[CML 046529] 米軍日米地位協定の問題とパスポート

りょうこ baffydct at gmail.com
2017年 1月 23日 (月) 14:56:24 JST


米軍人であればパスポートなしで日本国中自由に旅行が可能ですか?

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10105508390
確かに旅券はなくとも軍の身分証明書と旅行命令書があれば良いとされているわけですから、
日本国内どこにいくのも自由ですね。
日本の官憲から要請があればそれらを提示すれば足りるわけです。
日米地位協定QandA

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/qa06.html

日米地位協定
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/usa/sfa/kyoutei/pdfs/10.pdf

国家が情報隠蔽をするとき(36)――第1部 米兵犯罪裁判権をめぐる日米密約【吉田敏浩】
*35 「公務証明書」の乱用ともいえる事態*

「このように日米当局の間で、公務中の範囲をたえず拡大するベクトルが働いています。米軍が『公務証明書』を簡単に発行して、公務中だと言い立てれば、日本の警察は、逮捕することも、取り調べることもできない仕組みですから、それを根拠に、米軍は米兵の無法行為について、きわめてしばしばあれは公務中のものだったと言い張るのです。そして、米兵による交通事故のほとんどを『公務中』扱いにして放任するならわしは、特に人口密集地域に米軍基地が集中的に居すわる沖縄県で大きな問題を生んでいます」

新原がそう指摘して、具体的な資料として挙げるのが、沖縄県の警察行政に関する外部監査報告である。それは『平成17年度
包括外部監査結果報告書』(沖縄県包括外部監査人 弁護士 大城純市 2006年3月)という。

なお、包括外部監査とは、地方自治法第252
条の規定に基づき、毎会計年度ごとに地方自治体の業務を外部の専門家の監査人が監査をし、その報告書を首長あてに提出することである。

同報告書は、米軍人・軍属が運転する乗用車の交通違反、交通事故に対して、「米軍が発行する公務証明書を金科玉条の如く無条件に鵜呑みにする必要性はなく、交通事故現場における初動捜査段階で公務執行中か否かの事情聴取等をすべきである」と、日米地位協定上の原則を述べたうえで、しかし現実には沖縄県警の対応が甘い点を、次のように厳しく指摘している。

「実際に、米軍人軍属が個人で所有する普通乗用車を運転して沖縄自動車道及び一般道路でスピード違反などで検挙される件数は平成16年度は181
件と多く、その多くが、検挙後米軍当局から那覇地方検察庁検事正に対して公務証明書が発行されている。
この場合、公務執行中の場合も私用の場合もあるが、実際には公務執行中か否かの事実関係についての初動捜査段階で裏付け捜査をすることもなく、公務執行中か否か反証活動の可能性を検討することなく無条件に公務証明書のとおりに公務執行中と認定し、行政罰としての反則金納付通知・略式起訴による罰金命令・正式裁判による懲役求刑等に向けた捜査を行っていない。
これでは、米軍人軍属が軍の休日に基地外に遊興に出掛けた場合まで公務執行中として刑事罰が免責される可能性を防止できず、甚だ不正義・不平等であり、日本国民の保護を放棄するものである」

このように沖縄県警の姿勢を批判したうえで、「監査結果要約」を次のようにまとめている。

「公務証明書の内容の真偽について県警本部は調査をしていないのは、自ら『反証』の機会を放棄するものであり、場合によっては不作為の違法性の問題が発生する。
また米軍当局から発行された公務証明書の内容を調査しないままだと、公務中でないことが明らかで内容虚偽の公務証明書が発行されても日本に裁判権がないことになり自国民を保護できないことになり不合理である。
さらに、現状では米軍人による事件、事故が発生しても公務証明書が発行されることを見越して検挙しない例があるとも指摘されている。
これでは、不平等、不合理であり、米軍人、軍属に対して国内の法的秩序を維持できず、日本の国民の人権を保護できないことになる」

そして、「監査意見」として、こう提言している。

「仮に、米軍当局から公務証明書が発行されても、県警は交通事故現場における初動捜査段階から公務中か否かに関する情報を入手する等して、内容の真偽についても確認すべきである」

「公務証明書」の乱用ともいえる米軍優位の日米地位協定の運用が、いかに深刻な事態をもたらしているかがわかる。

つづく(文中敬称略)
国家が情報隠蔽をするとき(37)――第1部 米兵犯罪裁判権をめぐる日米密約【吉田敏浩】

*米海軍厚木基地を拠点に訓練飛行する米軍FA-18戦闘攻撃機。市街地上空を低空飛行して基地に着陸しようとしている。過去に何度も米軍機墜落事故が起きた。*
[image: 国家が情報を隠蔽するとき]
<http://www.asiapress.org/apn/archives/2009/07/07080951.php>




*36 米軍機墜落・不時着現場での措置をめぐる秘密合意*

問題の「合意事項」には、米軍優位の合意内容がまだほかにもある。しかもそれを覆い隠すために、「合意事項」の要旨として日本政府が公表している「刑事裁判管轄権に関する事項」で、意図的に重要な部分を書き替えたり、削除したりしているのである。

その一例として、米軍の飛行機やヘリコプターの墜落事故現場や不時着現場での措置に関する「合意事項」を取り上げてみたい。

それは「合意事項」の第20項(合衆国軍用機の事故現場における措置)である。なお、文中の下線は説明のために筆者が引いた。

「合衆国軍用機が合衆国軍隊の使用する施設又は区域外にある公有若しくは私有の財産に墜落又は不時着した場合には、
*適当な合衆国軍隊の代表者は、必要な救助作業又は合衆国財産の保護をなすため事前の承認なくして公有又は私有の財産に立ち入ることが許されるものとする。*
但し、当該財産に対し不必要な損害を与えないよう最善の努力が払われなければならない。日本国の公の機関は、合衆国の当局が現場に到着する迄財産の保護及び危険防止のためその権限の範囲内で必要な措置をとる。日米両国の当局は、許可のない者を事故現場の至近に近寄らせないようにするため共同して必要な統制を行うものとする」(『実務資料』p.133)

[image: ysd_img529.jpg] <http://www.asiapress.org/apn/image/ysd_img529.jpg>
*『実務資料』に載っている、「合意事項」第20項(合衆国軍用機の事故現場における措置)。[上の画像をクリックすると拡大します]*

米軍の軍用機が基地外の公有地や私有地に墜落または不時着した場合、米軍は救助作業や機体回収作業などをするため、土地の所有者から「事前の承認」を得なくても現場に立ち入れると合意されているのである。

ところが、日本政府が国会に提出し、外務省のホームページでも公表している「刑事裁判管轄権に関する事項」の第10項(4)では、上記の合意文の下線部分が、こう書き替えられている。

「事前の承認を受ける暇がないときは、適当な合衆国軍隊の代表者は、必要な救助作業又は合衆国財産の保護をなすため当該公有又は私有の財産に立ち入ることが許される」

これは似て非なるものだ。「事前の承認を受ける暇がないとき」だと、事前承認を得るのが原則だが、緊急時なので承認を得る時間がないため、やむを得ず立ち入るという解釈になり、一見、日米対等の合意であるかのようだ。

しかし、「合意事項」全文の方が正式の合意なのである。新原が米国立公文書館で入手した米政府解禁秘密文書の「合意事項」の英語の正文も、確かに「事前の承認なくして」となっている。

従って、『実務資料』に載っている「合意事項」全文の方が正確な訳であり、『実務資料』の巻末には英語の正文も収録されている。

「日本政府は、米軍に有利な強い権限を与えた合意を覆い隠そうとして、意図的に書き替えています。しかも正式な合意事項の全文は秘密にしたままです。外務省は『公表されないことが日米間で合意されている』と言いますが、米政府はすでに解禁して公開しているんですよ」と、新原は日本政府の姿勢を批判する。

2004年8月13日に米軍ヘリコプターが沖縄国際大学に墜落したとき、米軍は大学の承認もなく事故現場に立ち入り、現場を封鎖して日本側関係者を入れなかった。米軍の強引な行動の裏には、この秘密合意があったのだ。

[image: ysd_img535.jpg] <http://www.asiapress.org/apn/image/ysd_img535.jpg>
*外務省ホームページに載っている、「刑事裁判管轄権に関する事項」第10項(4)。[上の画像をクリックすると拡大します]*

私が「合意事項」全文と「刑事裁判管轄権に関する事項」の食い違いについて外務省北米局日米地位協定室に質すと、次のように返答があった。

「合意事項の内容を日本政府で整理してまとめ、公表している。全文を公表しないのは、日米間で公表しないという合意があるから。公表しないと日米安保条約や国内法で定められているわけではないが、日米間の合意がないとやはり公表できない。国民に知らせたくないから、全文を公表しないというわけではない」


しかし、公文書の重要な部分の書き替えや削除はもはや整理ではなく、偽造ともいえるのではないだろうか。

つづく(文中敬称略)


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