[CML 053876] 白は美しく、白以外はみにくい?~もうアンデルセンなど忘れよう~
檜原転石
hinokihara at mis.janis.or.jp
2018年 10月 6日 (土) 12:38:41 JST
檜原転石です。
差別語「ブラック」使用者がよくいう言い訳に──「ブラックを黒人を差別する意図では使っていない」というものがある。
無知ゆえの戯言だ。例えば映画『マルコムX』を見ていれば、差別語「ブラック」など絶対使えない言葉だし、本多勝一『アメリカ合州国』を読んでいても、絶対につかえない言葉だ。ブラックが黒人の最も好ましい呼称の一つと知っていても使えない。・・・使えない言葉を平気で使えるのは無知ゆえなのである。
次に、差別語「ブラック」ほどに、あらゆる悪が詰め込まれた言葉が他にあるのか?、と一度でも考えてみればいい。例えば、黄色にあらゆる悪を詰め込んで『学校をイエロー(「きいろのじゃっぷ」)から解放する』という書名を思いつく教育者がいるかどうか想像してみてくれ。
星野ルネ『まんが
アフリカ少年が日本で育った結果』(毎日新聞出版、2018年)では、『みにくいアヒルの子』が取り上げられているが、この愚劣な童話作家の作品はいまだに日本では広く流通しているようだ。同名のテレビドラマさえあったぐらいだ。白は美しくて正しい?、黒は醜い?、黒は違法?、黒は理不尽?黒は愚劣? ・・・。名誉白人にはこのような素朴な疑問さえ浮かばない?
「日本人が抱いている黒人像は、無知と人種的優越感によるものである。多くの場合、日本人は自分の抱いている黒人観が黒人を傷付けていると思っていない。しかし、差別された側から見ると、意図的か否かは関係なく、結果は同じである。そして、差別する側が差別される側を理解(同情ではなく)しようとしないということも、差別される側を侮辱することになる。意図的にせよ、無意識的にせよ、差別のもとは無知である。」(ジョン・G・ラッセル『日本人の黒人観』新評論、1994年第6刷、頁37より)
▼白は美しく、白以外はみにくい?~もうアンデルセンなど忘れよう~
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