[CML 052334] IK改憲重要情報(222)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2018年 4月 16日 (月) 16:42:26 JST


IK改憲重要情報(222)[2018年4月16日]



私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。



(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自由で
す)



弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策



連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所

電話03-6914-3844,FAX03-6914-3884



河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。



http://www.southcs.org/

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(以下の見解は、河内の見解です。市川の見解は必らずしも河内と同一ではありませ
ん。御了解下さい。)



    中国の「侵略」最前線



 私は、日本の民衆運動には一国平和主義的傾向の誤りがある、と警告を鳴らしてき
たつもりですが、その私自身が一国平和主義的傾向から脱却していないことを痛感さ
せる出来事がありました。

 それは、インターネットの隅の小さな記事でした。

https://www.sankei.com/world/news/180410wor1804100028-n1.html



私は、この記事を読んだ時に、その重大性が分かりませんでした。正直に告白すれ
ば、バヌアツと聞いて、その場所も分かりませんでした。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%8C%E3%82%A2%E3%83%84





 私たちの中には、中国の「侵略」の

最前線は、尖閣や沖縄や南シナ海ではないか、という「偏見」を持っている人が多い
のではないでしょうか。もちろん、南シナ海や台湾、尖閣、沖縄が中国の侵略の対象
になっていることは間違いないのですが、2049年にアメリカを追い抜いて世界第1位
の社会主義現代化強国をめざす、中国の「侵略」の矛先は、第2列島線にも及んでい
るのです。太平洋の島々の分捕り合戦が進行しているのです。

 私が「沖縄が中国侵略の対象だ」というと「まさか」と言う人が多いのですが、残
念ながら、そのような人々は既成のイデオロギーで盲目になっていると言わざるを得
ないのです。今回のバヌアツの騒動は、そのことを明白に物語っています。

 今回の騒動につき、中国政府は否定していますが、早川理恵子は、バヌアツのサル
ワイ首相の発言に基づき警告を発しています。

http://blog.canpan.info/yashinomi/





   パラオをめぐる米・中・日の攻防



 パラオ共和国は、戦前は日本の委任統治領でした。その一部のコロール島に、南洋
庁が置かれていました。第2次世界大戦の激戦地ぺリリュー島は、その一部です(舩
坂弘「血風ぺリリュー島」叢文社は、第2次世界大戦を論じる上で必読と思いま
す)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%A9%E3%82%AA





 そのパラオに今中国の手が伸びています。2012年にわずか800人だった中国からの
観光客が2015年に8万7000人と100倍増です。佐野慎輔は「この2月、3年ぶりにパラ
オを訪れ、驚かされたのは中国資本の進出ぶりである。巨費を投じた大型リゾート開
発に、ホテルやレストランの建設ラッシュ。進出のスピードに驚いていたら、政治家
への浸透も速いという。その背景には、国内総生産(GDP)の8割以上を観光に依
存するパラオ特有の事情がある。巨額の金を落とす中国をないがしろにはできないの
である」と述べています(佐野慎輔「南洋パラオをめぐる米中の攻防」『正論』2018
年5月号)

 先に引用した早川理恵子は、「安倍総理が唱え、トランプ大統領が、インドの

モディ首相が、そしてオーストラリアの新たな外交白書の柱ともなった「インド

太平洋戦略」。この枠組みの中に14の主権国家である太平洋島嶼国がそれぞれの国土
は小さいが広大なEEZを管轄していることを指摘したい。インド太平洋戦略とは日
米印豪の4か国の枠組みではない。それは広大な地域を開かれた自由で安全な地域と
することである。そこには太平洋島嶼国をはじめ、多くの途上国、小国も含まれてい
るのだ」と述べています。(早川理恵子「中国資本に土地を支配されたミクロネシ
ア」『正論』2018年5月号)



________________

            以上



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