[CML 046304] 【新刊紹介】中野佳裕(編・訳)『21世紀の豊かさ――経済を変え、真の民主主義を創るために』

uchitomi makoto muchitomi at hotmail.com
2017年 1月 6日 (金) 09:49:02 JST


京都でも本書の編訳者の中野佳裕さんを講師に昨年夏に関連するグローバル・ジャスティス研究会の公開セミナーを行いました。

 「世界一貧しい大統領」ムヒカ氏の講演に多くの日本人が感銘を受けたように、今、求められているのは「経済成長」神話を乗り越えた「新しい豊かさ」の構想ではないでしょうか。 

 「各地の社会運動を踏まえながら、オルタナティブな経済・政治・社会への道筋」を提示している本書はまさにそのための議論の土台になるのではないかと思います。

 年初に当たり本書を紹介いたします。

 東京では出版記念シンポジウムも開催されます。 

 関西(京都)でもやっていただけないかな…



【出版記念シンポジウム】21世紀の豊かさ―経済を変え、真の民主主義を創るために  
http://www.parc-jp.org/freeschool/event/170114.html 

2016年秋にコモンズから刊行された『21世紀の豊かさ 経済を変え、真の民主主義を創るために』。本書では、ラテンアメリカ、ヨーロ ッパ、北米、日本の12名の社会科学者が、現代資本主義と民主主義の諸問題を洗い出し、21世紀型の豊かさへの移行(トランジション) をめぐって多角的な議論を展開しています。
本シンポジウムでは、日本人著者4名から、それぞれの寄稿論文を中心に本書の内容を紹介してもらいます。さらにラウンドテーブルで は、二人のコメンテーターとともに発展的な問題提起を行います。


■日 時:2017年1月14日(土)13:30〜17:30

■会 場:明治学院大学白金キャンパス本館2階(地上階)1255教室 

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【新刊紹介】中野佳裕(編・訳)『21世紀の豊かさ――経済を変え、真の民主主義を創るために』


21世紀の豊かさ
 ――経済を変え、真の民主主義を創るために
http://www.commonsonline.co.jp/21seiki.html

中野佳裕(編・訳)、ジャン=ルイ・ラヴィル/ ホセ・ルイス・コラッジオ(編) 
四六判/420ページ
定価3300円+税
2016年10月

ISBN 978-4-86187-137-5

●コモンズ創業20周年記念出版●


経済成長至上主義への根底的批判と、共=コモンズの再構築を通じた21世紀型の豊かさの構想。
南米・ヨーロッパ・米国・日本の精鋭12名が各地の社会運動を踏まえながら、オルタナティブな経済・政治・社会への道筋を多角的に展開。


<目次>

序 章 二一世紀の豊かさと解放──北と南の対話へ向けて	中野佳裕

第吃堯.屮┘鵝Ε咼咫璽襪抜愀言中心の哲学――ラテンアメリカの革新

 第1章 開発批判から〈もうひとつの経済〉の考察へ――多元世界、関係性中心の思想	アルトゥロ・エスコバル
 訳者解説 ラクラウ理論の読解のために	中野佳裕
 第2章 政治的構築の論理と大衆アイデンティティ	エルネスト・ラクラウ
 第3章 ラテンアメリカにおける国家の再建	ボアベンチュラ・デ・ソウサ・サントス
 第4章 発展に対するオルタナティブとしてのブエン・ビビール――周辺の周辺からの省察	アルベルト・アコスタ

第局堯ー匆駝閏膽腟舛齢路から抜け出す――ヨーロッパ・北米の挑戦

 第5章 ヨーロッパの左派――その歴史と理論を振り返る	ジャン=ルイ・ラヴィル
 第6章 生態学的カオスの脅威と解放のプロジェクト	ジュヌヴィエーヴ・アザム
 第7章 生産力至上主義との決別、解放の条件	フロランス・ジャニ=カトリス
 第8章 社会のすべてが商品となるのだろうか?
  ――資本主義の危機に関するポスト・ポランニー的省察	ナンシー・フレイザー

第敬堯.灰潺絅縫謄の再構築を目指して――日本の課題

 第9章 「脱成長の福祉国家」は可能か――ポスト資本主義とコミュニティ経済	広井良典
 第10章 コミュニティの社会学から社会史へ	吉原直樹
 第11章 民主政治の試練の時代──民主主義の再生のために	千葉 眞
 第12章 〈南型知〉としての地域主義──コモンズ論と共通感覚論が出会う場所で	中野佳裕

あとがき


<編者プロフィール>
中野 佳裕(なかの・よしひろ)
Ph. D(英国サセックス大学)。専門は社会哲学・開発学・平和研究。国際基督教大学社会科学研究所非常勤助手、同大学教養学部非常勤講師、明治学院大学国際平和研究所研究員を兼任。NPO法人アジア太平洋資料センター(PARC)企画運営委員。大学では開発学、平和学、国際政治経済学分野の講義を担当。2014年度からはPARC自由学校で「新しい〈経済学〉と〈豊かさ〉を学ぶゼミナール」も担当中。共著に『脱成長の道──分かち合いの社会を創る』(勝俣誠、マルク・アンベール編著、コモンズ、2011年)、『21世紀の左派――北と南の対話へ向けて』(ジャン=ルイ・ラヴィル、ホセ・ルイス・コラッジオ編、スペイン語、2014年/フランス語、2016年)など。訳書にセルジュ・ラトゥーシュ著『経済成長なき社会発展は可能か?――〈脱成長(デクロワサンス)〉と〈ポスト開発〉の経済学』(作品社、2010年)、ジャン=ルイ・ラヴィル編『連帯経済――その国際的射程』(北島健一、鈴木岳との共訳、生活書院、2012年)、セルジュ・ラトゥーシュ著『〈脱成長〉は、世界を変えられるか?――贈与・幸福・自律の新たな社会へ』(作品社、2013年)など。詳細はウェブ研究室(http://postcapitalism.jp/index/)まで。

ジャン=ルイ・ラヴィル
フランス出身。専門は経済社会学。カール・ポランニー研究所コーディネーター。パリ国立工芸院(CNAM)教授。フランスにおける連帯経済研究で中心的役割を果たしている。主著に『アソシエーションの政治』(フランス語、2010年、未邦訳)など。編著に『連帯経済――その国際的射程』(生活書院、2012年)、『社会経済学と民主主義──カール・ポランニーの現代的意義』(イザベル・ヒレンカンプとの共編、フランス語、2013年、未邦訳)、『市民社会、サードセクター、社会的企業──ガバナンスと民主主義』(ポール・エイノー、デニス・ヤングとの共編、英語、2015年、未邦訳)など。

ホセ・ルイス・コラッジオ
アルゼンチン出身。サルミエント国立大学経済学教授。同大学学長(1998〜2002年)。ラテンアメリカの連帯経済研究の第一人者。主著に『人間開発と教育』(スペイン語、1996年、未邦訳)、『周辺からの社会的経済──ラテンアメリカの貢献』(スペイン語、2007年、未邦訳)、『経済とは何か──宿命論に抗する議論のために』(スペイン語、2009年、未邦訳)など。

<書評>
 「本書は、フランスの社会学者ラヴィルとアルゼンチンの経済学者コラッジオの共同編集による『21世紀の左派――北と南の対話に向けて』の日本語特別編集版だ。
 ラテンアメリカとフランスで刊行された原書から、社会発展に関する重要なトピックを扱う論文を中心に8本を選択。さらに、日本の社会状況を鋭く問うために、編者をはじめとするオリジナル論文を収録した。
 執筆者の専門分野は様々だが、中心となるテーマは発展パラダイムの問い直しを通じた「新しい豊かさ」の構想である。そこには、生産力至上主義・経済成長主義の批判と克服、「共」の領域の再構築という二つの共通点が見られる。」
                              「ガバナンス」(2016年11月号)書評
「出版ニュース」(16年12月上旬号)、「ガバナンス」(16年11月号)、「図書新聞」“16年下半期読書アンケート”(16年12月24日)などで紹介されました。


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