[CML 052586] 2018.5.3 ピース・フェスティバルinにいがた 新潟県9条の会事務局制作 小森陽一(全国九条の会事務局局長)のお話 4/4
salahualdin at yahoo.co.jp
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2018年 5月 11日 (金) 22:56:07 JST
皆さんは、戦争法に反対する2000万人署名に取り組まれました。あの時は、2015年の運動が国会前を多くの人たちが取り囲み、そして各地でこういう集会が開かれ、連日報道される中で9月19日強行採決が行われた。その怒りは多くの国民が共有するものでしたから、憲法違反の安保法制は廃止しなければならない、そのためには野党が協力して政府を作ろうという思いも込めて署名を進めていったわけですから、街頭でやっても、駅前でやっても多くの人たちが自ら進んで署名をしに来てくれました。そういう体験を皆さんもされたと思います。
今回の3000 万人署名は、大きく事情が違います。安倍晋三首相が2017年5月3日に9条2項加憲のことを言った。それを絶対に許さないということで市民が立ち上がろうとした。その市民の立ち上がりを事前に封じるために、突然「国難突破総選挙」を打った。そういう形で、この運動を恐れ、つぶすためにいろいろやって来た。ようやく3000万人署名を始めようという集会が開かれているところもあるんです。ですから署名は始まったばかりと言っても過言ではないのですが、大事なことは、この間の「森友加計問題」も含めて、国会で様々な隠ぺい工作を内閣総ぐるみでやっていることが明らかになる中で「もう安倍さんには辞めてもらいたい」というふうに多くの人が思いはじめてきて、「安倍改憲NO!
3000万人署名」は、安倍さんを辞めさせる署名なんですねと駆け寄ってくる人達が出てきている。そうなんです。私たちは、はっきりとこの署名を成功させることで、安倍政権に、私たち主権者である国民の力で、私たちが憲法を掲げて安倍政権は明らかに、あらゆる面において憲法違反の政権であることを明らかにしながら、ぜひ成功させていきたいと思います。
問題なのは、なぜ3000万人なのか。脱原発署名は1000万人署名でした。かなり進んだ。その後、戦争法廃止の2000万人署名、1000万、だから、今度は3000万なのカもそういう話ではないないのです。ここが大事です。2000万人を目標にして集めた署名の到遠点は1580万でした。3000万署名をやることを決めた2017年9月8日のキックオフ集会をやった2日後に安倍晋三首相は、国難突破総選挙を決断している訳です。この運動を恐れたことは間違いありません。なぜあの時に、国難突破総選挙に打って出たのか。様々な野党の分裂を利用してということもあったわけですが、実際はどうだったのか。多くの国民の声に応えて急きよできた政党・立憲民主党が獲得したのが1100万票、立憲民主党の党首となった枝野さんが立候補したそこ
には候補者を立てないと表明して、いろいろ野党協力に力を貸した共産党が獲得したのが440万票、社民党その他・立憲無所属の方たちが獲得した票数は220万です。1770万票です。署名を集めた数は1580万、立憲野党がとった票数は1700万ぐらいで、署名の数と立憲野党がとる票数は大体同じなんです。無党派の人がなかなか選挙に行きませんから、署名した人たちが投票に行くわけです。そのように考えていただくなら、3000 万という目標は確かに4
人に1人集めなければならない。でも3000万という目標を私たちがやり切れば、今国会で安倍の言いなりになって改憲発議をやろうとしている国会議員たちは2度と国会議事堂には戻ってこれないだぞということを私たち市民が突き付けることなのです。これをやり抜きましょう。私たち市民の力が、しっかりと政治を動かしていく、市民の力が分裂した野党をまとめて、それぞれ事情があるけど手をつないで一緒にやっていく、これを私たちは作ってきたわけです。60年安保の大きな闘い、それに動じた日本の政権は憲法を変えると言えなくなってしまった。
所得倍増だとかいろいろ言いながら、それまで労働組合がやっていたサークル活動も全部企業が金を出してやるとか、運動をどんどん分断してきました。残念なことに日本社会党と日本共産党を間に入ってつないでいた日本労働組合総評議会は89年になくなってしまいます。そして日本の労働組合運動は分裂していきました。60年安保の時、全学連が大きな役割を果たしたわけですが、今、大学に自治会はほとんど機能していません。日本の様々な運動が分裂させられ、解体させられ、つぶされてきた。そこのところをぎりぎり、私は9条の会の事務局長として2004年からやっていますけれども、改めて草の根からの市民のーつひとつの努力を通して、分裂した運動をーつにつないでいき、それで大きな政治的な力にし
ていこう、そのことがようやく実って、そして新潟のみなさんは、それを全国の見本になるような政治の在り方を実現する運動として、ここまで闘ってこられたわけです。この力が本当に実るのかどうか、私たちが3000 万人署名をやり切って安倍晋三政権を私たち市民の力で政権の座から引きずりおろせば、二度と改憲の野望を抱くような政治家は現れてこない。そこまで私たちの運動を広げていこうではありませんか。
この雨の中、お集まりいただいた一人ひとりのみなさんが、この「安倍改憲NO! 3000万人署名」の対話運動を新潟のあらゆるところで行って頂くことによって、この運動を実現して、成功させていきたいと思います。共にがんばっていきましょう。(終わり)
新潟県9条の会事務局様のご厚意で掲載させていただきました。(打ち間違い等責任:石澤直樹)
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