[CML 046910] 関西救援連絡センターニュース2017年2月

shoichi matsuba mauricemerleau at yahoo.co.jp
2017年 2月 17日 (金) 14:19:29 JST


第331号 2017年2月
関西救援連絡センター
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■共謀罪、国会答弁で立ち往生
安倍政権の法案上程を許すな

 共謀罪に関して、これまで自民党政府は「国際組織犯罪防止条約起草のための政府間特別委員会で、最高刑が四年以上の犯罪を全て対象にしなければ条約批准できないと定められている」※と答弁してきた。それにもかからず、国会開会直前の一月十八日、七〇〇近い処罰の対象を三〇〇程度に減らすとしたのである。「犯罪の内容に応じて選別することはできない」との政府答弁書も閣議決定している。これまでの答弁は全て嘘だったのか。絞込みの基準については一切明らかにしない。
 三一日には、「準備行為がなければ逮捕できない」との方向転換を示し、あたかも「共謀罪とは異なる」かのように主張しているが、準備行為は犯罪の構成要件ではない。つまり、犯罪そのものは「計画」だけで構成されるので、全く変わらないのである。しかも方向転換の理由も明らかにしない。
 二月二日の衆院予算委員会で金田勝年法相は、「共謀罪」捜査に「通信傍受を用いることは考えていない」と述べたが、将来通信傍受法を用いる可能性は否定しなかった。
 衆参予算委員会における金田法相の答弁はあいまいで、答弁を質されると、根拠がないことを認めて取り消すなど、共謀罪新設の必要性がいい加減なものであることを露呈してきた。
 また金田法相は、予算委員会での答弁を避けるべく「『テロ等準備罪』については、上程後に法務委員会で議論すべきで、予算委員会で議論すべきでない」との内容の文書を法務省に作らせ、六日に報道機関に配布させた。安倍政権は、上程に持ち込み、数の力で成立をさせようとしている。
 共謀罪の問題点については下記の声明を参照されたい。
※詳細については、法務省のHP「『組織的な犯罪の共謀罪」を巡る条約の交渉過程での政府の発言・提案について』参照
共謀罪法案の提出に反対する刑事法研究者の声明 2017年2月1日
 政府は、これまでに何度も廃案となっている共謀罪を、「テロ等準備罪」の呼び名のもとに新設する法案を国会に提出する予定であると報道されています。しかし、この立法は以下に述べるように、犯罪対策にとって不要であるばかりでなく、市民生活の重大な制約をもたらします。

1. テロ対策立法はすでに完結しています。
 テロ対策の国際的枠組みとして、「爆弾テロ防止条約」や「テロ資金供与防止条約」を始めとする5つの国連条約、および、その他8つの国際条約が採択されています。日本は2001年9月11日の同時多発テロ後に採択された条約への対応も含め、早期に国内立法を行って、これらをすべて締結しています。
2. 国連国際組織犯罪防止条約の締結に、このような立法は不要です。
 2000年に採択された国連国際組織犯罪防止条約は、国際的な組織犯罪への対策を目的とし、組織的な犯罪集団に参加する「参加罪」か、4年以上の自由刑を法定刑に含む犯罪の「共謀罪」のいずれかの処罰を締約国に義務づけているとされます。しかし、条約は、形式的にこの法定刑に該当するすべての罪の共謀罪の処罰を求めるものではありません。本条約についての国連の「立法ガイド」第51項は、もともと共謀罪や参加罪の概念を持っていなかった国が、それらを導入せずに、組織犯罪集団に対して有効な措置を講ずることも条約上認められるとしています。
政府は、同条約の締約国の中で、形式的な基準をそのまま適用する共謀罪立法を行った国として、ノルウェーとブルガリアを挙げています。しかし、これらの国は従来、予備行為の処罰を大幅に制限していたり、捜査・訴追権限の濫用を防止する各種の制度を充実させたりするなど、その立法の背景は日本とは相当に異なっています。ほとんどすべての締約国はこのような立法を行わず、条約の目的に沿った形で、自国の法制度に適合する法改正をしています。国内法で共謀罪を処罰してきた米国でさえ、共謀罪の処罰範囲を制限する留保を付した上で条約に参加しているのです。このような留保は、国会で留保なしに条約を承認した後でも可能です。
 日本の法制度は、もともと「予備罪」や「準備罪」を極めて広く処罰してきた点に、他国とは異なる特徴があります。上記のテロ対策で一連の立法が実現したほか、従来から、刑法上の殺人予備罪・放火予備罪・内乱予備陰謀罪・凶器準備集合罪などのほか、爆発物取締罰則や破壊活動防止法などの特別法による予備罪・陰謀罪・教唆罪・せん動罪の処罰が広く法定されており、それらの数は70以上にも及びます。
 一方、今般検討されている法案で「共謀罪」が新設される予定の犯罪の中には、大麻栽培罪など、テロとは関係のない内容のものが多数あります。そもそも、本条約はテロ対策のために採択されたものではなく、「共謀罪」の基準もテロとは全く関連づけられていません。本条約は、国境を越える経済犯罪への対処を主眼とし、「組織的な犯罪集団」の定義においても「直接又は間接に金銭的利益その他の物質的利益を得る」目的を要件としています。
3. 極めて広い範囲にわたって捜査権限が濫用されるおそれがあります。
 政府は、現在検討している法案で、(1)適用対象の「組織的犯罪集団」を4年以上の自由刑にあたる罪の実行を目的とする団体とするとともに、共謀罪の処罰に(2)具体的・現実的な「合意」と(3)「準備行為」の実行を要件とすることで、範囲を限定すると主張されています。しかし、(1)「目的」を客観的に認定しようとすれば、結局、集団で対象犯罪を行おうとしているか、また、これまで行ってきたかというところから導かざるをえなくなり、さしたる限定の意味がなく、(2)概括的・黙示的・順次的な「合意」が排除されておらず、(3)「準備行為」の範囲も無限定です。
 また、「共謀罪」の新設は、共謀の疑いを理由とする早期からの捜査を可能にします。およそ犯罪とは考えられない行為までが捜査の対象とされ、人が集まって話しているだけで容疑者とされてしまうかもしれません。大分県警別府署違法盗撮事件のような、警察による捜査権限の行使の現状を見ると、共謀罪の新設による捜査権限の前倒しは、捜査の公正性に対するさらに強い懸念を生みます。これまで基本的に許されないと解されてきた、犯罪の実行に着手する前の逮捕・勾留、捜索・差押えなどの強制捜査が可能になるためです。とりわけ、通信傍受(盗聴)の対象犯罪が大幅に拡大された現在、共謀罪が新設されれば、両者が相まって、電子メールも含めた市民の日常的な通信がたやすく傍受されかねません。将来的に、共謀罪の摘発の必要性を名目とする会話盗聴や身分秘匿捜査官の投入といった、歯止めのない捜査権限の拡大につながるおそれもあります。実行前の準備行為を犯罪化することには、捜査法の観点からも極めて慎重でなければなりません。
4. 日本は組織犯罪も含めた犯罪情勢を改善してきており、治安の悪い国のまねをする必要はありません。
 公式統計によれば、組織犯罪を含む日本の過去15年間の犯罪情勢は大きく改善されています。日本は依然として世界で最も治安の良い国の1つであり、膨大な数の共謀罪を創設しなければならないような状況にはありません。今後犯罪情勢が変化するかもしれませんが、具体的な事実をふまえなければ、どのような対応が有効かつ適切なのかも吟味できないはずです。具体的な必要性もないのに、条約締結を口実として非常に多くの犯罪類型を一気に増やすべきではありません。
 そればかりでなく、広範囲にわたる「共謀罪」の新設は、内心や思想ではなく行為を処罰するとする行為主義、現実的結果を発生させた既遂の処罰が原則であって既遂に至らない未遂・予備の処罰は例外であること、処罰が真に必要な場合に市民の自由を過度に脅かさない範囲でのみ処罰が許されることなどの、日本の刑事司法と刑法理論の伝統を破壊してしまうものです。
5. 武力行使をせずに、交渉によって平和的に物事を解決していく姿勢を示すことが、有効なテロ対策です。
 イスラム国などの過激派組織は、米国と共に武力を行使する国を敵とみなします。すでに、バングラデシュでは日本人農業家暗殺事件と、日本人をも被害者とする飲食店のテロ事件がありました。シリアではジャーナリストの拘束がありました。安保法制を廃止し、武力行使をしない国であると内外に示すことこそが、安全につながる方策です。

 こうした多くの問題にかんがみ、私たちは、「テロ等準備罪」処罰を名目とする今般の法案の提出に反対します。
呼びかけ人(五十音順) 葛野尋之(一橋大学教授)、 高山佳奈子(京都大学教授)、田淵浩二(九州大学教授)
本庄武(一橋大学教授)、松宮孝明(立命館大学教授)、三島聡(大阪市立大学教授)、水谷規男(大阪大学教授)
呼びかけ人・賛同者合計155名(2017年2月12日現在)


■法廷内の手錠・腰縄は許されるか?
京都地裁で国賠訴訟が継続中! 傍聴を!!

 昨年来、入退廷時の手錠・腰縄についての議論が始まっている。
 大阪地裁では、無罪主張の被告が「裁判官に『犯人』と思われてしまう」と入廷前の解錠を要請したが拒まれ、五回にわたり出廷を拒否。裁判所の出廷命令に応じる義務がある弁護人も出廷を拒否したため、過料三万円の制裁が科され、最高裁でも確定した。
 京都地裁でも、無罪主張の被告が、裁判官に「せめて法廷内のついたての中で解錠してほしい」と求めたが、「裁判官は外見で有罪の偏見を抱くことはない」と拒否されたため、「必要以上の精神的苦痛を与えている、と知ってほしい」と昨年三月、国に慰謝料を求める訴訟を京都地裁に提訴した。
 現在、報道時には、手錠・腰縄姿にはモザイク処理などがされている。裁判員裁判では「被告人が犯人という予断を与えない」ために、裁判員には見せない運用となっているが、裁判官には手錠・腰縄姿を見られることになる。
 病院を受診した際、付添いの刑務官に手錠・腰縄姿で廊下を歩かされた被告人が訴えた訴訟で、一九九二年四月、大阪地裁は「人格権への配慮に著しく欠ける違法な加害行為」との判決を言い渡し、最高裁でも確定している。手錠・腰縄姿をさらすのは人としての尊厳を著しく傷つけ、かつ懲罰が課されているに等しい。推定無罪の原則に反するのはいうまでもない。
 最高裁は「個別の事件ごとに裁判官が判断するもの」とコメントしている。

■安倍靖国参拝違憲訴訟
大阪高裁判決 二月二八日(火)午後二時 二〇二法廷
東京地裁判決 四月二八日(金)午後四時半 一〇三法廷
判決報告集会 2月28日(火)午後6時半〜エルおおさか606号室
★弁護士による判決解説 ★東京の弁護士・事務局による結審した東京の安倍靖国参拝違憲訴訟の報告 ★他

 大阪における中曽根首相の靖国神社以来のこの種の裁判における判決の中で、「安倍靖国神社参拝違憲訴訟」大阪地裁判決は、平和的生存権などの侵害はないと言い切った最悪の判決であった。
 大阪高裁が憲法判断を行うか、違憲との認識を示すかどうかが注目される。
★ノーハプサ靖国合祀取消訴訟 第十一回(東京地裁一〇三号)四月二五日(火)午前十時半

■公判日程
2月16日11時半 マイナンバー違憲訴訟・大阪    大阪地裁(民)第6回
2月17日13時15分 白バス弾圧ガサ国賠請求訴訟    大阪地裁(民)弁論
2月22日15時  「戦争法」違憲訴訟*       大阪地裁(民)第2回
2月28日14時  安部靖国神社参拝違憲訴訟賠    大阪高裁(民)判決
3月9日14時   反ヘイトスピーチ裁判(保守情報) 大阪地裁(民)第9回
3月10日14時  和歌山カレー大拘立会&PC国賠   大阪高裁(民)第3回
3月10日15時  反ヘイトスピーチ裁判(在特会)  大阪高裁(民)第1回
3月14日16時  手錠・腰縄国賠          京都地裁(民)203号
5月19日11時  大阪・花岡中国人強制連行国賠* 大阪地裁(民)第7回
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
*は傍聴券が抽選になる可能性の高い裁判です。

■催し物

★あっちにカメラ、こっちもカメラ・・・街じゅう監視カメラだらけ!
「防犯カメラ」で地域は安全になるのか? 講演・報告集会
2月17日(金)午後6時45分〜8時45分 蛍池公民館第1座室(阪急・モノレール「蛍池」駅西側陸橋直結「ルシオーレ」5F)

講師:大川一夫弁護士
(大阪弁護士会副会長、大学講師などを歴任。釜ヶ崎監視カメラ撤去訴訟で代理人弁護士を務め、一部撤去させる判決を勝ち取る。豊中市在住。著書に『裁判と人権』など。)

報告:豊中市の現状……木村真豊中市議
   箕面市の現状……中西智子箕面市議
   伊丹市の現状……大津留求(おーつる・もとむ)伊丹市議
会費:300円(運営協力費)
主催:「見守りカメラ」事業の見直しを求める刀根山住民の会(準)/管理監視社会化に反対する大阪ネットワーク
連絡先:06-6844-2280(TEL/FAX)

★大阪弁護士会主催 参加費無料/申込不要
共謀罪 名前を変えてもレッドカード〜共謀罪法案の問題点を浮き彫りに〜
3月10日午後6時半〜8時半 大阪弁護士会館2Fホール
ゲスト:平岡秀夫氏(元法務大臣・弁護士)
対談/「論点」討論
☆デモ 3月13日午後0時 出発:大阪弁護士会
 → 大阪市役所前
問合せ:大阪弁護士会(委員会部司法課)06-6364-1681

★関西マスコミ文化情報労組会議(関西MIC)主催学習会
「共謀罪〜警察が私たちの心に踏み込んでくる」
2月25日(土)午後1時半  エルおおさか
参加費:一般800円  定員:50名
?弁護士による解説 「共謀罪・何が問題か〜安倍政権の狙い」
?レクチャー「警察捜査の正体と共謀罪」講師・原田宏二氏(元北海道警幹部)
?質疑・討論
<申込み・問い合わせ> 関西マスコミ文化情報労組会議(関西MIC)事務局
TEL:06−6316−7490 FAX:06−6314−3660 メール:shimbun-kinki at nifty.com

★京都弁護士会主催 「死刑を考える日」 参加費無料、事前予約不要
日時:2月25日(土)13:30開演(13:00開場)
会場:京都商工会議所・3階講堂(京都市中京区烏丸通夷川上ル)
第1部 映画「7番房の奇跡」上映(2013年韓国、127分)
第2部 パネルディスカッション「冤罪と死刑」
〈パネラー〉 桜井 昌司氏(布川事件えん罪被害者)/笹倉 香奈氏(甲南大学教授)

★青山さんを救援する関西市民の会 第28回総会
2月26日(日)1時半〜4時半 大阪私学会館307(JR東西線「大阪城北詰」下車)
もしも今、「障害」のある人が逮捕されたら… 〜リアルな現場の事例からの提言〜
資料代500円

★自由人権協会関西合同例会 参加費無料、事前予約不要
映画「トークバック」上映&坂上香監督講演会
 3月4日(土)13時開場、13時30分〜16時30分
 京都弁護士会館地下大ホール
講師:坂上 香さん(映画監督)
主催:自由人権協会京都 連絡先:075-241-1092 堀和幸法律事務所内

★大阪弁護士会主催 参加費無料、事前予約不要
死刑廃止シンポジウム(仮題)
  3月18日(土)午後 大阪弁護士会館2F(予定)
韓国映画「ハーモニー 心をつなぐ歌」上映
講演「死刑を考える3つの視点」(仮題)
田鎖 麻衣子弁護士(一橋大学特任講師、第二東京弁護士会)

★小学校で教育勅語?!瑞穂の国小学院と日本会議
3月19日(日) 午後2時〜 豊中市立中央公民館視聴覚室
講師:上杉 聰さん
運営協力費 300円
主催:「瑞穂の国小学院」問題を考える会

★陪審制度を復活する会連続セミナー第18弾
刑事事件と弁護 〜あなたも「犯罪者」にされる?〜
場 所:大阪府立男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)
時 間:毎回13時半〜16時半
参加費:1回1000円〔学生500円〕
主 催:陪審制度を復活する会 連絡先:樺島法律事務所TEL. 06‐6365‐1847 E-mail: m-kaba at kabashima-law.jp
第1回 4月8日(土) 「ヤクザと刑事弁護」山之 内幸夫氏(山口組元顧問弁護士)
第2回 5月13日(土) ドラマにおける冤罪事件」南条 好輝氏(俳優・脚本家)
第3回 6月10日(土) 「2020年までに死刑廃止を― 日弁連人権擁護大会宣言と今後の活動を聞く」
堀 和幸氏(京都弁護士会・日弁連死刑廃止検討委員会副委員長)
第4回 7月8日(土) 「児童虐待が疑われる事件の弁護を担当して思うこと」高見 秀一氏(大阪弁護士会)
第5回 8月19日(土)「火災事故が放火事件に!― なぜこの事件が雪冤までに21年もかかったのか」
青木 惠子氏(東住吉事件冤罪被害者)/    青砥 洋司氏(大阪弁護士会・青木弁護団弁護人)
◆詳細は、以下のHPでご確認ください。http://baishin.blog.fc2.com/



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