[CML 054003] Re: 全国市民メディア設立宣言

maeda at zokei.ac.jp maeda at zokei.ac.jp
2018年 10月 19日 (金) 12:06:58 JST


金野さん

ご主張の基本趣旨は理解します。

しかし、「国民的メディア」と公言されると、「非国民研究者」としての私は違
和感を表明せざるをえません。

日本国憲法の「日本国民」「国民主権」は、日本国民以外の者に対する徹底した
差別と排外主義の根拠です。国民と天皇が野合した「国民主権に基づく象徴天皇
制」がこの国の主要な癌です。

日本国憲法にはナショナリズムとレイシズムが内在しています。国際協調主義や
平和主義とナショナリズムやレイシズムが矛盾しながら同居した憲法です。


前田朗「日本国憲法のレイシズム(1)〜(3)」『部落解放』745〜747
号(2017年)
前田朗「私たちはなぜ植民地主義者になったのか」木村朗・前田朗編『ヘイト・
クライムと植民地主義』(三一書房、2018年)
前田朗「日本植民地主義法論の再検討」『法の科学』49号(日本評論社、20
18年)
前田朗「日本植民地主義をいかに把握するか(1)――人類館事件と遺骨返還問題
を手がかりに」『さよなら!福沢諭吉』5号(2018年)
前田朗「植民地主義批判のための覚書き」『社会評論』93号(2018年)
前田朗「日本人は植民地とどう向き合ってきたのか」『社会運動』432号(2
018年)
*
前田朗『非国民がやってきた! 戦争と差別に抗して』(耕文社、2009年)
前田朗『国民を殺す国家 非国民がやってきた!Part2』(耕文社、2013年)
前田朗『井上ひさし再入門 パロディのパロディ (非国民がやってきた!Part3)
』(耕文社、2016年)





********************
前田 朗
192-0992
東京都八王子市宇津貫町1556
東京造形大学
042-637-8872
E-mail:maeda at zokei.ac.jp
Akira MAEDA
Tokyo Zokei University
1556  Utsunuki-machi Hachioji-city 
Tokyo 192-0992 Japan
********************


----- Original Message -----
> 皆様 本日フェイスブック上などで件名の通り
> 全国市民メディアを設立致しました。
> 下記にその設立宣言文を掲示しますので
> ご一読いただければ幸甚です。
> ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
> 全国市民メディア 設立趣意書
>                                                   2018年10月18日
>   日本は今、戦後史上最悪の政治状況に陥っています。こうした状況下にあっ
ても、民主主義を自らの手によってつかみ取った経験のない国民は、まるで他人
事のように現状を傍観あるいは知らずに暮らしている有様です。それはまるで民
主主義の有難さ大切さを知らないかのようです。
>  なぜこのような状況の中にあっても国民は正確な現状認識が出来ないのかを
考えてみると、日本のメディアが国民に真実を報道していないからだというひと
つの事実に行き当たります。
>  なぜ日本のメディアは国民に真実を報道しないのでしょうか。現状のように、
時の政権に忖度した報道を繰り返すようではメディアの本来の使命である「社会
の木鐸」としての役割を果たす事が到底できません。今のメディアの有り様は国
民にとって百害あって一理なしと言って過言ではないと考えます。
>  日本が太平洋戦争で敗戦し、アメリカが占領軍として日本の戦後処理を担う
ことになったという事が良くも悪くも日本の戦後史を決定づけました。アメリカ
という国は建国の前から侵略を繰り返して成長してきた歴史を持ち、それ故に戦
争に勝利し統治するという技術に長けていたと言えるでしょう。その統治する技
術の中に情報操作という分野が重要な位置を占めていたことは想像に難くありま
せん。
>  日本の戦後処理にあたったアメリカが情報巧者だったことは日本にとって不
幸でした。アメリカは日本の新聞やラジオはもちろん、テレビ放送網作りにも介
入し国民をメディアによってコントロールできる体制を構築していたのです。
>  日本人が国民の側に立ったメディア網を戦後すぐに構築できていたら、日本
の民主主義の状況はもっと違ったものになっていたでしょう。しかし、戦後の日
本にそのような状況に気付き考え行動する人物はいませんでした。
>  2016年7月10日に実施された参議院議員選挙の際に山梨県北杜市選挙区に於
いてある実験が行われました。それは野党共闘の候補者として出馬が決まった某
候補を、広報車を活用する方法で広報活動を展開して応援してみようという実験
です。公選法に抵触しないように選挙管理委員会のアドバイスを受けながら慎重
かつ活発に4台の広報車が北杜市内を走り回りました。
>  大手メディアは巧妙に投票率が上がらないように誘導する報道を繰り返しま
す。極めつけは投票日直前の大々的な選挙結果予測報道です。自民党圧勝予測を
特大の活字で報じ、野党を応援する選挙民に「あきらめムード」を醸成します。
>  それでも諦めずに広報車は活動を続け、投票日当日は「投票率向上委員会」
として広報車を走らせ「うっかり投票忘れ防止」を実施しました。
>  その結果驚くべき答えが出ました。山梨県全域と北杜市地域の直近2回の参
院選投票率の推移を比較したところ突出して北杜市地域の投票率が高く7.5%ア
ップという結果が出たのです。この結果によって私たちは広報車による宣伝効果
がかなり期待できるという確信を得ました。そして数ある宣伝方法の中でコスト
パフォーマンスに優れ実現可能な主権者国民の側に立つメディアとして「広報車」
を全国に展開する事が最も現実的な方法だと結論を出したのです。
>  野党と市民の共闘は「観念空間」とか「理論空間」の中でさまよっていては
「選挙」という「現実空間」で勝つことができません。自公グループは「利権」
という欲望に訴える分かりやすくてまとまりやすい空間を作り出して選挙に勝っ
ています。野党と市民の共闘はその点「現実空間」を分かりやすく作る手法を考
えるところまでたどり着けないまま時間切れ状態で選挙戦に突入しています。選
挙で勝つためにはもっと情熱的で現実的な手法に転換すべきなのです。「真面目
に」というキーワードではなく「情熱的に」「カジュアルに」というキーワード
で闘うべきなのです。
>  既存のメディアが期待できない以上、国民側の立場から自前のメディアを持
つべきと私たちは決意するものです。
>  国民の側に立つメディアを国民が自ら創造するという事は極めて難しい事で
はありますが、人間が創り出した現状の反国民的メディアに対抗する、真に国民
の側に立つメディアを人間が新たに創り出すことは決して不可能ではないと自ら
を鼓舞し、ここに国民的メディアとして、非戦の思想である憲法九条を護持する
強い意志と、平和を基調とした理念に基づき、国民1人ひとりの福祉に貢献する
新たなメディアとして「全国市民メディア」の設立を決意し宣言するものです。
> 
> 
> 全国市民メディア
> 事務局
> 〒408-0003
> 山梨県北杜市高根町東井出1802-1  TEL&FAX 0551-46-2359
> 
> 共同代表 椎名慎太郎 金野奉晴 雨宮国広
> 運営委員 日高喜久子 長澤康明 長澤郁子 畠山勝己 
>        神部 充  渋田 徹  太田光征 田中 一        
  
> 谷芙美子 中山百合 千葉洋子  
> 賛同人   上野より子 小田悦子 深澤公子 中村ひで子 
> 
> 




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