[CML 054028] マルクス生誕200年シンポジウム「カール・マルクス、その現代的意義を問う」のご報告

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2018年 10月 22日 (月) 17:37:07 JST


紅林進です。

マルクス生誕200年シンポジウム「カール・マルクス、その現代的意義を問う」が、
昨日10月21日(日)に、東京の専修大学神田キャンパスで開催されました。
約130名の方が参加され、遠くは沖縄や北海道からも参加されました。

午前中は、大内秀明氏の「晩期マルクスとコミュニタリアニズム」と題する
記念講演を中心とする全体会、午後は5つの分科会に分かれての報告と
討論が行われました。

大内秀明氏の記念講演は、マルクスの業績を初期・中期・後期・晩期に分け、
『資本論』以後の晩期をコミュニタリアニズム、共同体社会主義の時期と捉え、
その晩期の思想は、B・バックス、ウィリアム・モリスに受け継がれ、宮澤賢治の
思想にもつながるものだと、豊富なスライドを使いながら、述べられました。

各分科会でも、多岐に渡るさまざまな報告と、熱心な討論が行われました。

私も実行委員の一人として、このシンポジウムに関わりましたが、私は関わって
いないものの、12月22日(土)、23日(日)両日に、法政大学市谷キャンパス
において、マルクス生誕200年記念国際シンポジウム「21世紀におけるマルクス」
http://marxinthe21stcentury.jspe.gr.jp/ がマルクス関係7学会合同企画として
開催されるとのことです。

こちらは、国際シンポジウムとはいえ、私どもが昨日、赤字覚悟でやったシンポジウム
とは違い、参加費1万円という高額な参加費で、私も参加できるかどうかわかりませんが、
申し込みは今月10月末までとのことです。

なお私事ですが、私が昨年末に出した拙著『民主制の下での社会主義的変革』
http://logos-ui.org/book/book-30.html に対する書評やコメントを19名の方々が
書いていただき、それらの書評と、それに対する私のリプライをまとめた紅林進編の
『社会主義って何だ、疑問と討論』 http://logos-ui.org/book/book-33.html という
本が出版社ロゴスより出版されました。

ご関心がありましたら、ぜひご覧ください。
紅林進
qurbys at yahoo.co.jp



--------------------以下、案内文----------------------
>マルクス生誕200年シンポジウムのご案内
>
>マルクス生誕200年シンポジウム
>「カール・マルクス、その現代的意義を問う」
>
>日時:10月21日(日) 10:00~17:00
>
>会場: 専修大学(神田キャンパス)7号館(受付は3階731教室)
>・水道橋駅(JR)西口より徒歩7分
>・九段下駅(地下鉄/東西線、都営新宿線、半蔵門線)出口5より徒歩3分
>・神保町駅(地下鉄/都営三田線、都営新宿線、半蔵門線)出口A2より徒歩3分
>交通アクセス https://www.senshu-u.ac.jp/access.html
>キャンパスマップ https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/
>
>参加費(資料代)
>当日:1200円
>前売り:1000円
>学 生: 500円
>
>事務局 : 社会評論社内  松田 : 090-4592-2845
>              メール : matsuda at shahyo.com
>
>協賛団体:
>現代思潮新社、社会主義理論学会、社会評論社、友愛政治塾、ロゴス
>
><プログラム>
>
>全体会 10:00~12:00 7号館3階 731教室
>
>開会挨拶:松井 暁
>記念講演
>大内秀明: 晩期マルクスとコミュニタリアニズム
>大内提起をめぐる質疑・討論
>司会:村岡 到
>
>分科会 13:00~17:00
>※各分科会の会場教室は、当日ご案内します。
>  先ずは、7号館3階 731教室にお越しください。
>
>分科会1: マルクスの経済学の意義と政治理論の弱点
>司会:佐藤和之
>報告:
>伊藤 誠: マルクス『資本論』の有効性
>村岡 到: マルクスの政治理論の根本的弱点
>分担:友愛政治塾
>
>分科会2:  マルクスの経済学と哲学、どう捉えるか
>司会:西川伸一
>報告:
>田上孝一: マルクス哲学の可能性と限界
>松井 暁: 資本主義的グローバル化とマルクス主義:世界は中心から変わる
>大西 広: 『資本論』が明らかとしたことと明らかとしていないこと
>分担:社会主義理論学会
>
>分科会3: 唯物史観の原像をめぐって
>司会:岩佐 茂
>報告:
>石塚正英: マルクスのフェティシズム論
>大村 泉: 新メガによる『ドイツイデオロギー』
>分担:社会評論社
>
>分科会4: 世界を変革する社会的連帯経済をめぐって
>司会:若森資朗
>報告:
>平山 昇: グローバル社会的経済協議会(GSEF)2018ビルバオ大会報告
>堀 利和: 障害者が構想する共同社会
>柏井宏之: 日本における社会主義運動と生協運動
>分担:事務局
>
>分科会5 『資本論』の哲学再考
>司会:佐々木隆治
>報告:
>長島 功: 疎外論と物象化論の問題構制
>森田成也: 剰余価値論の再検証
>分担:事務局
>
><呼びかけ文>
>
>マルクス生誕200年が、母国ドイツだけではなくイギリスでもフランスでも記念され、関連の出版物も相次いでいます。生誕200年を記念される思想家はどれほどいるでしょうか。なぜ、マルクスがこれほど大きな話題となるのでしょうか。それは、現代世界の現状に深く根差しています。ソ連邦の崩壊から27年。新自由主義が各国で席巻した資本主義世界は、中東での戦乱が続き、貧富の巨大な格差による社会の分断、世界経済の停滞と各国の対立にあえいでいます。「アメリカ・ファースト」のトランプ大統領の出現は、資本主義世界体制の行き詰まりを不気味に象徴しているのではないでしょうか。
>
>マルクスは1867年に著した『資本論』によって  、資本制経済の構造と本質を暴き出し、資本主義社会の終焉を予言し、世界の労働者・市民に未来への希望をかき立てたました。その点でなおマルクスの経済学は有効性を保持しています。
>
>だが、同時に、ソ連邦の崩壊は、ロシア革命などが理論的に依拠してきたマルクスの言説にどのような責任があったのかについても反省する必要を提起しています。マルクスの哲学はどうだったのか、その政治理論はどうだったのか、についても明らかにしなくてはなりません。
>
>日本の政治は「嘘」がはびこり、「安倍一強」の腐臭が猛暑の夏をいっそう耐え難いものにしています。変革主体がしっかりと形成されることなしには、未来社会を手繰り寄せることはできません。そのために、私たちのシンポジウムでは  、マルクスをよりトータルに解明し、その業績と弱点を多角的に明らかにしたいと考え、メインの全体会と5つの分科会を企画しました。参加して思考のヒントをつかみましょう。
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>2018年7月22日 マルクス生誕200年シンポジウム実行委員会
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