[CML 047590] Fwd: [siminfukuoka:1978] 簑田孝行弁護士(元福岡地方裁判所所長)違憲陳述

りょうこ baffydct at gmail.com
2017年 4月 12日 (水) 19:06:48 JST


----------転送メッセージ----------
From: *後藤富和* <gotou at ohashilo.jp>
日付: 2017年4月12日水曜日
件名: [siminfukuoka:1978] 簑田孝行弁護士(元福岡地方裁判所所長)違憲陳述
To: "kyujyo at freeml.com" <kyujyo at freeml.com>, "siminfukuoka at freeml.com" <
siminfukuoka at freeml.com>


後藤(福岡)です。


安保法差止福岡訴訟の第1回口頭弁論が開かれました。


自分たちは良心と憲法に従って、国民と歴史の審判に耐えられる裁判をしているだろうかと自問自答を繰り返しながら、
原告らが訴える新安保法制法により被ったそれぞれの精神的被害の主張事実に耳を傾けて裁判手続を進行させ、結論を出していただきたく、それを、
現在と後世の国民が注視していることを申し添えて、私の意見といたします。

簑田孝行弁護士(元福岡地方裁判所所長)


簑田孝行弁護士(元福岡地方裁判所所長)による訴状の要旨の陳述に続き、原告団から吉﨑幸惠さん(被爆者)、松見俊さん(西南学院大学教授)が平和への思いを訴え
ました。

簑田孝行弁護士(元福岡地方裁判所所長)による意見陳述を紹介します。

第1 本件訴訟は、安倍政権が強行採決で成立させたいわゆる新安保法制法が憲法に違反することを理由に、内閣総理大臣と防衛大臣に対してそれぞれ行訴法に基づき、
新安保法制法で可能になった行為の差止めを求め、併せて、国に対して国家賠償法に基づき、原告らが受けた精神的損害について慰謝料の支払を求めるものです。

第2 差止めを求めるのは、

1 内閣総理大臣が自衛隊法76条1項2号に基づき自衛隊の全部又は一部を出動させること、

2 防衛大臣が、いわゆる「重要影響事態法」の実施に関し、後方支援活動として、

(1)自ら又は他に委任して、自衛隊に属する物品の提供を実施すること、

(2)防衛省の機関又は自衛隊の部隊等に命じて、自衛隊による役務の提供を実施させること、

3 防衛大臣が、いわゆる「国際平和支援法」の実施に関し、協力支援活動として、

(1)自ら又は他に委任して、自衛隊に属する物品の提供を実施すること

(2)自衛隊の部隊等に命じて、自衛隊による役務の提供を実施させること

です。

第3 原告らの訴えの詳細は訴状に記載しているとおりですが、被告の答弁書を踏まえて、今後さらに準備書面で主張を豊かに発展させていきますので、
それらをお読みいただくこととして、本日は、本件訴訟の第1回期日であり、原告ら訴訟代理人の一人として、本法廷のあるべき姿について意見を述べます。

1 安倍総理は、国の内外で、「法の支配」、「法治主義」を声高に述べています。「法の支配」とは、rule of law
であり、専断的な国家権力の支配を排し、権力を法で拘束するという近代憲法の基本的原理です。その頂点にたつ規範が憲法です。憲法を羅針盤として、
下位の規範たる種々の法律等が制定され、この法体系が遍く社会の隅々にまで押し及ぼされることが法治主義なのです。当然の帰結として、為政者は憲法に縛られて、
政治を行うべきであるという立憲主義の考え方が導かれます。

2 第二次世界大戦で、310万人の日本人が犠牲になり、世界では5200万人の死者を生むという、筆舌に尽くしがたい被害と加害の歴史を経験した我が国民は、
戦争が人間を非人間的にしたおぞましくも悲しい現実を心に刻み、71年前に、憲法9条に象徴される現在の平和憲法を制定して平和主義を全世界
に高らかに宣言し、70年前に施行しました。以後、憲法9条は、幾多の試練を経ながらも、安倍内閣前の歴代の政府と国民は、
憲法解釈上も集団的自衛権の行使を否定し、国権の発動たる武力行使により他国民を殺し、また自国民が殺されることを容認してきませんでした。

3 にもかかわらず、安倍内閣は3年前、憲法改正手続を経ることなく、一片の閣議決定で集団的自衛権行使が憲法上許されると解釈を変更
し、恥ずべき実態の国会審議を経て、その具体的な発動を可能にしたのが昨年のいわゆる新安保法制法です。これで、自他の国民を「殺し、殺される」
ことを法的に可能にしました。憲法の規定する憲法改正手続を経ることなく、下位法たる新安保法制法で最上位の憲法の規定を実質上変更すると
いう暴挙により、憲法9条の規定を解釈で実質上変えたのです。ある憲法学者はクーデターと評しました。これは、
安倍総理のいう「法の支配」、「法治主義」とは真逆であります。

4 西ドイツ大統領の故ヴァイツゼッカーさんが、1985年の連邦議会における演説の中で述べた「過去に目を閉ざす者は、
現在に対してもやはり目を閉ざす者となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。」との一節は有名ですが、
安倍総理は、国民が内外で経験した悲惨極まりない被害と加害の歴史を忘却し、戦争が人間を非人間的にするおぞましくも悲しい実態に目を閉ざし
たのです。これからの戦争の悲惨さは、過去の比ではなく、自分だけが安全地帯にいることもあり得ません。交戦相手国の国民にも、私たち同様、家族があり、
子や孫がいます。裁判官を含め国民は、人間として、過去の戦争被害の実態を忘却してはならないし、これからの戦争の被害についての想像を怠ってもならないのです。
不都合な真実から目をそらすことは、人間存在の否定だからです。

5 ヴァイツゼッカーさんは、別の演説で、「自由民主主義体制において必要な時期に立ち上がるなら、後で独裁者に脅える必要はない、
自由民主主義擁護には法と裁判所だけでは不足で、市民的勇気も必要である。」とも述べています。「勇気」とは「言う気」でもあります。原告らは、
日本人が犯した過去の戦争体験に照らし、今後の戦争の桁違いの残酷さに思いを馳せ、いったん戦争状態になれば、引き返すことが事実上不可能になり、
取り返しのつかない被害を惹き起こすことが容易に見て取れることから、差止めの請求をし、併せて、精神的被害を被ったと具体的に主張し、
司法の場でそれらの事実を、勇気(「言う」気)を奮って訴えることが、同時代の人々、後世の子孫、歴史に対する責任であると判断し、
人間存在の原点に立ち返るべく、声と足を震わせながら、提訴に立ち上がりました。

6 憲法は、「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」と「裁判官のあるべき姿」
をうたいあげ、身分を保障された裁判官に、「この憲法を尊重し擁護する」という崇高かつ厳粛な義務を負わせています。「法の支配」
を最終的に司る裁判官諸氏が本事件を担当することは、天が与えた試練です。自分たちは良心と憲法に従って、
国民と歴史の審判に耐えられる裁判をしているだろうかと自問自答を繰り返しながら、原告らが訴える新安保法制法により被ったそれぞれの精神的被害の
主張事実に耳を傾けて裁判手続を進行させ、結論を出していただきたく、それを、現在と後世の国民が注視していることを申し添えて、私の意見といたします。


安保法制違憲福岡訴訟-この道であっていますか?
平和を求めるみなさんの気持ちを国にぶつけませんか。子どもに平和な未来を残す大人の責任として。
あなたも原告になって子どもの未来を守りませんか。

皆様の参加をお待ちしています。
https://www.facebook.com/anpoikenfukuoka/

安保法差止福岡訴訟次回期日
日時 7月12日(水)14:00(13:30門前集会)
場所 福岡地裁301号
-- 
弁護士 後藤富和
大橋法律事務所
〒815-0033 福岡市南区大橋1丁目8番19号プロベニオ大橋6階
TEL 092-512-1636/FAX 092-512-1637
HP http://www.ohashilo.jp
E-mail gotou at ohashilo.jp <javascript:_e(%7B%7D,'cvml','gotou at ohashilo.jp');>
大橋法律事務所では使用する電力すべてをバイオマス発電によるグリーン電力でまかなっています。


CML メーリングリストの案内