[CML 049842] 【YYNewsLive】■我々『フツーの市民』が知っておくべき『日本の真実』!

山崎康彦 yampr7 at mx3.alpha-web.ne.jp
2017年 8月 8日 (火) 23:22:25 JST


いつもお世話様です。                          

【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】【YYNewsネット世論調査】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です。

本日火曜日(2017年8月0日)午後9時から放送しました【YYNewsLiveNo2339】の放送台本です!

【放送録画】 77分52秒

http://twitcasting.tv/chateaux1000/movie/393645533

New!☆重要情報再掲!

■昭和天皇は「5,000万人のアジア人」を殺した最大最高の元凶である。

天皇裕仁は1931年9月18日に開始された日本軍の中国東北地方侵略の戦争(いわゆる満州事変)から、1945年9月2日連合国に対する正式に 

降伏調印するまでの、一連の侵略戦争を遂行し、指導した。そのことによって裕仁は、アジアの数千万人を虐殺した。すなわち彼は「戦争犯罪人」であり、「ファシスト」であり、
「5000万人のアジア人」を殺した最大最高の元凶である。
(井上清著「天皇の戦争責任」現代評論社1975年初版より)

☆今日の映像

 YouTube】昭和天皇「原爆投下はやむをえないことと、私は思ってます。」

(1975年10月31日の日本記者クラブとの会見での発言)

https://www.youtube.com/watch?v=NQhVOTS0j7A

昭和天皇『この原子爆弾が投下されたことに対して遺憾には思っておりますが、こういう戦争中であることですから、どうも、広島市民に対 

しては気の毒であるが、やむを得ないことと私は思っております』

この発言は、昭和天皇が米国訪問から帰国直後の1975年10月31日に日本記者クラブとの会見で中村康二(こうじ)記者(ザ・タイムズ)の質問『陛下は(中略)都合三度広島にお越しに 

なり、広島市民に親しくお見舞いの言葉をかけておられましたが、原子爆弾投下の事実を陛下はどうお受け止めになりましたでしょうか。おうかがいし 

たいと思います。』への回答。

☆今日の推薦本(朗読)

■鬼塚英明著『黒い絆 ロスチャイルドと原発マフィア
狭い日本に核プラントが54基も存在する理由』(成甲書房2011年5月30日刊\1700+税)

(表紙カバーのとがき)転載

いかなる重大事故があろうとも、国際金融マフィアが完全に支配する原子力発電所の新設は続けられる。日本はもし、静岡・浜岡原発で事故が起きたなら、国家として成リたたなくなる。だがこの期におよんでも、東芝も、GEと組んだ日立も、フランスのアレバと組んだ三菱重工も、原発も世界中に造ると意気まいている。

世界が放射能で滅ぼうとも、ロスチャイルドを頂点とする原発マフィアや、巨大利権に食らいつく和製・原発マフィアの群れは、かえっそれを願っているのかもしれない。
私達日本人は大変な時代に生きている。

そして何も知らされずに、ただひたすら、世界の善意なるものを信じている。
「がんばろう日本」と念じているだけでいいのだろうか。

‖5回 2017.08.08

P026-030 ロード・ロスチャイルドの野望

(1)今日のメインテーマ

■我々『フツーの市民』が知っておくべき『日本の真実』!

仝什澆瞭本の支配統治体制を知るためには、その起源である明治維新にまで歴史をさかのぼらねばならない。

1867-68年の明治維新は江戸幕府を倒して日本の近代化を可能にした『市民革命』ではなく、英国政府とロスチャイルド国際銀行家たちが日本を完全植民地化するために、薩長土肥の反幕雄藩に資金援助、武器援助、戦略指南して薩長土肥の下級武士と被差別部落民を主体にした武装勢力(田布施マフィア)を使って起こした軍事クーデターであった。

L声0歐掘Ψ鎧クーデターの中心は下級貴族の岩倉具視、長州藩下級武士の木戸孝允、長州藩朝鮮系被差別部落民出身の足軽伊藤博文であった。彼らは英国政府と改宗ユダヤ・ロスチャイルド国際金融マフィアたちの代理人として、公武合体で平和路線での体制変革を目指した孝明天皇を暗殺し、明治天皇に即位した嫡子睦人親王をも殺して、長州藩田布施村出身の朝鮮系被差別部落民大室寅之祐に差し替えたのである。

ぬ声0歐掘Ψ鎧クーデターの司令塔伊藤博文は、自らの二天皇暗殺と明治天皇差し替えの大罪を完全に隠ぺいするために『大日本帝国憲法』を自ら起案して1890年に施行した。伊藤博文は『大日本帝国憲法』で天皇に、世俗的権力(々颪療治権軍の統帥権H鷯鐶膰↓さ腸餡鮖狂↓ノ法権)を与えたばかりか『生き神』の神権をも与えて、一切の批判を許さない絶対的な独裁者に仕立て上げたのである。

ァ愨臚本帝国憲法』によって天皇に世俗的権力と神権を与えた伊藤博文は、天皇を教祖とするカルト教『天皇教』をでっちあげて『国家神道』として全国民を洗脳し、『大日本帝国』建設のための侵略戦争に総動員したのである。

Εルト教『天皇教』教祖・昭和天皇裕仁が主導するアジア太平洋侵略戦争では日本国民320万人を含むアジア太平洋諸国民5000万人が殺され国民経済が完全に破壊されたのである。

米空軍による日本全国100都市への絨毯爆撃が1944年12月から開始された日本国民100万人以上が殺され、1945年8月6日に広島、8月9日に長崎に史上初の原爆が投下され合わせて30万人以上が殺された。これはチャーチル英国首相とルーズベルト米大統領が1944年9月に合意した『ハイドパーク協定』によって、米国が開発した原爆をナチス・ドイツではなく日本に使用することがすでに一年前に決定していたのである。

明治維新以降の日本の統治支配体制は、1945年8月15日の太平洋戦争敗戦で解体・廃止されてはいない。アジア太平洋侵略戦争を主導した昭和天皇裕仁をはじめとする皇族、政治家、軍人、官僚、銀行家、経営者、ジャーナリスト、宗教家、言論人、右翼・暴力団などほとんどは、GHQ=米国支配階級によって戦争犯罪と国民弾圧を100%免責・免罪され戦後日本の権力中枢に復帰したのである。

戦後日本の統治支配体制は、明治維新以降成立した戦前の統治支配体制が名前を変えてそのまま継続している。

1.1947年5月3日施行の『日本国憲法』は、1890年施行の『大日本帝国憲法』を廃止して新たに作られたものではない。『大日本帝国憲法』第73条【改正条項】に従って1946年5月16日の第90回帝国議会で『改正』され1946年11月3日に公布されされたものである。

2.戦後日本の法律は、『大日本帝国憲法』下で成立した法律を『改正』したものであり『日本国憲法』下で新しく成立したものではない。

3.戦後日本の『象徴天皇制』は明治維新以降成立した戦前の『軍事独裁天皇制』を廃止して新たに発足させたのではない。戦前の『軍事独裁天皇制』の名前を『象徴天皇制』に変え、『生き神天皇』『大日本帝国天皇』『軍人天皇』昭和天皇裕仁のアジア太平洋戦争の戦争犯罪を100%免責・免罪したうえで『人間』『平和』『家族』『学者』に100%イメージチェンジしてトップに据えたのである。

戦後CIAのスパイになることで助命され巣鴨プリゾンから釈放されたA級戦犯岸信介は、伊藤博文と同じ山口県田布施村の出身である。岸信介は米国支配階級の命令と資金で1955年に保守合同して誕生した米国傀儡政党・自民党の初代幹事長となり、1957年には首相となって現在まで続く米国による日本の植民地支配の法的根拠である『日米安保条約』を全国動員の機動隊と暴力団を使って1960年6月に強行成立させたのである。

現在の安倍晋三首相は岸信介の孫であり、副首相の麻生太郎は吉田茂の孫であり、自民党副総裁の高村正彦は、山口県田布施村の出身戦前島根県特高課長を務めた高村坂彦の息子である。このように、傀儡政党・自民党は戦前の侵略戦争と国民弾圧に加担した権力犯罪者たちがGHQ=米国支配階級に100%免罪・免責された後に再結集してできた権力犯罪人の巣窟である。

(終り)

(2)今日のトッピックス

.織屐芝砲譴亰酘發砲 高まる「早期解散説」根拠の数々

2017年8月8日 日刊ゲンダイ

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/210999

「やるなら今しかない」――。先週末から永田町で「早期解散説」が駆け巡っている。

きっかけは、内閣改造の効果でつるべ落としだった支持率が回復したこと。依然、不支持が支持を上回る状況とはいえ、30%以下の危険水域から底を打った影響は大きく、「首相が抜き打ち解散に打って出るかもしれない」と与野党問わず政界関係者をザワつかせているのだ。

「恐らく内閣支持率は改造人事の“ご祝儀相場”で微増した今回が最高値。この先、ずるずると解散を先延ばししても、首相が安倍さんでいる限り、上がり目なし。新閣僚の不祥事が飛び出せば、もう目も当てられない。どんどんと支持率を下げる前に、早めに解散を仕掛けた方がいい」(自民党関係者)

安倍首相がテレビ局をハシゴし、2019年10月予定の消費税アップについて「予定通り行っていく考えだ」と明言。この行動も「2014年の総選挙直前も首相は消費税を『上げる、上げる』と繰り返した後、いきなり『延期する』と反故にして、解散の口実にした。今回もそのパターンか」(政界関係者)という解説が流れている。

公明党も早期解散には賛成のようだ。山口代表は先月末に「解散がいつあってもおかしくない」と言及。解散を先延ばしすれば、都議選でタッグを組んだ小池都知事の「都民ファーストの会」がいずれ国政に進出する可能性が出てくる。「自民につくのか、都民ファにつくのか、と踏み絵を踏まされる前に、サッサと解散してくれた方がありがたい」(公明党関係者)というわけだ。

何より、民進党の迷走ぶりがあまりにもヒドイ。蓮舫代表の辞任に始まり、新代表候補も新鮮味ゼロ。今年4月まで党幹部だった細野豪志衆院議員が離党と、もうバラバラ。有権者の5割近くに上る政権不支持層の受け皿になるどころか、不毛な足の引っ張り合いを続け、党分裂の可能性が日増しに高まるありさまだ。

これでは安倍首相じゃなくとも、「野党間の選挙協力が進んでいないうちに」と解散権を行使したくなってしまう。

「野党第1党の政党支持率が2ケタに及ばない状況ですから、自民党の議席減も最小限にとどめることができる。今、総選挙となれば、受け皿のない政権不支持層は『棄権票』となって宙をさまよい、歴史的な低投票率を招きそうです。その場合も組織票が幅を利かせ、自民党が得する結果となる。解散に打って出るには今が絶好のタイミングです」(政治評論家・山口朝雄氏)

衆院の自民党は現有290議席。次回選挙は区割りの見直しで小選挙区の定数は6減、比例の定数も4減する。よって安倍首相の悲願である改憲発議に必要な「3分の2」は310議席となる。

「自民が20議席ほど減らしても、公明と維新の議席を足せば3分の2に迫る可能性はあり得るし、それでも足りなければ民進党内の改憲派を切り崩せばいい。民進党内が分裂含みだけに、なおさらです」(山口氏)

唐突な改憲方針に加え、加計・森友両学園の疑惑や南スーダンPKOの日報隠蔽など、安倍首相が国民に信を問う口実は山ほどある。支持率急落を招いた諸問題も、選挙に勝てばチャラとなりかねない。

民進党の代表選は9月1日。国政政党の代表選びの最中に、解散を仕掛けるのは禁じ手だが、あくまで政界の不文律に過ぎない。これまでも安倍首相は散々タブーを破ってきただけに、野党の選対幹部は「日報問題をめぐる閉会中審査を行う8月10日以降は、いつ解散があってもおかしくない」と警戒を強めている。 


【私のコメント】

今回の日刊ゲンダイの記事もまた『衆議院の解散権は首相が持つ』という憲法違反の大嘘を前提にして書かれている。日刊ゲンダイは表向きは安倍批判、自民批判、体制批判の記事で満載だが、『首相が衆議院の解散権を持つ』ことを決して疑わず、首相周辺と御用政治評論家がリークする早期解散を無批判に垂れ流し、『政局は首相が伝家の宝刀を抜くかどうかにかかっている』と言って自民党の独裁体制の継続を世論誘導する『偽装批判紙』なのだろう!

∩簡討泣いた「日系アメリカ人議員」の正体

オバマケア撤廃反対を命懸けで呼びかけた

ピーター・エニス

2017年08月08日 東洋経済OnLine

http://toyokeizai.net/articles/-/183605?display=b

ハワイ州のメイジー・ヒロノ議員。腎臓がんを患いながら、オバマケア撤廃反対のために闘う姿が米国人の心を打った

この数週間、米議会でバラク・オバマ前大統領の任期中に導入された「オバマケア」を撤廃する共和党案が議論される中、ひとりの日系米国人女性議員に米国人の注目が集まった。
彼女の名前はメイジー・ヒロノ。ハワイ州選出の上院議員だ。2012年、上院議員に選出された初めてのアジア系米国人女性として話題にもなった同議員が、ここへきて再び耳目を集めている理由――それは、彼女が5月に腎臓がんのステージ4との診断を受けたにもかかわらず、議案採択のためにハワイから首都ワシントンに渡り、ライバルの共和党議員たちに、オバマケア撤廃に反対票を投じるように呼びかけたからだ。そして、そのときのスピーチが、「心に響いた」という人が後を絶たないのである。

実は当初、米国の"主要メディア”がこのスピーチを取り上げることはなかった。が、リベラル系政治ブログDaily 

Kosが取り上げたことで、徐々に大手メディアでも伝えられるようになると同時に、SNSでも彼女の「行動」が拡散されるようになった。

福島県で生まれ育った

「ヒロノ議員は上院議会に出席し、2000万人以上の健康保険を守るために投票してくれた」――。あるフェイスブックユーザーの投稿は、瞬く間にSNS上で拡散され、ヒロノ議員の行動は多くの人の知るところとなった。「本当のヒーローは有言実行であり、実際、必要なときに自らが公言した価値観に従って行動を起こす」。

議案採択が行われる7月27日の夜、議会に出席したヒロノ議員は、両院議員を前にこう切り出した。「オバマケアの撤廃は、この国の何百万人もの人を苦しめることになる。特にその影響を受けるのは、最も重病で、最も貧しい人々だ」。

ヒロノ議員は1947年、福島県で生まれた。夫の虐待でシングルマザーとなった母親の下に生まれたヒロノ議員には3人の兄弟がいたが、戦後まともな医療が受けられない中、全員が自宅で生まれた。議会ではこのことに触れ、「ここにいる議員の中で、病医で生まれなかったのはひょっとしたら私だけかもしれない」と語った。

また、同議員は姉妹の1人を2歳のときに肺炎で亡くしており、「あのとき、適切な医療が受けられれば彼女は助かっていたかもしれない」と、ヒロノ議員は涙ながらに振り返った。

1955年に、母親と兄弟とともにハワイに移住したヒロノ議員だが、母親が病弱だったため働けなくなり、医療費を払えなくなることにずっと不安を感じていたという。幸い同議員は無事に大学へ進学し、その後名門ジョージタウン大学のロースクールへと進んだ。

程なく政治家を志すようになったヒロノ議員は、1980年から1994年まで、ハワイ州議会で下院議員を務め、その後2002年までハワイ州の副知事を務めた。2002年には知事選で敗北したものの、米下院議員に再び当選。3期を務めた後、2013年には上院議員となった
。
このとき、ヒロノ議員は、上院司法委員会の委員となり、多くの人を驚かせた。小さい州の新人議員が同委員会に入ることは極めて珍しいからだ。後に同議員は、米政権に対して非常に影響力のある軍事委員会の委員にも就く。ハワイ州は、米太平洋軍の司令部なので、軍事問題は同州にとって極めて重要。海軍や海兵隊を管轄するシーパワーの軍事小委員会の最高位の民主党員として、同議員の影響は、はるか沖縄にまで及んでいる。

定期検診でがんが見つかった

政治家としてキャリアを積んできたヒロノ議員が、自身ががんに冒されていることを知ったのは、今年5月のこと。定期検診で見つかった。翌日、同議員は選挙区にその旨を知らせ、ワシントンにあるジョージタウン医療センターで腎臓の摘出手術を受ける。が、がんはすでにほかの臓器にも転移しており、助骨を7インチのチタンプレートと取り替えるなどの治療が施された。

ヒロノ議員はこのとき、医師に自分があとどれくらい生きられるのかを尋ねたという。すると医師からは「まだ時間はある」という答え。その後、同議員はオバマ政権最大の功績の一つと考えているオバマケア撤廃を防ぐための取り組みを始め、ハワイ州でタウンホールミーティングを開催するように。ほかの民主党議員とも協力し、ポッドキャストを通じて共和党による改革案の危険性を示唆したり、既存システムを支えるための集会に参加したりしてきた。

ヒロノ議員は、27日の議会でも共和党議員たちに対して「私たち全員が医療危機から逃れるためには、1つの判断しかない」と主張。同氏は、やはり悪性脳腫瘍を押してこの日の議会に出席していたジョン・マケイン議員を名指しし、自らの良心に従って投票するように促した。

にヒロノ議員は、このときのスピーチについて、ネットニュース「デイリー・ビースト」にこう語っている。「私は、スピーチをする前に、大きな不安とともに座っていた。これは私の家族の物語であり、私の姉妹の死についても及ぶからだ」。しかし、同氏がそこに座っていたとき、自らの危険な健康状態に気がついて、「『これは、私がこのことについてハッキリと話せる最後のときとなるかもしれない』と思った」。
議会でスピーチをした後、ヒロノ議員は米国会議事堂の建物の階段で群衆に、あらゆる米国人は良質な医療を受ける権利を有している、と語った。「これは富裕層の特権ではない」。

そして同氏はこう続けた。「すばらしいのは、私自身、医療保険があることで、必要な治療費をどうやって賄ったらいいのか、心配せずに済んだことだ。そして、健康になるための治療に専念し、皆さんと一緒に闘うために今こうして、議事堂の階段に立つことができるのだ」。

同じハワイ州出身のブライアン・シャッツ上院議員は、27日のスピーチをこう振り返る。「メイジーは、上院で最もタフ議員の一人だが、心の内を率直に話すタイプではない。その彼女が胸の内をさらけ出したからこそ、その影響は絶大だったのだ」。

(3)今日の特別情報

〔酖沈算辧α輒柿蝓8000万円父親献金に贈与税逃れ疑惑

2017/8/7 NEWS ポストセブン

週刊ポスト2017年8月18・25日号

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170807-00000002-pseven-soci

8月3日に安倍改造内閣が発足した。その目玉大臣はなんといっても安倍晋三・首相が“脱お友達人事”のシンボルとして入閣させた野田聖子・総務相だ。

野田氏は前回の自民党総裁選(2015年)で、「総理大臣を無投票で決めることは国民を馬鹿にしている」と安倍氏の対抗馬として出馬をめざすも、安倍陣営の切り崩しで「涙の出馬断念」に追い込まれた。だが、その後も安保法制を批判し、東京都知事選でも小池百合子・都知事を応援するなど安倍政権に敵対行動を取ってきた。

当選8回で3回目の入閣。自民党総務会長を経験しており、「押しも押されもしない女性総理候補の最右翼」(同党女性議員)の呼び声が高い。

安倍首相にすれば、野田氏を閣内に取り込むことで「挙党態勢」を演出し、政権浮揚につなげたいという狙いは明らかだろう。だが、この人事が大きな躓きになりかねない。

野田氏の実父・島稔氏から娘に対する巨額政治献金に重大な疑義が浮上した。野田氏の系図は少し複雑だ。

父の島氏は建設大臣や経済企画庁長官を務めた岐阜県の実力政治家・野田夘一氏の長男だが、「天才相場師」と呼ばれた曽祖父・島徳蔵氏(大阪株式取引所理事長などを務めた)の養子となり島姓を名乗った。娘の聖子氏が長じて祖父・夘一氏の養女となって野田姓に戻り、地盤を継いでいる。

その父は娘が田園調布雙葉高校を中退して米国に留学中に家を出た。

野田氏は残された母・弘子さんを支え、一方の弘子さんは野田氏が選挙に出ると、〈野田聖子 母〉の名刺を持って選挙区を回り、娘の選挙活動を支え続けたことで知られるが、実は、家を出た父もひそかに娘の政治活動を支えていた。

野田氏の政治資金収支報告書を辿るとそのことがわかる。確認できるだけでも、稔氏は2000年から14年間にわたって野田氏の資金管理団体『二十一世紀の会』に毎年個人献金の上限150万円を寄附し続けた。

さらに10年ほど前から献金の質が大きく変わった。『二十一世紀の会』の毎年150万円、『野田聖子後援会連合会』にも毎年150万円、さらに野田氏の『自民党岐阜県第一選挙区支部』を加えた3団体に献金がなされ、寄附金額がハネ上がったのだ。1つの政治団体への個人献金の上限は150万円だが、政党や支部への献金は年間2000万円まで認められる。

稔氏は野田氏の3度目の入閣の晴れ姿を見ることができずに2015年7月に83歳で亡くなったが、娘への献金総額は3団体で8050万円に達し、そのうち4750万円が党支部に集中的(7年間)に献金されていた。とくに2011年は政党支部だけで上限に近い1950万円が一度に寄附された。税法が専門の浦野広明・立正大学法学部客員教授がこう疑問を呈する。

「政治献金は寄附する側に所得税の税額控除が認められ、大きな節税ができる。しかも親から子に献金する場合、それに加えて受け取る側も贈与税がかからない。そもそも贈与税は、相続税を補完する税金という性格を持つ。生前贈与で相続税が払われないのを防ぐために課税するものですが、そこに政治団体や政党支部への寄附を絡ませることでこの贈与税を逃れることができる。

高齢になった父から亡くなる前の数年間に政治団体などを受け皿として巨額の献金を受けた野田氏は、一般の国民と同じように相続した場合に比べてかなりの額の課税逃れができた可能性があります」

◆この手法に手厳しい見方も

自民党岐阜県第一選挙区支部の政治資金収支報告書によると、父・稔氏が亡くなる前年の2014年12月の総選挙前後、同支部から野田氏個人に3回に分けて1200万円が寄附されている。ざっと8000万円にのぼる父親献金の一部が本人の財布に還流された形とも言える。

政治献金を利用した所得税や相続税の“政治的節税”はかつて政界で横行し、安倍首相も新人時代、父が残した政治団体を貯えた資金ごと引き継ぐ方法で相続税を逃れたのではないかと指摘されたことがある。野田氏は党支部から直接、自分に寄附するというより露骨な方法で「父親献金」を還流させた疑いがある。前出の浦野客員教授は手厳しい。

「野田氏のケースは表向きは父からの政治献金で、法的にも適正に処理し、法令違反はないと考えているかもしれない。しかし、税法では『法的実質主義』の原則がある。形式がどうあれ、実質的に贈与と見なされれば適正な課税を行なうべきという考え方です。政治団体は公益法人扱いで国税も介入するのは控えているが、政治献金の形式をとっていても相続税や贈与税対策の意図で行なわれたのであれば、課税されるべきだと考えます」

野田氏の事務所に問い合わせたが、期日までに回答は得られなかった。

総務大臣は政治資金の監視役である。巨額の父親献金を“節税”に使った疑惑を持たれること自体、大臣の資格が厳しく問われるべきなのだ。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号

【関連記事】

■安倍晋三首相「相続税3億円脱税」疑惑全文-週刊現代

本誌が追い詰めた安倍晋三首相「相続税3億円脱税」疑惑

亡き父・晋太郎の「遺産」6億円と“出資者不明”の巨額献金

高瀬真実と本誌取材班 週刊現代9月29日号 P26~30

03-25-2015 ブログ『ニッポン小誌』より転載

http://nipponzine.net/history/455#.WYkYKelpw2w

発売前から永田町は騒然

「なぜ参議院選挙大敗の責任を取らなかったのに、内閣改造のおわったいま辞任
するのか」

「インド洋の給油活動延長に職を賭す、といっていたのに逃げではないのか」

「所信表明をした直後で辞めるのは前代未聞」

9月12日午後2時より開かれた安倍晋三首相(52歳)の記者会見では、本会議の直前までやる気を見せていた首相が突然、心変わりした理由は何か、納得のいかない記者たちから質問が相次いだ。しかし、最後まで首相は納得のいく説明ができなかった。

その同日、首相の辞任を知らせる毎日新聞夕刊は、その辞任理由を「今週末発売の一部週刊誌が安倍首相に関連するスキャンダルを報じる予定だったとの情報も 

ある」とー面で報じた。一部週刊誌とはいささか失礼な表現ではあるが、社会面にははっきり『週刊現代』と名前が出ている。

そう、安倍首相を辞任に追い込んだスキャンダルとは、本誌が9月12日中に回答するように安倍事務所に質問をつきつけた「相続税3億円脱税疑惑」のことなのである。政治団体をつかった悪質な税金逃れの手口を詳細に突きつけられて首相は観念したというわけだ。
実は、本誌は安倍首相の政治団体に関してー年にわたる徹底調査をしてきた。そのキッカケは、ベテランの政治記者から聞いたあるウワサだった。

「安倍首相の父親である安倍晋太郎外相(当時)は総理総裁を目指して巨額の資金を用意していた。ところが闘病の末の逝去でそれが宙に浮いてしまった。そのカネはいったいどこへ行ってしまったのだろうか。晋三氏への相続に不透明なところが、あるのではないか」
晋太郎が率いた安倍派時代を知る自民党のある古参秘書に、この語をぶつけたところ声をひそめていった。

「’91年5月に父親が亡くなったときは、まだ中選挙区制なので補選はなく、’93年7月に総選挙で初当選するまで晋三さんは、秘書を解雇したり事務所も 

滅らしたり、リストラに大変だった。『なかなか政治資金が集まらない』と金庫番の秘書がよく派閥の事務所に相談に来ていました。晋太郎氏の派閥を引き継い 

だ三塚派会長(当時)の三塚(博)さんが見るに見かねて、お世話になった晋太郎さんの三回忌を兼ねた励ます会を計画して、派閥ぐるみでパーティー券を売っ 

たのです。それが、フタを開けたら晋三さんが集金カトッブですからね。派閥の秘書仲間たちはみんなひっくり返りました」

そのパーティーとは、’93年4月15日、首相の指定団体(当時)の「晋和会」が赤坂ブリンスホテルで開いた「安倍晋太郎先生を偲び安倍晋三君を育てる会」だ。2万円の 

パーティー券を1万4766人に売り、2億9636万円の収入があった。費用5300万円を差し引いて2億4300万円余りのボロ儲けだ。

しかし、ベテラン秘書が腰を抜かしたのは、それだけではなかった。

安倍首相が初当選した’93年、「晋和会」と「緑晋会」という二つの政治団体だけで、その収入は9億1067万円。新人議員でありながら、2位の橋本龍太 
郎政調会長(当時)らを抑えて、集金力で政界トップに立ったのだ。細川政権の誕生で自民党が野党に転落し、ベテラン議員もカネ集めに四苦八苦する中で、その突出ぶりは際立った。

この年から始まった政治団体の資産公開でも、安倍首相は預金6億8949万円で、金満家で有名な糸山英太郎衆院議員一当時)らに次いでいきなり4位にランクされている。

そのカラクリは何か。当時注目を集めたのは、前述の「緑晋会」という団体だ。

93年の収支報告書では、年間収入4億9595万円の93.8%にあたる4億6508万円の内訳が、1件あたり100万円以下のため「献金者を明示しない企業団体献金」として記載されていたのである。

4億円以上もの献金者とは誰か。企業献金が集まらないと一言っていた安倍事務所にふってわいた巨額献金の出所をめぐって、「安倍晋太郎の隠し資産が出てきた」(ベテラン秘書)というウワサが駆け巡ったという。

晋太郎氏から晋三氏への相続に政治団体が悪用されているのではないか――。この疑惑にせまるべく、本誌はあらためて安倍ファミリーの政治団体をすべて洗い直すことにした。
節税術をフル活用

安倍首相が神戸製鋼所を辞めて、第一次中曽根内閣で外相に就任した父の大臣秘書官になったのは、’82年12月6日のこと。ポスト中曽根をニューリーダーの「安竹宮」(安倍晋太郎、竹下登、宮澤喜一の三氏)で争い始めたころだ。

「晋太郎先生は、派閥の事務所に来ては『晋三を頼むよ』と。もう後継は決まりだと誰もが思いましたね」清和会のベテラン秘書が当時を振り返る。

秘書官当時、安倍首相は父の外遊にいつも同行し、帝王学を徹底的に叩き込まれた。そして、外相だった父が息子に遺したものは、政治や外交にあたるものが身につけるべき教訓だけではなかった。

大手新聞の当時の番記者はいう。

「旧制6高(現・岡山大学)OBの財界人でつくる『六晋会』や『化学晋和会』『住宅晋和会』などの業種別後援会や、派閥の議員の地元に作られたという『千葉晋和会』『岡山晋和会』などの地方後援会。ニューリーダーと呼ばれるにふさわしく、政治活動の基盤を支える政治団体の数も当時の議員でトツプでした」

本誌は、当時の関係者の証言をもとに、全国の収支報告書を集め、連結収支報告書を作り、分析した。その結果、多数の政治団体を使った驚くべき資産相続の実態が明らかになった。

故安倍晋太郎氏は、晋三氏を外相秘書官にした’82年から病没する’91年までの10年間に、自らの政治団体である「晋太郎会」に2億5985万円、「晋和会」に2億5897万円、「夏冬会」にー億1940万円、3団体合計で6億3823万円もの巨額の個人献金をしていた。

3つの団体はいずれも「指定団体」である。指定団体とは当時の政治資金規正法に則って届け出をした政治団体のことで、政治家はこの指定団体に寄付すると、その額に応じて所得控除を受けることができた。しかも控除額は青天井だったのである。

晋太郎氏は、政治家にしか使えないこの所得控除制度をフルに活用していたのだ。これだけの巨額の個人献金をする一方で、自らの申告所得額は極端に少なかった。同じ10年間で1000万円以上の高額納税者名簿に掲載されたのは、病気療養中の’90年の納税額3524万円、わずか一度だけだった。その間に6億3000万円以上も献金をしているのに、である。
そして問題なのは、この政治団体がそのまま息子の晋三に引き継がれ、相続税逃れに使われたことだ。

晋太郎時代から安倍事務所に出入りしていた全国紙の記者は言う。

「晋太郎先生のときは、議員会館裏にある『TBR永田町』と『山王グランドビル』にそれぞれ個人事務所があり、赤坂ブリンスの派閥事務所とあわせて3ヵ所に金庫番の秘書がいました。さらにそれぞれの金庫番が管理する政治団体が、地方もふくめていくつもあったのです。

晋三さんはそれをそのまま引き継ぎました。代替わりしてからは、『TBR』の事務所は閉めて、親父の代の金庫番は全員解雇しました。金庫番を一人にするために、政治団体もかなり整理しましたが……」

実際に本誌で調べたところ、安倍晋太郎氏の生前に作られた「安倍系団体」と呼ぶべき団体は、タニマチ的なものも含めて、66団体にものぼった。さらに調べると、晋太郎氏は’91年5月に亡くなっているが、その直前の’90年末時点で、それらの団体には合計で6億6896万円もの巨額の繰越金があった。

安倍首相は父親の死後、政治団体を引き継ぐのと同時にそれら巨額の繰越金をもそっくり引き継いだのである。調べてみると、父の死の直後、’91年末時点では22団体が解散し、44団体になっている。資金残高も4億円余りに滅ってはいる。ところが、解散などに伴って整理された資産などの行方を追っていくと、どこに献金したかが不明になっている「消えた寄付金」が、合計で1億8522万円もあったのだ。2億円近い巨額なカネはいったいどこに消えてしまったの 

か。

国税幹部は「脱税」と断言

繰り返しになるが、これらの「消えた寄付金」を含めると、首相は、亡父が政治団体に寄付した6億円の個人献金を政治団体ごとそっくり相続したことになるのだ。

安倍首相は、これまで主な相続資産は、山口県長門市の実家と下関市の自宅のみとしてきた。相続した’91年以降の高額納税者名簿には首相の名前はない。

政治団体に投じられた6億円の献金が、そのまま晋三氏に渡っていれば、これは政治活動に名を借りた明白な脱税行為ではないのか。

財務省主税局の相続税担当の幹部に、連結収支報告書の数字を示しながら聞いた。政治団体を通じた巨額の資産相続に違法性はないのか?

「政治団体に個人献金した資金が使われずに相続されれば、それは相続税法上の課税対象資産に該当します。政治団体がいくつもある場合は、合算した資産残高のうち献金された分が課税対象になります。たとえ首相でも、法律の適用は同じです」

そう説明した幹部は、連結収支報告書の数字を見比べてきっぱり言った。

「この通りなら、これは脱税ですね」

仮に、政治団体を通じて相続した遺産が6億円とすれば、当時の税制ではー億円以上の最高税率50%が適用されて、相続税額は約3億円になる計算だ。

もちろん、税法上は相続税の脱税の時効は最大で7年。首相が罪に問われることはない。しかし、これまでー億円以上の脱税は、政治家でも逮捕されてきた。重大な犯罪であることに変わりはない。

主税局幹部は、個人的な意見と断って、こう言った。

「本来は、国税庁がきちんと見つけておくべき問題ですが、時効になった今は、税法上の徴税はできません。しかし、財政の窮状を行政の長として考えて、ぜひ時効の利益を放棄して、自発的に納税していただきたいですね」

政治資金を国に寄付することは、公職選挙法で禁止されているが、過去に未納分の納税をする場合は、適用外なのだという。

実は先の「緑晋会」は、’97年に名称を「東京政経研究会」と変えて今も平河町の首相の個人事務所として機能している。’05年末時点の東京政経研究会の預金残高は3億円ある。3億円の納税にちょうど困らない。

本誌は政治資金報告書などから作成した資料を示したうえで、安倍事務所にこの相続のカラクリを指摘し、どのような処理をしたのか、脱税ではないのか、というA4にして5枚の質問状を送った。そして回答期限が迫った12日の午後2時、安倍首相は突然、辞任を表明したのである。しかし、いまもって質問状への回答はない。

内閣改造に際して、首相は「政治とカネに関して十分な説明ができない閣僚は去ってもらう」と言い放った。その言葉が自らにはねかえってくるとは、安倍首相もゆめゆめ思ってはいなかったのだろう。(了)

(4)今日の注目情報

…婆称啗蕕「国民全員が組織委員会、全企業が五輪に取り組め」…日本を覆う“五輪のために滅私奉公”の空気

2017.08.02 Litera

http://lite-ra.com/i/2017/08/post-3356-entry.html

昨年のリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニーでは企画演出・音楽監督を務めた椎名林檎の発言がいま物議をかもしている。
7月24日付朝日新聞のインタビューに応じた彼女はこのように発言。これに対し、多くの人が反発の声をあげている。

「正直「お招きしていいんだろうか」と言う方もいらっしゃるし、私もそう思っていました。でも五輪が来ることが決まっちゃったんだったら、もう国内で争っている場合ではありませんし、むしろ足掛かりにして行かねばもったいない。
 だから、いっそ国民全員が組織委員会。そう考えるのが、和を重んじる日本らしいし、今回はなおさら、と私は思っています。取り急ぎは、国内全メディア、全企業が、今の日本のために仲良く取り組んでくださることを切に祈っています。」

いったい、椎名は何を言っているのだろうか。招致裏金問題、新国立競技場見直し、招致時は7000億円だったのにいつのまにか3兆円にも膨れあがった費用……この間、東京五輪をめぐって発覚したこれらの問題がすっきり解決したとでも思っているのか。しかも、こうした問題の背景には、東京五輪組織委員会の委員長を務める森喜朗元首相による五輪の私物化があったのに、森は安倍首相の後ろ盾をいいことにいまも一切責任をとらず、いまものうのうと、その椅子に座り続けているのだ。

こんなオリンピックに、なぜ国民全員が協力しなくてはならないのか。私物化が原因で生まれた混乱のツケを、なぜ国民全員が払わなくてはならないのか。

椎名がこんな無神経なことを平気で口にするのは、椎名自身が、リオ五輪での東京への引き継ぎセレモニーの企画演出・音楽監督を務め、本番の東京五輪セレモニーへの意欲も示すなど、五輪利権に食い込んでいるからだろう。だから、こうした私物化や不祥事のすべてをなかったことにして、「和を重んじる日本」を持ち出し、国民全員にオリンピックへの協力を呼びかけているのではないか。

しかも、「国民全員が組織委員会」とか「全メディア、全企業が日本のために取り組め」とか、いったいどういうセンスをしているのか。まるで戦時中の日本のスローガン“一億総火の玉”と同じ発想だ。

貧窮する地方から木材を無償提供させる傲慢、ボランティアというやりがい搾取

しかし残念ながら、この「オリンピックなんだから国民全員が一丸となって協力するべき」という考えは、椎名に限ったことではない。「オリンピックのために」という空気はいま日本全体に蔓延している。

「オリンピックのために」自己犠牲と滅私奉公を強い、対価はまともに払わない、「無償」で協力しろという動きまで、出ている。

7月25日、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、選手村内の施設を作るための木材を、「無償」で提供する自治体を全国から公募する旨を明らかにした。組織委員会は「木材を全国から募ることで大会機運の醸成につなげ、コスト削減と大会の記憶が残る取り組みにしていきたい」と説明しているが、潤沢な予算が投じられているはずなのに、なぜ「無償」で木材をかき集めようとするのか。そして、なぜそれが「大会機運の醸成」につながるのか。一般的な感覚では理解に苦しむ。

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会がタダで何かをしようとするのは今回に限ったことではない。昨年7月に組織委員会は大会ボランティアの参加要件案を発表したが、その内容が、外国語の使用能力はもちろん、「1日8時間、10日間以上できる」「採用面接や3段階の研修を受けられる」「競技の知識があるか、観戦経験がある」といったハードルの高いもので、これが発表されるやいなや「ボランティアの枠を逸脱しており、有償業務の域」であるという声が多数あがった。

これには有識者からも否定的な意見が多くあがり、京都大学の西山教行教授は昨年7月21日付東京新聞でこのように指摘している。

〈街角での道案内ならさておき、五輪の管理運営業務に関わる翻訳や通訳をボランティアでまかなうことは、組織委員会が高度な外国語能力をまったく重視していないことの表れである。

業務に使用できる外国語能力を獲得するには、数年におよぶ地道な努力や専門的知識の獲得が必要であり、短期間に習得できるようなものではない。さらに、通訳はボランティアが妥当との見解は外国語学習への無理解を示すばかりか、通訳や翻訳業の否定にも結びつきかねない〉

また、『電通と原発報道』などの著作で知られる作家の本間龍もこのようにツイート。怒りを滲ませた。

〈いま外国語を学んでいる学生諸君へ。これから東京オリンピック通訳ボランティアの勧誘が始まりますが、絶対に応じてはいけません。なぜなら、JOCには莫大なカネがあるのにそれを使わず、皆さんの貴重な時間・知識・体力をタダで使い倒そうとしているからです。「感動詐欺」にくれぐれもご注意を。〉

〈東京オリンピック無償ボランティアは断固拒否しましょう。そもそもボランティアが無償という決まりはありません。みんなが拒否すれば、困ったJOCと電通は仕方なく有償ボランティア募集に切り替えます。財源は42社のスポンサーから集めた4000億円をあてれば良いだけの話です。〉

ボランティアを強いる側は、「人生で二度とできない体験ができる」などと強弁するのかもしれないが、そういったものを「やりがい搾取」と呼ぶのは言うまでもない。

新国立競技場の工事現場で起きていたブラック労働

 また、「オリンピックのため」という大義名分のもと、過重労働が強いられ、死者まで出たことも明らかになっている。
 先月、新国立競技場の工事現場で管理業務に従事していた男性が自殺したのは過重労働が原因だとして遺族が労災申請をしたニュースは大きく報道された。工期の遅れを取り戻すために長時間の労働を余儀なくされており、200時間近い時間外労働を強いられていたことが明らかになっている。

本当に痛ましい事件だが、このままではこの悲劇が「氷山の一角」となってしまう可能性がある。

2019年度から始まる残業時間の上限規制により、原則として全業種で残業を年間720時間、繁忙月は特例で100時間未満までとなる働き方改革がなされるが、しかし、運輸と建設に関しては、この上限規制に猶予期間が設けられる予定なのだ。その理由もオリンピックだ。

日本経済新聞の報道によれば、労働時間の単純な短縮は五輪関連などの工期に影響しかねないため、日本建設業連合会が国土交通省に時間外労働の上限規制の建設業への適用に猶予期間を設け、東京五輪以降に段階的に導入するよう要請したという。

本末転倒だろう。たかだか数週間の体育祭のために、なぜ国民の健康や命が削られなくてはならないのだろうか。まともな労働時間で間に合わないのなら、人手や人件費を増やしたり、工事計画のほうを修正するのが本来だろう。繰り返すが、そもそも工事の遅れを生み出したのも、組織委員会の失態だ。そのツケをなぜ労働者が死んでまで払わされなくてはならないのか。だいたい、誰かが死ぬほど働かないと間に合わないような競技場なら、間に合わなくていい。

たとえば、サッカーのブラジルW杯やリオ五輪でも、工事の遅れがたびたび指摘され、実際開会式に間に合わなかった施設もあったが、だからといってそれが大会全体を揺るがすような何か大きな問題を引き起こしただろうか。

それが日本では「オリンピックのため」となると、残業時間の規制という労働者を守るための当然の法律の施行まで猶予してしまう。あり得ない話だろう。

「オリンピックのため」というスローガンのもと、無理が通ってしまったのは、共謀罪も同じだ。「五輪のためのテロ対策」という大義名分のもと、安倍政権は希代の悪法である共謀罪まで成立させてしまった。

安倍首相自身、衆院本会議で「国内法を整備し、条約を締結できなければ東京五輪・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」と強弁。共謀罪を成立させなければ国際的組織犯罪防止(TOC)条約に加盟できない、TOC条約を締結できなければ五輪は開けない、という論法じたい、日弁連はもとよりTOC条約の世界的権威からもインチキを指摘されている大ウソなのだが、仮に本当だとしても、オリンピックが本当に国民の人権を制限しなければならなければ開催できないような代物なら、さっさと開催を返上するべきだ。

五輪のためならなんでも通る日本よりブラジルの方がはるかに真っ当

しかし、「五輪のため」といえば、なんでも通ってしまうのが、いまの日本だ。オリンピックに批判的なことを言えば、「水を差すな」「非国民」と罵られ、「五輪のため」なら人権も人命も犠牲になって当たり前という事態が、冗談でなく起きているのだ。これって、「お国のために」と命も差し出し戦争に突き進んでいった戦前と何がちがうのだろうか。

昨年リオ五輪が開かれたブラジルでは、開会式当日にも数千人規模の反対デモが行われていたし、開会式での大統領代行による開会宣言にはブーイングが浴びせられた。そのまえ2012年のロンドン五輪でもやはり、開催直前の7月にも数百人規模の五輪反対デモがおこなわれている。五輪のために医療や教育などの市民生活が犠牲になっていることに対する反対を多くの人間が表明していた。

日本のメディアは、リオ五輪前に準備が間に合っていないことや反対デモが起きていることを半ばバカにするように上から目線で批判的に報じていたが、異常なのは明らかに日本のほうだ。どちらが成熟した民主主義の姿かといえば、たとえ開催が決まってもすでに開催していても反対を表明することができるブラジルやイギリスのほうだろう。
「オリンピックのために一丸になれ」などというスローガンのもと、たかだか2週間ほどのスポーツイベントに国の威信をかけ、個人の生活も命も人権も何もかも犠牲にするような国などいまどき、日本か中国くらいのものだろう。

いま日本のやっていることは、北朝鮮や戦前の日本のようなことなのだ。実際、「オリンピックのために一丸になれ」という全体主義的・国家主義的価値観は、「日本の危機のために一丸になれ」「テロとの戦いのために一丸になれ」に安易に転用されるだろう。オリンピックくらいと思う人もいるかもしれないが、オリンピック程度に文句が言えなくて、テロとの戦いを批判することなできるはずがない。「国民全員が組織委員会」などと言い出す椎名林檎は、こうした国家主義的空気を無批判に助長するもので、明らかに常軌を逸している。

しかしこの異様な“オリンピック圧力”のなか、意外な人物が椎名と対照的にオリンピック優先主義に異議をとなえている。その人物とは、オリンピックに何度も出場してメダルも獲得したこともあるアスリート、有森裕子だ。有森のオリンピック批判については、あらためてお伝えしたい。
(編集部)

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【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7 at mx3.alpha-web.ne.jp
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