[CML 048613] 「四海波静」(『ユリイカ』1975年11月号) 茨木のり子――自ら「リベラル」の矜持を捨て去る「リベラル21」紙の掲載する「明仁天皇の退位をめぐって」余録

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2017年 6月 13日 (火) 16:01:39 JST


詩人の研ぎ澄まされた感性による天皇批判。

あなたは思い出すだろうか。かつてリベラルはこうした感性の人たち(市民、研究者、演劇人、詩人・・・)によって構成されて
いたのです。

以下は、茨木のり子の詩「四海波静」(『ユリイカ』1975年11月号)。先に投稿した「自ら「リベラル」の矜持を捨て去る「リベラ
ル21」紙の掲載する「明仁天皇の退位をめぐって」(小川洋)という論について」の余録としてご紹介させていただこうと思い
ます。都藤邦さんのFB(2017年6月13日)から。
https://www.facebook.com/kuni.hase.1/posts/857395971083712?pnref=story.unseen-section

四海波静
  茨木のり子

戦争責任を問われて
その人は言った
  そういう言葉のアヤについて
  文学方面はあまり研究していないので
  お答えできかねます

思わず笑いが込みあげて
どす黒い笑い吐血のように
噴きあげては 止り また噴きあげる


東本高志@大分
higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/

三歳の童子だって笑い出すだろう
文学研究果さねば あばばばばとも言えないとしたら
四つの島
笑(えら)ぎに笑(えら)ぎて どよもすか
三十年に一つのとてつもないブラック・ユーモア

野ざらしのどくろさえ
カタカタカタと笑ったのに
笑殺どころか
頼朝級の野次ひとつ飛ばず
どこへ行ったか散じたか落首狂歌のスピリット
四海波静かにて
黙々の薄気味わるい群衆と
後白河以来の帝王学
無音のままに貼りついて
ことしも耳すます除夜の鐘

1975『ユリイカ』11月号(1977『自分の感受性くらい』花神社、所収)
http://www.toburoso.org/sikainamisizuka.htm

https://www.youtube.com/watch?v=0fQsy4ul_m0&feature=youtu.be

動画では、

─天皇陛下はホワイトハウスで「私が深く悲しみとするあの不幸な戦争」というご発言がありましたが、このことは戦争に
対しての責任を感じておられるという意味に解してよろしゅうございますか。また、陛下はいわゆる戦争責任についてど
のようにお考えになっておられますか、おうかがいいたします。

天皇「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないのでよくわかりませんから、そ
ういう問題についてはお答え出来かねます」
が省略されている。


東本高志@大分
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