[CML 053344] IK改憲重要情報(268)
河内 謙策
kenkawauchi at nifty.com
2018年 8月 7日 (火) 16:43:08 JST
IK改憲重要情報(268)[2018年8月7日]
私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。
(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由で
す)
弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策
連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所
電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884
河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。
http://www.southcs.org/
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(以下の見解は、河内の見解です。市川の見解は必らずしも河内と同一ではありませ
ん。御了解ください。)
北朝鮮問題・韓国問題を理解し、
検討するために
目まぐるしく変わる北朝鮮問題・韓国問題を理解し、検討するために、面白い問題
を提起していると私が感じた論文を以下に紹介させていただきます。
私が紹介する情報に対し、右翼の雑誌等にばかり依拠している、という批判をなさ
れる方がいます。その批判は、半分当たっています。私は体調が悪いため、いわゆる
左翼系の雑誌等を検討する時間が十分ないのです。後の半分は間違っています。情報
の神髄は、誰がその情報を発信したかではなく、その情報の内容によります(岡部伸
『「諜報の神様」と呼ばれた男』PHP研究所、参照)。その観点から見ると、いわ
ゆる左翼系の情報は、残念ながら、恰好のいい論文の体裁をとっていても、後付けの
屁理屈が多くて水準が低いものが多いのです(最近は水準の低下が著しいと思いま
す。どうしたのでしょうか)。したがって、私は、必然的に、いわゆる右翼系の雑誌
等に依拠することが多いのです。私が、何に依拠して情報を発信しているかではな
く、発信している情報の質・内容を批判していただきたいのです。
以下に最近の論文等を紹介させていただきます。
*島田洋一「金融制裁専門家の起用 宥和派VS強硬派の行方は?」『正論』9月号
42頁
アメリカの北朝鮮政策の最高の決定権者がトランプ大統領であることは言うまでも
ありません。しかし、限定つきではありますが、政権内のスタッフが大きな影響力を
もっています。そのスタッフが「宥和派」と「強硬派」に分かれています。「宥和
派」は国務省に多く、強硬派の旗頭がジョン・ボルトンです(島田氏は、ポンぺオを
宥和派としていませんが、私は賛成できません)。現在、6月初旬頃から、宥和派が
多数派となり、トランプ大統領も宥和派に依拠しているようです。島田氏は、ごく最
近のホワイトハウスの権力闘争を分析し、宥和派と強硬派のせめぎ合いは続く、と見
ています。
*西岡力「北朝鮮の謀略が始まっているのか」『正論』9月号92頁
日本国内にも北朝鮮宥和派が存在し、そのため日本国内のマスコミが大きく揺れ、
政府の北朝鮮政策も明快性・一貫性を欠いていることは周知のとおりです。
この宥和派が、またぞろ息を吹き返し、
拉致問題より国交正常化が先だ、などと
叫んでいます。西岡氏は、その言い分を検討し「北朝鮮の工作に加担する言説に惑わ
されるな」と主張しています。
*長尾敬「朝鮮総連 テロ国家を支援する反日・危険団体」『WiLL』9月号66頁
私は、1960年代には、朝鮮総連・朝鮮大学校擁護の論陣を張っていました。
しかし、1兆円を超える公的資金(日本国民の税金)が朝銀に注ぎ込まれ、そのうち
のかなりの部分が北朝鮮に送金されていたと知ったときは、もう我慢の限度を超えま
した(弁護士として在日朝鮮人の破産事件を担当し、その真相の一端を垣間見まし
た)。
北朝鮮問題は、私達日本人のあり方を問う問題なのです。長尾氏は、朝鮮総連等に対
する破産申し立てをすべきだと主張しています。当然の主張だと思います。
*島田洋一「スターリンもびっくり 北朝鮮は『収容所半島』『性奴隷国家』だ」
『歴史通 WiLL8月増刊』152頁
北朝鮮の拉致問題は、北朝鮮国家の本質に根差す深刻な問題です。そのことは、
拉致問題の歴史を見る時に、一目瞭然となります。なんと、金日成は、1946年7月31
日に、「(北朝鮮の)インテリ不足を解決するには北朝鮮にいるインテリを探し出す
一方、南朝鮮にいるインテリを連れて来なければなりません」と言って韓国人拉致の
指令を出したのです。それ以来、拉致は、北朝鮮の国家政策として延々と続けられま
した。島田論文は、その歴史を明るみに出しています。
*久保田るり子「朝鮮半島藪にらみ」『正論』9月号44頁
なぜ、日本のマスコミは、韓国のことについて十分な情報を提供しないのでしょう
か。私は、かねてより疑問に思っています。韓国の内部のことをいろいろ言うのは内
政干渉だ、という人もいますが、論評し、研究するのは、内政干渉ではありません。
昔、9条改憲を主張した人の一部は「釜山赤旗論」を主張しました。釜山に赤旗が
立ったら次は日本だから、日本は9条改憲をして軍備を充実させなければならないと
いう主張でした。
私は、その議論がまた大きく復活するのではないか、と恐れています。
久保田るり子氏は、文在寅政権により国家情報院の改組が進み、軍の防諜・情報部
門が次のターゲットになっている、と分析しています。
*西岡力「韓国で『革命』進行中」『WiLL』
9月号264頁
韓国の朴槿惠政権が保守だったから、今度の文在寅政権は支持すべきだ、と考える
人がいるかも分かりません。しかし、
それは大きな誤りです。反権力=善、というのは歴史を知らない戯言です。全体主義
には、ヒトラーのような右の全体主義もあれば、スターリンのような左の全体主義も
あるのです。今韓国で進行しているのは、左の全体主義化です。このままいけば韓国
は、北朝鮮に呑みこまれてしまうでしょう。
西岡氏は、南の「革命化」を憂うる立場から分析し、裁判所の革命化も進行してい
る、と警鐘を乱打しています。
以上
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