[CML 049161] フードバング2年で30超 食料保管や財政、課題

りょうこ baffydct at gmail.com
2017年 7月 3日 (月) 00:17:17 JST


<フードバンク>2年余で30超 食品保管や財政、課題

07月02日 09:00毎日新聞

<フードバンク>2年余で30超 食品保管や財政、課題

エフコープ太宰府支所内の大型冷凍庫の一角に保管される冷凍食材。その後、子ども食堂に提供される=福岡県太宰府市で6月2日

(毎日新聞)

企業から余剰食材などを譲り受け、生活困窮者や各地で広がる子ども食堂などに提供するフードバンクが急増している。2年前の生活困窮者自立支援法施行を契機に、この2年余りで30以上のフードバンクが新たに活動を始めた。困窮者への継続的な支援につながる糸口として期待されているが、運営団体の多くは規模が小さく、食材の保管や財政面など課題も少なくない。

農林水産省の調査によると、今年1月時点で活動しているフードバンクは44都道府県に少なくとも77団体(うち九州・山口・沖縄で計11団体)ある。リーマン・ショックがあった2008年に9団体、東日本大震災があった11年に8団体が活動を開始するなど、近年は増加傾向にあったが、それでも年間の新設数は1桁止まりだった。

ところが、15年に10団体(うち九州で1団体)、16年に18団体(4団体)が新設され、今年も少なくとも3団体(1団体)が新たに加わった。急増した背景には、福祉事務所を持つ全国の自治体に困窮者の相談支援を義務づけた15年4月の生活困窮者自立支援法施行がある。この2年間で子どもの貧困問題が注目され、各地で子ども食堂が増えたことも影響している。

熊本県玉名市では、法施行後、市役所に設けた生活困窮者支援の相談窓口に「食べ物がない」などの訴えが多く寄せられ、昨年11月に市直営でフードバンクを開始。地元農協から譲り受けた米などを数日分渡している。担当者は「その後の継続的な支援に結びつくケースも多い」と言う。

課題は活動費や保管場所だ。国の調査によると、77団体のうち42団体がNPO法人で、法人格のない任意団体も21団体ある。多くは予算や保管スペースに限りがあり、半数近くは設備費や光熱費がかかる冷蔵設備も持たず、受け入れる食材を常温品に限っている。

昨年6月に活動を始めたフードバンクおおいた(大分市)の担当者は「常温品だけだと食材が偏り、ハムなどの冷蔵品も扱いたいが、光熱費などがネックだ」と悩む。

◇民間の冷凍施設活用も

そうした中で注目される取り組みが、福岡県で始まった。子ども支援団体を中心に昨年7月に設立され、企業から寄せられた食材を地域の子ども食堂に提供する「ふくおか筑紫フードバンク」(大野城市)は、民間の2事業者と食材の保管場所などに関する協定を締結した。その一つ、エフコープ生協(篠栗町)は、同県太宰府市にある冷凍・冷蔵施設の一角で冷凍食品などを預かっている。

ふくおか筑紫の大谷清美代表理事は「食材を提供する企業側は、品質管理など保管状況を心配しており、活動費が限られる中で助かる」。エフコープは、ふくおか筑紫が支援する子ども食堂関係者向けに衛生管理の講師を派遣するなどの協力もしており、安元正和・組合員活動部長は「食材に限らない支援の先進例を目指したい」と話す。【青木絵美】

佛教大の佐藤順子専任講師(社会福祉学)の話
フードバンクには食品ロス削減の観点から国の補助金が出ているが、継続的な運営には市民や企業からの寄付金に依存せざるを得ない。困窮者支援のために、食料提供を受けた人が生活をどう立て直したかを検証した上で、国がフードバンクの活動をもっと支えることが必要だ。

【ことば】フードバンク

食品製造時の容器の印字ミスや流通時の箱破損、規格外など、賞味期限内で安全に問題ないものの流通できない食品を企業から譲り受け、困窮世帯や福祉施設、子ども食堂などに届ける取り組み。米国で1960年代に始まり、日本では2000年に初めて団体が設立された。国内で年間632万トン(2014年度)に上る食品ロスの削減にもつながると期待される。


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