[CML 046847] 朝日新聞のアエラが初めて南西諸島自衛隊配備を報道(遅いですが)

MAKOTO KONISHI shakai at mail3.alpha-net.ne.jp
2017年 2月 13日 (月) 13:02:41 JST


社会批評社・小西です。

朝日新聞社の「AERA」がようやく、南西諸島への自衛隊配備問題を掲載(長い
ので一部は省略。全文はリンクから)
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基地の負担に潰される 日米一体化が進む沖縄のいま
https://dot.asahi.com/aera/2016122600206.html?page=2

●離島で進む陸自配備
 ただでさえ過大な沖縄の基地負担だが、実は米軍の話だけではない。沖縄で
は自衛隊基地の新設・強化も着々と進む。

 2016年3月、日本最西端の与那国島に陸上自衛隊の沿岸監視隊が発足し、
約160人の隊員が配置された。1972年に沖縄が日本に復帰して以降、県内に
新たな自衛隊施設が造られるのは初めて。中国を念頭に置いた南西地域の防衛
態勢強化の一環で、防衛省は、石垣島や宮古島、鹿児島県の奄美大島にも配備
を計画し、新たに陸自隊員が2千人程度増える見込みだ。

 沖縄では離島への新たな自衛隊配備以外にも、10年3月に陸上自衛隊第1
混成団が旅団に昇格し、隊員も300人増へ。16年1月には航空自衛隊那覇基
地に第9航空団が置かれ、F-15戦闘機部隊が1飛行隊から2飛行隊に増強さ
れた。この沖縄での自衛隊強化について、軍事評論家の田岡俊次さんはこう話
す。

「冷戦時代、もっぱらソ連軍の北海道侵攻に備えることを存在意義としていた
陸上自衛隊は、91年のソ連崩壊で直接的な脅威がなくなってしまった。一方、
90年代は台湾の独立を阻止しようとする中国がミサイルを発射するなど中台
危機が起き、自衛隊は南西諸島の防衛に存在理由を見いだした。自衛隊は自分
の組織防衛をまず考える、文字通りの『自衛』隊になっている」

その後、13年に閣議決定した防衛大綱では、核・ミサイル開発を進める北朝
鮮や、軍事力を急速に強化し東シナ海や南シナ海で活動を活発化している中国
の脅威を強調。島の奪還のための水陸機動団(日本版海兵隊、約3千人)の編
成や、自衛隊配備の空白地域となっている島嶼部への部隊配備を明記した。こ
れについて田岡さんは言う。

「これは愚策でね。離島防衛の決め手は制空・制海権。日本側に制空・制海権
があれば、他国が離島へ侵攻することはないし、逆に、相手が制空・制海権を
握っていた場合はこちらが奪還のために島に向かえば、海上で全滅する。また
敵がまず攻撃するのは軍事目標。離島への部隊配備によって攻撃の対象にされ、
戦場になるリスクが高まる」

 陸自の配備計画が進む石垣島では16年9月、石垣市議会が、自衛隊配備に
関する推進決議を与党の賛成多数で初めて可決。一方、同年10月までに、配
備予定地近くの4地区が反対決議を行い、「軍事的抑止力は近隣諸国との緊張
を高める」として、市民団体が反対活動を展開している。

●研修名目で日米一体化
『八重山の戦争』(南山舎)などの著書がある大田静男さん(68)=石垣市=
は言う。
「私たちは沖縄戦で『軍隊は住民を守らない』という教訓を学んだ。基地がで
きることで標的になり、島でドンパチやられたら私たちはこの小さな島でどこ
に逃げればいいのか。有事の際に自衛隊が守ってくれるなんて幻想でしかない」

 沖縄では自衛隊と米軍の一体化も進む。米軍施設・区域を使用した自衛隊の
訓練や研修が頻繁に行われているのだ。共同使用については、日米地位協定2
条4項aに基づくもので、現在、日米合同委員会で共同使用に合意しているの
は10施設(八重岳通信所/キャンプ・シュワブ/キャンプ・ハンセン/嘉手
納弾薬庫地区/キャンプ・コートニー/ホワイトビーチ地区/那覇港湾施設/
陸軍貯油施設/出砂島射爆撃場/沖大東島射爆撃場)。「研修」名目ではそれ以
外の施設でも行われている。

沖縄防衛局によると、研修は15年度48回、14年度42回、13年度42回、12
年度42回、11年度40回。15年度は合計1931人の自衛官が参加している。そ
の内容を見ると、「沖縄に所在する米軍の概要」といった米軍の説明を受ける
研修もあるが、「特殊作戦」や「水陸両用作戦」など実戦的なものも多い。
住民自治揺るがす

 15年8月にうるま市沖で墜落した米軍ヘリには、15日間の日程で研修に参
加していた陸上自衛官2人も同乗し、けがをした。「研修」が実質的な日米共
同訓練の場になっているのだ。

 共同使用や研修が行われているキャンプ・ハンセンがある金武町の元町長で、
その後県議も務めた吉田勝廣さん(71)は、町内で頻繁に自衛隊車両を目撃す
るという。
「基地は米軍に提供しているのであって、自衛隊が頻繁に使っていることはお
かしい。基地機能の強化にほかならない」(吉田さん)

 ただでさえ米軍の演習が過密状態にある沖縄の米軍基地を自衛隊も使うこ

とで、本土との基地負担の格差はさらに増す。さらに自衛隊による米軍基地の使用が進めば、将来米軍が沖縄から撤退したとしても、自衛隊が継続使用する
可能性が高い。吉田さんは次のような懸念を抱く。

「小さな町に多くの自衛官が住めば、数年で異動する彼らが選挙で町の未来を
決める力を持つ。それは自治の破壊を意味する」
 実際に人口1500人を切っていた与那国町は、陸上自衛隊が配備されて人口
が約200人も増えた。与那国の自衛隊問題に詳しい中京大学の佐道明広教授
(安全保障論)も指摘する。

「本土では自衛隊の配備は安全保障や防衛の視点から語られるが、人口減が進
む地元の人たちは経済や地域振興を理由に誘致した。3年前の町長選は47票
差だったが、今後は人口の1割以上が自衛隊関係者で、島の未来を自衛隊員が
握る。自衛隊配備は住民自治の問題でもある」
 国と地元の思惑がずれたまま沖縄全体が「軍事の島」に染められようとして
いる。(編集部・深澤友紀、渡辺豪)
※AERA 2017年1月2-9日合併号



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