[CML 053423] IK改憲重要情報(271)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2018年 8月 16日 (木) 13:48:19 JST


IK改憲重要情報(271)[2018年8月16日]

私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(「IK改憲重要情報(270)」は自由法曹団MLに向けてのspecial版で
す。御了解ください。)

(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由で
す)

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884

河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。

http://www.southcs.org/
__________________
(以下の見解は、河内の見解です。市川の見解は必らずしも河内と同一ではありませ
ん。御了解ください。)

    2冊の本のお勧め

 日本の8月は「平和月」とも言われます。マスコミを含めて、平和の企画が目白押
しです。私も、この「平和月」にふさわしい、以下の2冊の本の読書を皆様にお勧め
したいと思います。

*岡部伸『「諜報の神様」と呼ばれた男』PHP研究所

 2002年の春のことです。私は、アメリカ・ボストンのあるパーティに出席していま
した。その私の隣の席に若い、快活な、頭の回転の速い青年が着席しました。その青
年は、「私はCIAに勤務しています」と自己紹介したので、私はびっくりしてしま
いました。彼は、自分の職務を明らかにはしませんでしたが、CIAの活動の概略を
語り、自分はCIAに勤務することによってアメリカ国家に対し自分の人生と生命を
捧げていると言い切りました。彼は、彼がCIAに勤務することになった動機は、ア
メリカを愛するからだ、と言ったので、彼がナ ショナリストだということが分かり
ました。私と彼の話は盛り上がりました。
 私は、それ以降、情報機関というものを謀略とかスパイという側面だけで考えるこ
とを止めました。国民国家を防衛するために必要不可欠という側面があることが分
かったのです。
 この本の「諜報の神様」と呼ばれた男は、小野寺信(おのでら・まこと)というイ
ンテリジェンスオフィサーです。彼は様々な諜報活動を展開していますが、最も有名
なのが米英ソ首脳のヤルタ会談(1945年2月)でのソ連に対する密約(ソ連の南樺
太、千島奪取等の容認と引き換えにソ連がナチスの降伏3か月後に対日参戦するとい
う密約)をヤルタ会談直後に入手し日本に打電したということです。同電報は何者か
により握りつぶされたのですが、そのころ日本はソ連に対し、ソ連がアメリカ等に対
し終戦の仲裁工作をするように懸命だったのですから、小野寺の電報を日本の参謀本
部の誰かが握りつぶさなければ、1945年春以降の情勢展開が違っていた可能性が大な
のです。
 この本は、小野寺信の活動の全容を伝えているだけでなく、人間の活動にとって人
間としての信頼がいかに大切かを伝えています。

*楊海英『チベットに舞う日本刀』文藝春秋

 現在、南モンゴル(内モンゴル)と呼ばれる地域の事を知っている人は、日本人の
うち、ごく少数でしょう。
 しかし、南モンゴルの歴史を知らずしてアジア太平洋戦争を語ることは出来ないの
です。
 チンギス・ハーンの末裔であるモンゴル族の北の部分には、ソ連の影響の下にモン
ゴル人民共和国が建国されましたが(1924年)、チンギス・ハーンの末裔であること
を誇りとする南の部分は満州国の一部となりました。南のモンゴル族には、モンゴル
民族の独立の機運が拡大し、彼らは最初はモンゴル族の独立を支援すると言っていた
日本と協力する道を選びます。その中核が、日本軍によって設立された興安軍官学校
を卒業した騎兵でした。彼らは終戦の前後に中国の影響により、日本を裏切り、中国
と連携する道を選びます。しかし、中国は彼らの民族独立の夢を踏みにじっただけで
なく、中国への忠誠の証を求めます。
そのため、モンゴル族の騎兵は、1950年代の末にチベットに派遣され、チベットの
「叛乱」の抑圧のため、彼らが日本から習い覚えた日本刀を振うことになります。
1960年代に、またもやモンゴル族に悲劇が訪れます。チベットに派遣された騎兵は、
文化大革命により、一人残らず粛清されるのです。
 この歴史的な転変を現地での聞き取り調査を踏まえてまとめたのが楊海英氏です。
 このような書物を薦めると、河内は右翼だ、とまた言われそうですが、私達がいか
に中国共産党の創作した神話の影響を受けていたかを抜きにして、右翼かどうかを議
論するのは全くナンセンスであり、私達は、私達一人一人が真実の歴史を再構成しな
ければならない時代に生きていることを、私は強調したいのです。
 たとえば、2008年に私は多くの人に中国政府・中国共産党に対し決起したチベット
人民の支援を訴えましたが、日本の民衆運動の活動家の多くは、「中国共産党は、西
洋の農奴よりもひどい抑圧を受けていたチベット人を解放したのだから」といって支
援を拒否しました。しかし、それが中国政府・中国共産党のプロパガンダであり謀略
であったことは、この本を読めば一目瞭然なのです。
 そのほかにも、この本の教えている事で皆様に訴えたいことがありますが、それは
後日にします。
 この本は、読み物としても、とても面白いです。一読を心からお勧めします。

________________
           以上
  



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