[CML 045070] 日の丸の赤はじんみんの血 白地の白はじんみんの骨 市議会場での国旗掲揚

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2016年 9月 22日 (木) 22:45:09 JST


みなさんお世話様
 先日9.19安保法制違憲訴訟埼玉の会・北部集会で、
越谷市議会の辻こうじ議員から
これまでなかった議場に「国旗掲揚を求める
請願が出されています」。この件について。
辻議員から「国旗に敬意を表することは、内心の自由に深く
関わることであり、多数決で決めるべき性質の
ものではない」という見解が表明されています。

日の丸の件については
既にみなさんご存じの通り 
栗原貞子さんの詩がありますので
ご紹介致します。(石垣敏夫)

旗

栗原貞子



日の丸の赤は じんみんの血

白地の白は じんみんの骨

いくさのたびに

骨と血の旗を押し立てて

他国の女や子どもまで

血を流させ 骨にした



いくさが終わると

平和の旗になり

オリンピックにも

アジア大会にも

高く掲げられ

競技に優勝するたびに

君が代が吹奏される

千万の血を吸い

千万の骨をさらした

犯罪の旗が

おくめんもなくひるがえっている

「君が代は千代に八千代に

苔のむすまで」と

そのためにじんみんは血を流し

骨をさらさねばならなかった

今もまだ還って来ない骨たちが

アジアの野や山にさらされている



けれども もうみんな忘れて

しまったのだろうか

中国の万人抗の骨たちのことも

南の島にさらされている

骨たちのことも

大豆粕や 蝗(いなご)をたべ

芋の葉っぱを食べてひもじかったことも

母さんと別れて集団疎開で

シラミを涌(わ)かしたことも

空襲警報の暗い夜

防空壕で 家族がじっと息を

ひそめていたことも

三十万の人間が

閃(せん)光に灼(や)かれて死んだことも

もうみんな忘れてしまったのだろうか

毎晩 テレビ番組が終わったあと

君が代が伴奏され



いつまでも いつまでも

ひるがえる 血と骨の旗

じんみんの一日は

日の丸で括(くく)めくくられるのだ

市役所の屋上や

学校の運動会にもひるがえり

平和公園の慰霊碑の空にも

なにごともなかったように

ひるがえっている



日の丸の赤はじんみんの血

白地の白はじんみんの骨

日本人は忘れても

アジアの人々は忘れはしない

           (1975.9)


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