専門家の怠慢、行政の怠慢があったのであり、「ブラック」という言葉でしかこの問題が表現されなかったのは、不幸だというべきなのかもしれない。


・・・

「ブラック企業」という言葉を使うべきか?

 厚労省も現在では私の定義を受け入れ、「若者の「使い捨て」が疑われる企業」と表現している。「黒人差別」であるかどうかは別として、行政が「ブラック」というスラングをそのまま使うことは明らかに不適切だ。行政用語としては「若者の「使い捨て」が疑われる企業」というのは適切である。

また、海外での受け止められ方には特に注意が必要だ。日本とは異なる文化的文脈があるからだ。確かに、米国の方が「ブラック企業」と聞けば、黒人差別を想起する可能性がある(ただし、それはあくまで米国での話で、日本での話ではない)。


・・・



▼CML 差別語「ブラック企業」批判 論争らしきもの 
http://blackisbeautiful2013.blog.fc2.com/blog-entry-8797.html

★[CML 028456] 悪徳企業=ブラック企業ではありません Re: 理論闘争は必要ですが
Re: 主要な敵は誰か
maeda
2013年 12月 24日 (火) 14:50:02 JST
http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-December/028428.html

☆ 前田 朗です。

12月24日
石垣さん
ご苦労様です。

> 「ブラック企業」は「悪徳企業」
> 「悪徳業者」と呼ぶべきでしょう。

しかし、残念ながら、石垣さんも言葉の意味を正しく理解していませんね。
ブラック企業は悪徳企業に含まれますが、悪徳企業=ブラック企業ではありませ
ん。

ブラック企業でない悪徳企業はいくらでもあるからです。
ネット用語であれ、今野さんの定義であれ、せめて言葉がどのように定義されて
いるかを認識してから議論した方がいいです。


★[CML 028488] Re: 哲学の貧困: ブラックが恣意的に使われています
maeda
2013年 12月 26日 (木) 10:22:04 JST
http://list.jca.apc.org/public/cml/2013-December/028460.html

 前田 朗です。
12月26日

泥さん

ご苦労さまです。

ご指摘の通りです。

泥さんは以前にも指摘していますし、私も

>
> 白にも赤にも青にも茶にも黄にも緑にも金にも、プラスイメージもマイナスイ
メ
> ージもあるのです。ただそれだけのことです。

と述べています。

こんな当たり前のことが分からない人が、一人ではなく、複数いることが驚きで
す。

それだけ思い入れが強いのかもしれません。

「爽快な青空」しか認めない人は、「ブルーな気分で真っ青」という言葉に対し
て「青色星人に対する差別だ」と怒鳴って糾弾するのかもしれません。

ではまた。


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