[CML 045593] Re: 築地市場の豊洲移転問題(10):「築地市場の豊洲移転」の問題は「建屋地下に盛り土がない」ことだけではないし、問題解決とは「犯人捜し」だけではない

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2016年 11月 9日 (水) 07:38:13 JST


みなさんお世話様、石垣です、

田中一朗さん他みなさんへ、要請です

 既に行っているかもしれませんが、
豊洲市場に関しての「損害予測額と
当時の石原慎太郎都知事の責任問題」に
ついて、小池百合子知事に「公開質問状」を
出していだだきたいのですが。

(この件は放置できない問題です。
私は県民で、公開質問状を出せません
のでよろしくお願いします)

以下一部再掲です

前略,田中一郎です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小池百合子氏が東京都知事になったことで、かねてより問題視されてきた「築地市場
の豊洲移転」問題がクローズアップされ、石原慎太郎都政とそれに続く猪瀬直樹・舛
添要一の両都知事の下でなされていた出鱈目極まる都庁のひどい仕事の仕方が明らか
となってきました。もし舛添要一が都知事を辞任し小池百合子氏が新都知事にならな
かったら、この問題は闇から闇に葬られ、予定通り11月7日には豊洲市場が開場とな
り、そしてやがてその出鱈目が、当の責任者がいなくなったころに顕在化して、たい
へんな負の遺産が残されてしまっていたでしょう。

その意味で、小池百合子新知事の今回の「立ち止まって考え直す」の方針は称賛され
るべき新知事にふさわしい施策であったと思われます。圧倒的多数の有権者・都民が
小池百合子新知事の采配を支持し、その勇気と決断に拍手喝さいを送ったことは当然
と言えば当然です。しかし、ここにきて、「築地市場の豊洲移転」問題に関する新聞
報道などを見ていますと、どうも、その「考え直す」の内容が当初の勢いをなくして
しまい、何だか「都庁内の犯人捜し」の劇場政治だけが盛り上がって、肝心の「築地
をどうする」「これからの東京の青果・水産の卸売市場をどうする」「食の安全をど
う確保する」という最も都民や全国の農林漁業者(生産者=出荷業者)にとって重大
なことが、再び軽々に扱われていきそうな気配がしてならないのです。

また、その「犯人捜し」にしても、都庁内部=つまりは都庁の役人だけを責め立てて
いるのでは片手落ちのような気がします。彼らは、ひょっとすると石原慎太郎(当
時)都知事の号令におびえ、あるいは都議会の「移転推進議員」たちの利害・利権や
意向を忖度し、あるいはそれと癒着し、言うべきことも言えぬまま、地味な裏方仕事
をじびじびと続けていたのかもしれません。確かに都庁役人の間で許されない無責任
体制が続いていたことは事実ですが、今後の組織体制の抜本改革(再発防止)のこと
を念頭に置けば、何故、そのようなことになってしまったのか、当然、TOPの都知
事(上記3人)のマネジメントのありようや、都議会と都庁の仕事を取り巻いていた
さまざまな業者との関係なども含めて、「考え直す」必要があるのではないかと思わ
れます。

巷では、築地市場の移転などは二の次のことであって、関係者が注目し最も期待をし
ていたのは、築地市場跡地の再開発だった、という評価も有力です。果たしてどう
だったのか、私は東京都が東京ガスから(東京ガスが「豊洲は汚染がひどくて卸売市
場には向かないので売らない」というのを無理やり)購入し、そこを移転先と決め
た、その判断の是非にまでさかのぼって、都民の多くが「おかしい」と思う点を明ら
かにしていく必要があるのではないかと思っているのです。

また、私が更におかしいと思うのは、この問題で最も肝心なことである豊洲の「卸売
市場としての安全性」についての判断が、再び専門家会議や市場PTに丸投げされそ
うな様子であること、更に、その技術面を支える専門家会議の座長には、今から何年
か前に「築地市場の豊洲移転」にGOサインを出した平田健正氏が就任していること
です。こういう人事では、豊洲新市場の安全性について客観的な検証はできない
(だって自分がかつてOKといったものですから)、と考えるのが一般的な常識だと
思いますし、専門家会議やPTには、どうみても都民の常識を代表するような人が
入っていないように思われてならないのです。つまり、前回同様、またも妙な力が外
から働いて、あるいは、妙な思惑が内部でうごめいて、無理やり「築地市場の豊洲移
転」が強行されるのではないかと感じるのです。

更にまた、小池百合子氏が知事に就任後も、私はこの新市場を使って業務をする、最
も主役であるべき卸売業者たちの意向なり、便宜なり、希望なり、使い勝手の良さな
り、意見なりが、ほとんど斟酌されていない・耳を傾けられていないように見えてな
りません。しかし、そういう仕事の進め方はおかしくありませんか。東京都政は確か
に「都民ファースト」が大切ですが、新市場の建設については「卸売業者セカンド」
も大事でしょう。その肝心の「ユーザー重視」の対応・対策がどこかへ飛んでしまっ
ているように思われます(例えば、11月7日豊洲市場開場延期に伴う卸売業者への補
償や、引き続き使われることになる築地市場の補修などは、卸売業者らの意見や希望
をしっかりと受け入れて、直ちに着手しなければいけないことだと思いますが、私に
はそれが非常に「スロー」で「冷淡」のように見えます)。築地にしろ、新市場にし
ろ、市場の活気や活力をつくってくれるのは彼ら卸売業者ですから、彼らが「この新
市場はオレたちの市場だ」と感じるような、そういう「ユーザー・オリエンテッド」
な施設でないと、新市場はうまくいきません。

築地市場問題は、環境アセスのやり直しという手続きが入ることが確実となり、当初
考えられていた以上に問題が長期化しそうです。ならば、「考え直し」ももう少し中
長期に構えて、きちんと徹底してやってはどうでしょうか。また、築地を今後どうす
るのか、私は諸般の報道から鑑み、豊洲の毒物汚染は除去されておらず、今後の直下
型大地震による液状化なども考慮すれば、豊洲への移転はもう無理だと思いますか
ら、あわせて豊洲をどうするのか、この2つを並行して中長期的に検討しなおすしか
道はないように思われます。

しかし、新聞報道や都議会自民党などは、下記の報道などにも見られますように、
「築地市場の豊洲移転」は「変えられない既定事実」であるかのごとく考えている様
子がうかがえます。豊洲の安全性を確認したいのなら、徹底して調べるしかないので
すが、1月の地下水調査結果のみにて安全性が判断されるなどということでは、話に
なりません。そもそも下記に見るように、都庁はこれまでの汚染状況調査を手抜きま
でしているのですから。メールの表題にも書きましたように、「築地市場の豊洲移
転」の問題は「建屋地下に盛り土がない」ことだけではないし、その問題解決とは出
鱈目行政の「犯人捜し」だけではないのです。こんどこそ、なすべきことをきちんと
しなければなりません。

小池百合子新都政も、いわゆる当選後の有権者・都民との「蜜月期間100日」を過
ぎ、いよいよ本格化してきます。都知事選挙を通じて問題提起された築地市場やオリ
ンピックなどの問題が「竜頭蛇尾」にならぬよう、言い換えれば、小池百合子都知事
の都政が茶番の劇場政治で終わることのないよう、これからこそ私たちが厳しく新都
政の監視を続けていかなければいけないと思います。そして、この「築地市場の豊洲
移転」問題については、早くも一部で報道がなされているように、生産者・出荷業者
や小売などの「豊洲離れ」「築地離れ」を招くような結果になることは絶対に避けな
ければなりません。今度こそ、都知事と都庁と都議会が協力をして万全の対応で臨ん
でいただきたいものです。


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