[CML 051582] 賛同募集 「慰安婦」問題の声明

小林 久公 q-ko at sea.plala.or.jp
2018年 1月 27日 (土) 23:08:03 JST


小林です

日本軍「慰安婦」問題解決全国行動は、韓国政府が2015年の日韓合意について発表し
た検証結果と新方針について、以下のような声明を出しました。

これに団体および個人の賛同を集めて政府に提出したいと、賛同は以下のフォームで
受け付けています。

全国行動のホームページ http://www.restoringhonor1000.info/main/index.htmlhttps://goo.gl/forms/rP4xrRgGED3CinjW2 をクリックすると賛同フォームが出てき
ます。 

第1次締めきり2月末日

日本軍「慰安婦」慰安婦問題解決全国行動

http://www.restoringhonor1000.info/main/index.html



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声明

「日韓合意」は解決ではない

政府は加害責任を果たせ

昨年12月27日、韓国政府は「日韓合意」に関する検討結果を発表、これに基づき、本
年1月9日、日本軍「慰安婦」問題に対する新方針を発表した。安倍首相は「日韓合意
は国と国との約束だ。これを守ることは国際的かつ普遍的な原則だ。韓国側が一方的
にさらなる措置を求めることは、全く受け入れられない」と言うが、これは韓国側の
趣旨を全く理解していない発言だ。

1.「被害者中心アプローチ」こそ国際人権基準



韓国政府の検討結果と新方針を貫くキーワードは、「被害者中心アプローチ」だ。

「被害者らが受け入れない限り、政府間で慰安婦問題の『最終的・不可逆的解決』を
宣言しても、問題は再燃するしかない」という検証結果報告は、正鵠を射ている。日
本では「ゴールポストを動かす」「蒸し返す」などと表現される「再燃」の原因が、
被害者を排除した国家間だけの「合意」にあることを、的確に指摘しているのであ
る。

このような結果を生んだ前政権の失政を正すため、文在寅政権は大統領自身が被害者
と会って要望を聞くなど、自ら「被害者中心アプローチ」を実践して、新方針を導き
出した。その新方針は、国際社会が樹立してきた国際人権基準に合致したものだ。す
なわち、「(日韓合意は)被害者中心アプローチを十分に採用していない」とし、
「被害者/サバイバーの見解を十分に考慮し、彼女たちの真実・正義・被害回復措置
に対する権利を保障すること」を勧告した女性差別撤廃委員会の最終所見(2016年3
月7日)、「(日韓合意は)重大人権侵害に関する国家責任の基準に合致していな
い。過去の日本政府と軍部の明らかな責任を認める、明確で公式な謝罪と適切な賠償
が被害者たちを保護し、真実と正義を守ることができる」とした国連人権専門家らに
よる共同声明(3月11日)等に沿った内容なのである。

さらに、「合意の見直し」という厳しい勧告を韓国政府に対しておこなった拷問禁止
委員会の最終所見(2017年5月12日)に従うものでもある。国連勧告が出される度に
「法的拘束力はない」と、国際社会を無視する態度を重ねてきた日本政府とは大きく
異なる姿勢だ。

また、これらの事実は「日韓合意は国際的に評価されている」という安倍政権の説明
が根拠のないものであることを如実に示している。合意文書もない、両国外相の口頭
発表という形式の政府間「合意」を守ることが「国際的かつ普遍的な原則」だと言っ
てのける安倍政権の国際感覚のなさ、国際人権法無視の姿勢を、私たちは恥ずかしく
思う。

2.安倍首相は謝罪したのか



第12回アジア連帯会議(2014年6月)は、8ヵ国の被害者と支援者の総意をまとめた
「日本政府への提言」の中で、「謝罪」を次のように定義した。

「謝罪は、誰がどのような加害行為をおこなったのかを加害国が正しく認識し、その
責任を認め、それを曖昧さのない明確な表現で国内的にも、国際的にも表明し、その
謝罪が真摯なものであると信じられる後続措置が伴って初めて、真の謝罪として被害
者たちに受け入れられることができる」

謝罪は、なぜ謝罪するのか、その理由が述べられなければ心に届かない。加害国が事
実をどう認識しているのか、被害者たちは、それを聞きたいと切に訴えてきた。加害
国自身による具体的かつ正しい事実認識が述べられ、真相究明と再発防止のため教育
し記憶・継承していくことが誓われて初めて、真の謝罪として受け入れられるのだ。

ところが、具体的かつ正しい事実認識の表明もないまま「反省」と「お詫び」という
ワードが「合意」で発せられた後、日本政府はすぐさま「性奴隷ではない」、「強制
連行を示す資料は発見されていない」、「戦争犯罪にあたる類いのものを認めたわけ
ではない」等、事実認識が従前と何一つ変わっていないことを繰り返し表明した。そ
して、「法的には解決済み」「賠償ではない」と従前どおりの認識を披瀝して、法的
責任の履行を求める被害者たちに冷や水を浴びせ続けた。

さらに、韓国や他の被害国の人々が慰霊碑を建てるなどして記憶・継承しようとする
行為にまで「不快感」を示し、その「不快感」の表明も「合意」によって日本政府に
与えられた権利であるかのように振る舞うことで、「終わらせるため」「忘れるた
め」の「合意」であったことを、あますところなく見せつけてきた。

このような態度は、被害者と被害国の人々に、謝罪どころか、侮辱と受け取られさえ
するのではないかと、私たちは危惧する。

3.韓国政府が求めたのは「さらなる措置」ではない



韓国政府は新方針で、次のように述べた。

「日本が自ら、国際的な普遍基準に則って、真実をありのまま認め、被害者の名誉と
尊厳の回復と心の傷の癒やしに向けた努力を続けてくれることを期待する。被害女性
たちが一様に願うのは、自発的で心のこもった謝罪だ」

 これは、「さらなる措置」の要求ではない。

「手続き的にも、内容的にも瑕疵があることが確認された」(文在寅大統領)「合
意」に、「さらなる措置」を加えたところで、解決にはならないという認識の表明
だ。従って、再交渉も求めなかったのだ。

韓国政府は、「慰安婦」問題のような歴史問題を解決する上で、条件闘争のような外
交交渉と政治的な妥協をしたことが誤りであり、従って再びそのような愚は犯さない
と言っているのであり、加害国日本の自発的な行動を促しているのである。

4.政府は加害責任を果たせ



ボールは投げられた。これをどう受け止め、どう返すのか。加害国日本の姿勢が問わ
れている。

「外交である限りはどちらか一方が勝つことはない」と、外交問題として捉える限
り、日本の対応が国際社会の理解を得ることはできない。日本軍「慰安婦」問題は外
交問題ではなく、加害責任の問題だ。また、戦時性暴力の被害者が歴史上はじめて加
害国の責任を追及して立ち上がった問題であり、加害国がこれに誠実に応えることに
よって世界に範を示し、再発防止に大きく貢献できる問題でもある。

さらに、ある一国との間で外交的に解決できる問題ではなく、アジア全体に広がる被
害者たち全員に届く贖罪の姿勢を示してこそ、解決できる問題だ。

私たちは、日本政府が、かつて日本軍の性暴力の被害に遭った全ての女性たちの被害
回復のために、国際基準に則って、真実を認め、心から謝罪し、記憶・継承していく
ことを強く求める。



2018年1月23日

日本軍「慰安婦」問題解決全国行動

共同代表 梁澄子 柴洋子

e-mail:i_zenkokukoudou at yahoo.co.jp 



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小林 久公

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