[CML 049260] 野中広務氏 改憲に反対の考え。 野中広務氏、外務省が削除した日中「棚上げ」合意の記録 尖閣諸島問題の核心について

りょうこ baffydct at gmail.com
2017年 7月 5日 (水) 09:31:45 JST


日中平和条約(外務省)http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/nc_heiwa.html 野中広務氏
改憲に反対の考え
*
<http://twitter.com/share?text=%E8%87%AA%E6%B0%91%E5%85%83%E5%B9%B9%E4%BA%8B%E9%95%B7%E3%81%AE%E9%87%8E%E4%B8%AD%E6%B0%8F%20%E6%86%B2%E6%B3%95%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E7%A4%BA%E3%81%99%EF%BC%88NHK%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%EF%BC%86%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%84%EF%BC%89%20-%20goo%20%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9%20&url=https%3A%2F%2Fnews.goo.ne.jp%2Farticle%2Fnhknews%2Fpolitics%2Fnhknews-10011042571_20170704.html>
*
*自民元幹事長の野中氏 憲法改正に反対の考え示す
<https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/politics/nhknews-10011042571_20170704.html>*

*(NHKニュース&スポーツ <https://news.goo.ne.jp/publisher/nhknews/>) 07月04日 21:57*

*自民党の幹事長などを務めた野中広務氏は、東京都内で記者団に対し、安倍総理大臣が憲法を改正して2020年の施行を目指す意向を示したことについて、「戦争を2度と起こしてはならない」と述べ、憲法改正に反対する考えを示しました*

 *尖閣「棚上げ合意」は事実。日本政府はいい加減に詭弁を弄するのをやめよ。*

http://vergil.hateblo.jp/entry/20130623/1371997158

 先日、野中広務 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%C3%E6%B9%AD%CC%B3>元官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>が中国を訪問し、日中国交正常化
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%B9%F1%B8%F2%C0%B5%BE%EF%B2%BD>
の際、尖閣 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>
問題を棚上げすることで両国が合意したことを再確認する発言を行った。

東京新聞
<http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013060402000136.html>:

尖閣 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>「日中が棚上げ」 訪中の野中氏「田中元首相が発言」

2013年6月4日 朝刊



【北京=佐藤大 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BA%B4%C6%A3%C2%E7>】野中広務
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%C3%E6%B9%AD%CC%B3>元官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>を団長とする超党派
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C4%B6%C5%DE%C7%C9>の訪中団が三日、北京の人民大会堂
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CC%B1%C2%E7%B2%F1%C6%B2>で中国共産党
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C3%E6%B9%F1%B6%A6%BB%BA%C5%DE>序列五位の劉雲山
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CE%AD%B1%C0%BB%B3>政治局常務委員と会談した。

野中氏は会談後の記者会見で、*一九七二年の日中国交正常化
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%B9%F1%B8%F2%C0%B5%BE%EF%B2%BD>交渉の直後に田中角栄
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%C4%C3%E6%B3%D1%B1%C9>首相(当時)から「両国の指導者は尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>の問題を棚上げすることで共通認識に達した」と直接聞いた*と、劉氏に伝えたことを明らかにした。


日本政府は領土問題は存在せず、「棚上げで合意した事実はない」(菅義偉
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%FB%B5%C1%B0%CE>官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>)との立場で、野中氏の発言は波紋を広げそうだ。


(略)

すると日本政府(菅義偉 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%FB%B5%C1%B0%CE>官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>および岸田文雄
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%DF%C5%C4%CA%B8%CD%BA>
外相)は、さっそく棚上げ合意の存在を否定しだした。

MSN産経ニュース
<http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130604/plc13060411480011-n1.htm>:

野中氏の「尖閣 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>棚上げ」合意指摘、外相と官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>が全面否定

2013.6.4 11:47



訪中した野中広務 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%CC%EE%C3%E6%B9%AD%CC%B3>元官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>が日中国交正常化
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%B9%F1%B8%F2%C0%B5%BE%EF%B2%BD>
時に「尖閣 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>
問題に関する棚上げ合意があった」と指摘したことについて、岸田文雄
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%DF%C5%C4%CA%B8%CD%BA>外相は4日午前の記者会見で「
*わが国の外交記録を見る限り、そういった事実はない*」と述べ、否定した。

同時に「尖閣諸島 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>は歴史的にも国際法
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B9%F1%BA%DD%CB%A1>的にも日本固有の領土だ。棚上げすべき領土問題は存在しないというのが、わが国の立場だ」と強調した。


また、菅義偉 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%FB%B5%C1%B0%CE>官房長官
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B4%B1%CB%BC%C4%B9%B4%B1>も記者会見で「*中国側との間で尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>について棚上げや現状維持を合意した事実はない*
」と断言し、全面否定した。そのうえで「政府として一個人の発言にいちいちコメントすることは差し控えたい」とも述べた。

本当に「わが国の外交記録」には棚上げの事実はないのか? 実際に記録を見てみることにしよう。

東京大学 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%B5%FE%C2%E7%B3%D8>東洋文化研究所
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%CD%CE%CA%B8%B2%BD%B8%A6%B5%E6%BD%EA>の「
日本政治・国際関係データベース <http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/worldjpn_webapp/>」に問題の記録
<http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/JPCH/19720925.O1J.html>
が収録されている。(孫崎享 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C2%B9%BA%EA%B5%FD>
氏の『日本の国境問題』にも、要点が引用されている。)

[文書名] 田中総理・周恩来 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>総理会談記録

[場所] 北京

[年月日] 1972年9月25日〜28日

(略)

第一回首脳会談(9月25日)

(略)

周総理: *田中総理の言うとおり、国交正常化は一気呵成にやりたい。国交正常化の基礎の上に、日中両国は世々代々、友好・平和関係をもつべきである。*
日中国交回復は両国民の利益であるばかりか、アジアの緊張緩和、世界平和に寄与するものである。また、日中関係
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%B4%D8%B7%B8>改善は排他的なものであってはならない。

田中・大平両首脳は、中国側の提示した「三原則」を十分理解できると言った。これは友好的な態度である。

今回の日中首脳会談の後、共同声明で国交正常化を行い、条約の形をとらぬという方式に賛成する。平和友好条約は国交樹立の後に締結したい。これには、平和五原則に基づく長期の平和友好関係、相互不可侵、相互の信義を尊重する項目を入れたい。


日中友好 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%CD%A7%B9%A5>は排他的でないようにやりたい。


(略)

*日中は大同を求め小異を克服すべきで*あり、共通点をコミュニケにもりたい。

(略)

第二回首脳会談(9月26日)

(略)

田中総理: *大筋において周総理の話はよく理解できる。*
日本側においては、国交正常化にあたり、現実問題として処理しなければならぬ問題が沢山ある。しかし、訪中の第一目的は国交正常化を実現し、新しい友好のスタートを切ることである。従って、これにすべての重点をおいて考えるべきだと思う。
自民党 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%AB%CC%B1%C5%DE>のなかにも、国民のなかにも、*現在ある問題を具体的に解決することを、国交正常化の条件とする向きもあるが、私も大平外相も、すべてに優先して国交正常化をはかるべきであると国民に説いている。
*

(略)

*具体的問題については小異を捨てて、大同につくという周総理の考えに同調する。*

(略)

第三回首脳会談(9月27日)

(略)

田中総理: *尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>についてどう思うか?*私のところに、いろいろ言ってくる人がいる。


周総理: *尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>問題については、今回は話したくない。今、これを話すのはよくない。*石油が出るから、これが問題になった。石油が出なければ、台湾も米国も問題にしない。


国交正常化後、何カ月で大使(館)を交換するか?

大平大臣:
できるだけ早く必要な措置を講じていくが、共同声明のなかに、何カ月以内にとは書けない。もし1日でもたがえたらよくないことだからだ。総理と私とが中国を訪問した以上、2人を信用してもらって、できるだけ早く大使の交換をやるということで御了承願いたい。


(略)

会談全体の流れを見れば、日中国交正常化
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%B9%F1%B8%F2%C0%B5%BE%EF%B2%BD>
にあたって、尖閣 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>問題を棚上げとすることで両国首脳の合意があったことは明白だ。


日中友好 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C6%FC%C3%E6%CD%A7%B9%A5>
の出発点としての国交正常化をスムーズに進めるために、両国間で対立のある具体的問題の解決は先送りにして(小異を捨てて)、まず国交正常化の実現を最優先で進める(大同につく)ことで田中総理と
周恩来 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>
総理が合意している。その合意を前提として、田中総理の側から尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>問題をどうするか(これも先送りにしていいか)と問いかけ、周総理は、それは今問題にすべきではない、解決は先送り(棚上げ)すべきだと答えているのだ。


外務省が書いた「わが国の外交記録」でも、日中両国は尖閣
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>問題の棚上げで合意しているではないか。なのになぜ日本政府は、棚上げの合意はないなどと言うのか。


どうやらこういう理屈らしい。

東京新聞 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%EC%B5%FE%BF%B7%CA%B9>(6/5):

1972年9月、当時の田中角栄 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C5%C4%C3%E6%B3%D1%B1%C9>
首相は北京を訪問し、中国の周恩来 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>
首相との国交正常化交渉に臨んだ。日本側の記録によると、田中氏が沖縄県
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B2%AD%C6%EC%B8%A9>・尖閣諸島
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5%BD%F4%C5%E7>に言及したのに対し、周氏は「尖閣
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>
問題は今回話したくない」と提案。これに続く田中氏の発言は記載されていない。一方の中国は、田中氏が提案に「分かった」と返答したとして「日中間に領有権問題の棚上げ合意は存在する」と主張している。

バカじゃないのか?

周恩来 <http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>
の側から提案したというのは文字面の上での形だけで、実質的には「いろいろ言ってくる人」を気にした田中の側から話を持ちかけ、周恩来
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>
は田中の意を汲んだ回答をしているのだ。周発言の後で田中が何を言ったか(言わなかったか)など、どうでもいい話だ。

日本政府よ。「わが国の外交記録」を読めばすぐバレるような、幼稚な詭弁を弄するのはいい加減やめたらどうか?
田中がはっきり返答してないから合意はなかったなどという屁理屈では、お上の言うことをすぐ鵜呑みにするB層
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/B%C1%D8>国民は騙せても国際社会では通用しない。恥の上塗りをするだけだ。



*備考:*
周発言の後で田中が改めて同意を表明したかどうか、それは日中両国の外交記録を突き合わせてみれば明らかになるだろう。ちなみに、上に引用した会談記録で、周恩来
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%FE%B2%B8%CD%E8>が尖閣
<http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%ED%B3%D5>
問題を棚上げすると言った直後、田中の応答も待たずに突然大使館を置く時期の話など始めているのはどうも胡散臭い。文章が何行か「意図的に欠落」しているのではないか?

 田中角栄元首相が「尖閣諸島の棚上げを確認」 野中広務氏の発言は真実か?

野中氏によると、「(日中)双方が棚上げし、そのまま波静かにやっていこうという話だった」という。(略)野中氏は「当時のことを知る生き証人として、明らかにしたいという思いがあった。私としてはなすべきことをしたという思いだ」と述べた。野中氏によると、田中氏は周恩来首相との国交正常化交渉を終えた直後、箱根で開いた田中派の青年研修で「棚上げ」について明らかにしたという。
(朝日新聞デジタル <http://www.asahi.com/> 2013/6/4 5:23)

戚氏は「東・南シナ海における中国艦船の航行と巡回活動は、中国領内での正当なものだ。国家の核心的利益を守る決意と意思は揺るがない」と主張した。そのうえで「当面解決できない場合は棚上げし、対話による解決策を探るべきだ」と述べた。
(産経新聞デジタル
<http://sankei.jp.msn.com/world/news/130602/chn13060218050006-n1.htm>
2013/6/2 20:02)

http://www.huffingtonpost.jp/2013/06/04/senkaku_tana_age_n_3381952.html

Mieko Suenaga <https://www.facebook.com/mieko.suenaga.96> ·
宮城県 多賀城市
<https://www.facebook.com/pages/%E5%AE%AE%E5%9F%8E%E7%9C%8C-%E5%A4%9A%E8%B3%80%E5%9F%8E%E5%B8%82/132940283436663>

政治とかド素人のわたしでさえ、これ「棚上げ合意」は覚えてましたよ。田中角栄さんと周恩来さんが話し合った…文書にはなってなかったのでしょうか?でも、確かに棚上げという事で、日中国交正常化がなされたんでした。



 野中広務氏、中国の尖閣番組で謝罪 「不幸な事件、大変申し訳ない」



尖閣問題をめぐり日中の緊張が高まる中、元内閣官房長官の野中広務氏(86)が中国の国営テレビ局「中国中央電子台(CCTV)」の取材に応え、「こんな不幸な事件が起きたのは、まったく日本の人間として恥ずかしい。中国の皆さんに大変申し訳ない」と謝罪していたことが明らかになった。

*   野中氏は自民党幹事長などを歴任、2003年に政界を引退している。インタビューは2012年9月21日、「日本政府の不法な『尖閣購入』による中日関係亀裂
日本の元官房長官が中国にお詫び」との見出しで放映された。*
*「歴史を知らない若い人たち、間違ってます」*

*   野中氏はまたインタビューの中で、現在の民主党政権、そしてかつて所属していた自民党に対して、「国のためにどうするか、国民のためにどうするか」という国家観、そして「そのために周辺国とどのように平和を守っていくか」という大局観を欠いていると批判し、「情けない、悲しい思いです」と嘆いた。日本側の歴史認識についても、*

*「長い間戦争で多くの犠牲を残し、今なお傷跡が癒えていないその中国に対して、歴史を知らない若い人たちはそういうことを抜きにしてひとつの対等の国としてやっているんです。それは間違っています」*

*と懸念を示した。*

 外務省が削除した日中「棚上げ」合意の記録 尖閣諸島問題の核心について、岩上安身が矢吹晋氏にインタビュー 2013.12.10

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/115882

尖閣諸島の領有権を巡り、日中関係が悪化の一途をたどっている。11月23日、中国政府は東シナ海上空に「防空識別圏」を設定。圏内に尖閣諸島上空を含んでいたことから、日本政府が中国側に強く抗議する事態となった。

尖閣諸島の領有権に関して、日中間で見解が分かれるのが、問題の解決を将来の世代に託す「棚上げ」合意の有無である。1972年の日中国交正常化時、当時の田中角栄首相と周恩来首相との間で、「棚上げ」の合意がなされたという指摘がある。

元官房長官の野中広務氏は、今年6月3日、田中角栄首相から「尖閣諸島の領有権について日中双方が棚上げを確認した」と直接聞いた、と発言した。これに対し、菅義偉官房長官や岸田文雄外務大臣は「棚上げや現状維持で合意した事実はない」と反論。日本政府は、公式見解として「尖閣諸島について、領有権の問題はそもそも存在しない」という立場を一貫して取っている。

■イントロ

https://youtu.be/YJdEbnhYv3M
削除された「田中発言」

『チャイメリカ』『尖閣問題の核心』『尖閣衝突は沖縄返還に始まる』などの著作があり、日米中関係に詳しい元東洋経済新報社記者で横浜市立大学名誉教授の矢吹晋(すすむ)氏は、岩上安身のインタビューの中で、当時の外務省中国課長・橋本恕氏が、田中角栄首相の発言記録を削除したと指摘した。

矢吹氏によれば、外務省が公表している「田中角栄・周恩来会談」の記録では、尖閣諸島の棚上げを持ちかけた周首相に対する田中首相の返答が残されていないのだという。


矢吹氏は、大平正芳元総理の追悼文集『去華就実 聞き書き大平正芳』(大平正芳記念財団編、2000年)に収録された「橋本恕の2000年4月4日
清水幹夫への証言」における、次のような記述を引用した。

「周首相は『これ(尖閣問題)を言い出したら、双方とも言うことがいっぱいあって、首脳会談はとてもじゃないが終わりませんよ。だから今回はこれは触れないでおきましょう』と言ったので、田中首相の方も『それはそうだ、じゃ、これは別の機会に』、ということで交渉はすべて終わったのです」

このように、田中角栄首相の側も、周恩来首相の「棚上げ」提案に対し、「それはそうだ」と合意していたというのである。矢吹氏は、「日本政府は、『尖閣諸島に領土問題は存在しない』という立場と矛盾するという理由から、田中角栄の発言を削除したままにしている」と説明。日中間で尖閣諸島に関する「棚上げ」合意は確かに存在し、約束を反故にして現状を変更しようとしているのは日本側であると指摘した。

※インタビューは他にも、沖縄返還協定と尖閣問題の関係、「防空識別圏問題」における米中の思惑、中国経済に深く依存した米国経済の実態「チャイメリカ」など、非常に多岐にわたりました。ぜひ、動画全編をご覧ください。

※インタビュー中に提示しました「米議会尖閣報告書は中国贔屓」というパワーポイント資料について、一部訂正いたします。資料に出てくる英文は、議会報告そのものではなく、ハーナーさんという矢吹先生の友人が書かれた解説記事になります。


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