[CML 053381] 消耗品だった船員たち
donko at ac.csf.ne.jp
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2018年 8月 13日 (月) 00:09:36 JST
坂井貴司です。
転送・転載歓迎。
1941年12月8日のハワイ真珠湾奇襲から始まった太平洋戦争の主戦場は、広大
な海でした。
そこで戦った日本陸海軍の下には、軍人ではない民間商船の船乗り、漁師が大
勢いました。
海軍に徴用された貨物船、旅客船、タンカー、漁船などは陸海軍の兵站を担
いました。
北はアリューシャン列島、南は南太平洋のガダルカナル島、西はハワイ、東は
インド洋のアンダマン、ニコバル諸島まで、給油、武器弾薬、兵員輸送の任務に
就きました。
しかし海軍は、
「海軍の任務は艦隊決戦である」
として、輸送船団の護衛は行いませんでした。そのため、丸裸の状態で戦闘海域
を航行しました。アメリカ軍の餌食になりました。
1942年のミッドウェー海戦大敗以降、日本の輸送船はアメリカ軍の潜水艦
や飛行機に攻撃され、次々に沈没しました。乗船していた民間商船の船乗りや漁
船員は、なすすべもなく海の藻屑と消えました。その中には沖縄から本土へ疎開
する児童を乗せた対馬丸もありました。
太平洋戦争末期になると、日本沿岸を航行する船も攻撃されました。例えば函
館と青森を結ぶ国鉄の青函連絡船は、激しい攻撃を受けて壊滅しました(1945
年7月14日青函空襲)。離島航路の船は沈められました。東京湾や瀬戸内海を行
き交う船も沈められました。船による輸送網は破壊されました。
太平洋戦争に敗北するまでに、アメリカ軍などの攻撃によって死亡した民間商
船の船員や漁船員の数は6万人以上です。これは陸海軍の将兵の死亡率を上回りま
す。
軍人だけでなく民間商船の船員や漁民が戦わされ死亡した太平洋戦争の実態を、
8月13日22時にNHKスペシャルが放送します。
NHKスペシャル
『船乗りたちの戦争』
http://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20180813
放送日:8月13日
放送時間:22時〜22時45分
坂井貴司
福岡県
E-Mail:donko at ac.csf.ne.jp
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「郵政民営化は構造改革の本丸」(小泉純一郎前首相)
その現実がここに書かれています・
『伝送便』
http://densobin.ubin-net.jp/
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