[CML 053045] IK改憲重要情報(248)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2018年 7月 2日 (月) 15:23:37 JST


IK改憲重要情報(248)[2018年7月2日]



私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。



(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由で
す)



弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策



連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所

電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884



河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。



http://www.southcs.org/

__________________

(以下の見解は、河内の見解です。市川の見解は必らずしも河内と同一ではありませ
ん。御了解ください。)



   北朝鮮は、何を企んでいるのか



 米朝会談後に、北朝鮮問題は新しい局面に入りました。昨年の一触即発の軍事的対
決の局面から、今年は北朝鮮の宥和攻勢から米朝首脳会談、米朝首脳会談後は更に新
しい局面に入ったということができるでしょう。

 この新しい局面での北朝鮮の狙いについて、島田洋一氏は「核爆弾、ミサイルその
ものはあくまで温存する欺瞞的「非核化プロセス」に米国を引き込むこと」だと指摘
しています(『正論』2018年8月号42頁)。私は、この島田氏の指摘に賛成です。

 この指摘を裏付けるかのように、北朝鮮が濃縮ウランを増産している、という
ニュースが飛び込んできました。

 また、北朝鮮が秘密の核施設を保有しているというニュースも飛び込んできまし
た。

 アメリカのニュースは、「反トランプなら何でもニュースにする」という傾向があ
るので、注意が必要ですが、今度のニュースは、本当くさいです。

 いずれにしても、米朝共同声明の裏舞台が見えてきたので、日本の民衆運動は、

北朝鮮の非核化、拉致被害者の即時一括帰国のための新しい運動を構築する必要があ
ると思います。

http://www.sankei.com/world/news/180630/wor1806300018-n1.html



http://www.sankei.com/world/news/180702/wor1807020013-n1.html



   ボルトンはどこへ行ったのか



 米朝共同声明を肯定的に考える論者の中には、あの強硬派のボルトンがシンガポー
ルに行っているのだから、米朝共同声明でアメリカが騙されたはずはない、という人
がいます。

 しかし、ボルトンの問題だけに限って言えば、私は、トランプ政権の中で、米朝会
談の前後、ボルトンはトランプに嫌われていた、トランプはポンぺオ国務長官のアド
バイスで米朝共同声明をまとめたのではないか、と疑っています。

 私の考えは、あくまで推測です。

 ただ、私の考えを裏付けるいくつかの根拠があります。

 第一に、ボルトンの米朝共同声明賛美論はあるのでしょうか。私は知りませんが、
少なくとも非常に少ないことは言えるでしょう。逆に、ポンぺオの「わが世の春」の
ような賛美論はあふれています。

 第二に、トランプの性格です。私は、トランプの交渉戦術には奇妙な癖があると感
じています。それは「強硬路線を派手にぶちあげるが、土壇場では急にトーンダウン
して自分の物わかりのよさを売り込んだり、大向こうをうならせようとする癖」を感
じるのです。ボルトンとは反対で、ポンぺオとはトランプは相性がよいのです。

 第三に島田洋一氏が次のように述べて、

トランプ政権内の権力闘争を示唆しているからです。



「(トランプ氏と)ポンぺオ氏との間で

どちらが主導権を握るのかがポイントになります。アメリカは一味岩ではありませ
ん。ボルトン氏は圧力を強化して北朝鮮にレジーム・チェンジ(体制転換)を迫るべ
きだという考えを持っていて、ポンぺオ氏率いる国務省は、妥協しつつ平和共存を目
指すスタンスです。またボルトン氏は、期限を切って比較的短期間で核を放棄させ、
非核化が確認できた時点で経済制裁を解除する「リビア方式」を重視しています。核
弾頭などを速やかに国外へ搬出させ、とにかく核兵器の無力化を優先させる。核施設
の解体や化学兵器の無力化は後回しです。これに対し、国務省側は必ずしも核兵器
ファーストではなく、核施設の稼働停止辺りから入っても良いというスタンスです。

 この場合、北朝鮮が実験場の閉鎖といった本質的ではない措置の見返りに制裁の解
除を要求してくる可能性があります。

さらに国務省方式だと、本丸である核弾頭やミサイルが廃棄されるまでには相当の時
間がかかるし、そもそもそこまで行かない恐れが強い。そうなると、かつて北朝鮮に
手玉に取られたヒル国務次官補・ライス国務長官路線の再来です。故に、私は非核化
の手順が基本的に違う両者の主導権争いに着目しています」(『正論』2018年8月号
56頁以降)



 以上は、私の推測です。私の考えも、まだ固まっている訳ではありません。ただ、
私のような推測もありうることを前提に情勢分析をするべきではないか、と考えてい
るのです。



           以上



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