[CML 048322] 森友学園面談記録の廃棄根拠:佐川理財局長答弁の「細則」も自由自在ルールだった

りょうこ baffydct at gmail.com
2017年 5月 30日 (火) 13:30:02 JST


「安倍首相夫婦の口利き」か、「政官関係による忖度」か。森友学園の国有地払い下げ事件の疑惑を払拭できないままに、今度は、加計学園問題が火を吹き、そこでも今度は文部科学省の「文書」が問題となっている。
疑惑解明と並行して、行政監視制度の穴をふさぐことが、「健全な民主主義の根幹を支える」第一歩となることは間違いない。
国連に指摘されている秘密保護法廃止放送法4条廃止記者クラブ廃止とともに破棄できない公文書管理にかえてゆき情報公開法を整備して情報を公開してゆくことが日本国憲法の知る権利を保証することに繋がる。
森友学園面談記録の廃棄根拠:佐川理財局長答弁の「細則」も自由自在ルールだった
まさのあつこ  | ジャーナリスト
<https://rdsig.yahoo.co.jp/_ylt=A7dPgt0M8ixZ0EIAdcYuEv17/RV=2/RE=1496204172/RH=cmRzaWcueWFob28uY28uanA-/RB=Jzom.XFcwbxjH0UQKje9et6JM.Q-/RU=aHR0cHM6Ly9uZXdzLnlhaG9vLmNvLmpwL2J5bGluZS9tYXNhbm9hdHN1a28vAA--/RK=0/RS=1WBrXW4kwdvfaZWfgRw6eWdBrKw->
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11:01

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   <http://b.hatena.ne.jp/entry/https%3A%2F%2Fnews.yahoo.co.jp%2Fbyline%2Fmasanoatsuko%2F20170530-00071505%2F>

捨てたとされる財務省資料は、廃棄するしないが自在ルールに則っていると判明した。

公文書管理法 <http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H21/H21HO066.html>は、その目的(第一條)で、公文書は「
*健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るもの*」と位置付けている。また、その目的を達成するために、「
*経緯も含めた意思決定に至る過程*」や「*実績を合理的に跡付け、又は検証すること*」と定めている。

ところが、その立法に基づいて、官僚が国会を通さず定めた「規則」の、さらにその下の「細則」で、それが「公文書隠蔽法」に変化(へんげ)していることが、財務省の例でも明らかになっていた。
廃棄するもしないも自由自在の「細則」

(これまでのあらすじ)首相夫人付職員が職場から公務時間内に送った国有地に関するFAXは、菅官房長官がそれが「個人メモ」だと釈明するために「取得」したことによって「行政文書」の定義にひっかかり「行政文書」となった(*1)。「行政文書」は政府の解釈で自由自在であることが明らかになった。

一方、首相夫人付職員の本来の公務は何かを調べるべく、夫人付職員作成の文書すべてを請求をすると「不存在」となり、それは「保存期間1年未満」の文書だからで、しかも、廃棄簿に記載する必要がないことが分かった。そのルールは、公文書管理法の下の「内閣官房文書管理規則」の下の「細則」で「使用目的終了後は、遅滞なく廃棄」とする一方、「合理的な理由があるときは、この限りではない」とあり、廃棄するもしないも自由自在だと判明した(*2)。
財務省も「細則」で廃棄?[image: 篠原豪議員(衆議院議員会館の事務所にて5月25日筆者撮影)]
篠原豪議員(衆議院議員会館の事務所にて5月25日筆者撮影)

この記事を読んだ読者から、財務省の佐川宣寿理財局長も、「細則」を理由に森友学園との面談記録を廃棄したと、衆議院決算行政委員会で篠原豪議員(民進党)に答弁していたが、「本当にそんな細則があるのか」との反応が寄せられた。ウェブサイトで公表していないなら、でっち上げの可能性さえあると疑っているようだ。

そこで、4月3日の衆議院決算行政監視委員会
<http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/005819320170403002.htm>
で質疑した篠原議員に話を聞きにいった(小見出しは筆者加筆)。
会計検査院は個人メモも聞き取り調査も

*Q:*
国有財産の取引にかかわる文書は、公文書管理法に基づいて30年間は保存されなければならないにも関わらず、官僚が定めた「規則」の下の「細則」を根拠に捨てたとされました。どんなことが分かったのか、改めて教えてください。

*篠原議員:*財務省では財務省行政文書管理規則
<https://www.mof.go.jp/procedure/disclosure_etc/disclosure/kanrikisoku/bkanri20150401.pdf>
に則ってやっていると答弁してきました。別表第1「行政文書の保存期間基準」の備考(33頁)に「本表が適用されない行政文書については、文書管理者は、本表の規定を参酌し、当該文書管理者が所掌する事務及び事業の性質、内容等に応じた保存期間基準を定めるものとする」とあり、ルール通りだから問題ない、廃棄したから探さない、個人メモも探さない、という話になってきた。

これに対して、安倍首相は会計検査院がチェックすればいいといった。そこで、財務省がやらないと言っていること、つまり、「行政文書じゃない文書を調べる」「聞き取り調査」などを会計検査院はできるのかを確認しました。その結果、会計検査院事務総局の鈴土靖第一局長から「私個人の経験からしても、そういうことはある」「十分な心証を得るために、必要があれば聞き取り等の調査」もすると確認できました。
事案終了前なのに破棄、その根拠は?

*Q:*
佐川局長は「面会等の記録につきましては保存期間一年未満」だと言い、「具体的な廃棄時期は事案終了後」だと答弁しました。ところが「事案終了前」なのに、「1年未満」という規則を理由に捨てたと。その細則は手元にないといって逃げました。

*篠原議員:*その後、要求したらすぐに出してきました。財務省行政文書管理規則
<https://www.mof.go.jp/procedure/disclosure_etc/disclosure/kanrikisoku/bkanri20150401.pdf>
第30条に「この訓令の施行に関し必要な事項は、別に総括文書管理者が定める」とあり、それに基づいて、大臣官房長名で平成23年4月1日に「
*財務省行政文書管理規則細則*」として定めていました。1年未満については細則の第6条にあります。

第6条
管理規則別表第1備考六の保存期間は、管理規則第13条第7項の期間を保存期間とする行政文書をのぞき、30年、10年、5年、3年、1年又は1年未満のいずれかの期間とする。

2.前項の場合において、歴史公文書等(管理規則第13条第3行の歴史公文書等を言う)に該当しない行政文書(歴史公文書等の写しを含む。)の
*保存期間は1年未満とする。ただし、職務遂行上の必要性により1年以上の保存を必要とする場合は、当該必要性に応じた保存期間とすることができる*。(*太字*
は筆者加筆)
自由自在ルールをどうするか?

*Q:*これを見ると(下写真)、内閣官房の細則と同様、「1年未満」と言いながら、必要に応じて保存期間を長くできる。自由自在です。

*篠原議員:*誰が決め、誰が運用するのか、根本的な問題ですよね。「必要性に応じた保存期間とすることができる」なら、本来、捨てていない可能性もある。

国有財産の売却件数は、一般競争入札が約600件、随意契約が約3700件、計約3800件もあることが質疑で明らかになりました(下写真)。全部のやり取りの記録が消えているとなると、何も検証できない。国有地は国民の皆さんの土地、本来なら、高く売って少しでも歳入に入れなければならない。今回はなぜ値引きされたのかも分からない。

*Q:*
麻生財務大臣に対して売却の経緯が残らない規則を変えるべきだと、篠原議員が提案。麻生大臣は「今回の場合は、たまたま向こうが学校を建てられるので急いでやらないかぬなというような温情を示したら間違えたという話になっております」と答弁。「間違い」があったと認めましたが、規則改正については逃げました。

*篠原議員:*
温情だったのか、忖度だったのか分かりませんが、記録もないとなれば、何もチェックが効かなくなりますから、しっかり残させるということを麻生さんは言うべきだし、今回こういうことがあっても、なお、何も変わらないということはどうかと思う。

行政文書規則の改正は、内閣総理大臣の同意があればできると書いてある。麻生さんは副総理であり、所管大臣なので聞いたのですが、残念です。国有地売買についは過程もすべて残すべき。国民の皆さんが納得できる形にしていただくのが当たり前。立法府が行政府をチェックするのは当たり前。このままでは進まない。

*Q:*
規則改正もそうですが、公文書管理法や情報公開法の行政文書の定義が狭い。米国の規則では、私文書を定義して、それ以外の、公務員が公務時間内に行ったものは公文書なのだ、と広い。行政文書の定義を法律自体で変えないとダメだと思うのですが。

*篠原議員:*
前通常国会でも、旧民主党・維新などが「公文書管理法改正案」を共同提案しました。今国会でも準備をしています。おかしなことをしていないか。疑いがあったときに、説明ができるかどうかは大事です。各省バラバラな細則でいいのかを含め、法律、政令について、さらに追及ができればと思います。

篠原議員が資料請求により入手した「細則」は以下の通り。

[image: 画像]

[image: 「財務省行政文書管理規則細則」作成日は公文書管理法の施行日だ。]「財務省行政文書管理規則細則」作成日は公文書管理法の施行日だ。

「安倍首相夫婦の口利き」か、「政官関係による忖度」か。森友学園の国有地払い下げ事件の疑惑を払拭できないままに、今度は、加計学園問題が火を吹き、そこでも今度は文部科学省の「文書」が問題となっている。疑惑解明と並行して、行政監視制度の穴をふさぐことが、「健全な民主主義の根幹を支える」第一歩となることは間違いない。
[image:
衆議院決算行政監視委員会の質問にあたって篠原豪衆議院議員が入手した財務省近畿財務局所管の平成27年度における国有地売却物件のうち、「公共随契による売払い結果一覧表」(ここでの白塗りは筆者)。整理番号4が森友学園。欄外注に「整理番号4の契約金額については、契約時に相手方の公表同意が得られなかったため非公表としていましたが、平成29年2月9日に同意が得られたことから、2月10日から公表することとなりました」と書かれている。]
衆議院決算行政監視委員会の質問にあたって篠原豪衆議院議員が入手した財務省近畿財務局所管の平成27年度における国有地売却物件のうち、「公共随契による売払い結果一覧表」(ここでの白塗りは筆者)。整理番号4が森友学園。欄外注に「整理番号4の契約金額については、契約時に相手方の公表同意が得られなかったため非公表としていましたが、平成29年2月9日に同意が得られたことから、2月10日から公表することとなりました」と書かれている。

(*1)かくして谷FAXは「行政文書」に:否定しても深まる疑惑
<https://news.yahoo.co.jp/byline/masanoatsuko/20170512-00070883/>

(*2)安倍昭恵夫人付の公務文書は「用済み」廃棄
<https://news.yahoo.co.jp/byline/masanoatsuko/20170512-00070897/>

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まさのあつこジャーナリスト
<https://rdsig.yahoo.co.jp/_ylt=A7dPgt0M8ixZ0EIAd8YuEv17/RV=2/RE=1496204172/RH=cmRzaWcueWFob28uY28uanA-/RB=Jzom.XFcwbxjH0UQKje9et6JM.Q-/RU=aHR0cHM6Ly9uZXdzLnlhaG9vLmNvLmpwL2J5bGluZS9tYXNhbm9hdHN1a28vAA--/RK=0/RS=1WBrXW4kwdvfaZWfgRw6eWdBrKw->

ジャーナリスト。ラテン諸国放浪後、衆議院議員の政策担当秘書等を経て、東京工業大学大学院総合理工学研究科博士課程修了。博士(工学)。著書に『投票に行きたくなる国会の話』(ちくまプリマー新書、2016)、『四大公害病』(中公新書、2013)『水資源開発促進法
立法と公共事業』(築地書館、2012)、共著に『公害・環境問題と東電福島原発事故』、『社会的共通資本としての水』など。

   - masanoatsuko <https://twitter.com/masanoatsuko>


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