[CML 048328] 今こそ、先島ー奄美の人々は、自衛隊配備に反対し世界に向けて高々と無防備地域宣言をしよう

MAKOTO KONISHI shakai at mail3.alpha-net.ne.jp
2017年 5月 30日 (火) 18:37:56 JST


社会批評社の小西です。
与那国島に続いて、奄美大島・宮古島・石垣島への自衛隊新基地建設、沖縄
本島への自衛隊増強が急ピッチで始まりつつありますが、以下の宣言が先島
諸島では重要になっています。長文ですがお読み下さい。

●石垣島ー先島は、琉球処分以来、約140年にわたり世界に誇る「無防備地域」
であり(日本軍占領の1年半を除き)、沖縄も1944年3月の日本軍上陸まで、
無防備地域であった。
ーー今こそ、先島ー奄美の人々は、自衛隊配備に反対し世界に向けて高々と無
防備地域宣言をしよう!

以下は、『標的の島』(『標的の島』編集委員会編)の結語の引用。先島諸島
の無防備都市宣言を提案した、先島ー奄美の島人20人の執筆による本書を、
ぜひ、参照してほしい! 以下のリンクから、本書の目次、三上智恵監督の「プ
ロローグ」が立ち読みできます。
http://www.maroon.dti.ne.jp/shakai/22-0-tachiyomi.pdf

 
先島諸島の無防備都市宣言

 島嶼防衛戦争の「戦略目標」が、 米軍による同盟国支援(自衛隊)のため
に、中国軍に多大な出血を強要するような派遣ではなく「海軍力により孤立化
させ得る、敵領域の明確な一部への影響力使用また確保のための限定作戦」で
あるということは、中国のA2/AD能力とも相まって、究極的には、「先島
諸島限定戦争」(奄美大島を含む「島嶼戦」)として想定されるということだ。

 つまり、沖縄本島を含む戦争のエスカレーションは、必然的に在沖米軍・在
日米軍との戦争に発展しかねないのであり、日米の通峡阻止作戦においても、
中国側の海峡突破作戦においても、この「海洋限定戦争」は成り立つのである。
もちろん、ここでは日米中の密接な経済関係、特にその世界的に多大な影響の
ある貿易関係は捨象している。

 だが、問題は、この海洋限定戦争の戦場とされる先島諸島の住民たちである。
自衛隊の島嶼防衛戦においては、ほとんどこの戦争における住民の避難問題は
対象化されていない。実際、平時から有事へ、シームレスに変化して行くであ
ろう島嶼防衛戦では、時間的にも、地理的にも住民の避難は不可能だ。

 沖縄は、あの戦争において凄まじい犠牲を受けてきたが、また先島諸島にお
いても空襲や強制疎開によるマラリアの罹患などによる多大な犠牲を受けて
きた。この先島諸島の住民たちを、再び戦火のもとにさらすことがあってはな
らないのだ。

 この戦禍を避ける唯一の方法は、先島諸島の住民たちが今こそ「無防備都市
(島)宣言」を行い、一切の軍隊の配備・駐留を拒むことだ。もともと、先島
諸島には、戦後 71年にわたって軍隊はほとんど駐留していなかったのであり
何事もなく平和が保たれてきたのだ。だからこそ、島民たちは、無防備都市を
宣言する権利をもつのである。

 無防備都市(地区)宣言」は、国際法上の規定に基づくもので(ジュネーブ
諸条約追加第1議定書第 59条)、歴史的にも幾多の事例がある。

 重要なことは、このような無防備都市宣言を行った地域に紛争当事国が攻撃
を行うことは、戦時国際法で禁止されていることである。また、「無防備都市
宣言」を行う場合、この地域からは全ての戦闘員、移動可能な兵器、軍事設備
は撤去されなければならないし、また、この地域で軍隊や住民が軍事施設を使
用することも、軍事行動の支援活動を行うことも禁止されるのだ。

 つまり、「無防備都市宣言」とは、宣言する地域が軍事的な抵抗を行う能力
と意思がない地域であることを示すことによって、その地域に対する攻撃の軍
事的利益をなくし、その地域が軍事作戦による攻撃で受ける被害を最小限に抑
えるためになされるものである。

 アジア太平洋地域においても、かつて無防備地域を宣言した時代があった。
1922年、米・英・仏・日は、軍艦の保有数を制限した4か国条約を締結し
たが、この中には「島嶼要塞化の禁止」条項もあったのである(ワシントン海
軍軍縮条約)。

 それによると、日本の提案により、太平洋における各国の本土並びに本土に
ごく近接した島嶼以外の領土については、現在ある以上の軍事施設の要塞化が
禁止された。日本に対しては千島諸島・小笠原諸島・奄美大島・琉球諸島・台
湾・澎湖諸島、サイパン・テニアンなどの南洋諸島の要塞化を禁止し、アメリ
カに対しては、フィリピン・グアム・サモア・アリューシャン諸島の要塞化を
禁止したのである。

 ところが、1930年代において、戦争の危機が深まってくると、例えば日
本の場合、サイパンのアスリート飛行場(現サイパン国際空港)を始め、秘密
裡の軍事化が始められたのだ。これは沖縄でも同様であり、1944年3月、
陸軍が沖縄守備軍、第 32軍を編成し駐留するまで沖縄は、全くの「無防備地
区」であったのだ(この直後、「本土防衛の防波堤」として沖縄の要塞化が進
み、本島 11か所、宮古島3か所、八重山3か所の飛行場が建設され、海軍根
拠地隊も編成)。

 重要なことは、この時代でさえもアジア太平洋地域の島嶼を巡る軍拡の危機
に対して、各国の島嶼の非軍事化が推し進められたということだ。
 もちろん、無防備都市(地区)宣言は、これだけでは事足りない。日本と中
国の、政治的・経済的結びつきのいっそうの強まりとともに、社会的・文化的
にも交流を深め、この宣言を契機として相互に信頼を醸成していくことが必要
である。

 日本と中国は、1978年に「日中平和友好条約」を締結し、その中で「武
力による威嚇および覇権を確立」することを禁止することを謳った。そこには
以下のように規定されており、その精神の確認こそが、今重要となっている(以
下略)。

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