[CML 042718] 【ご紹介】「安保法」施行に対する抗議声明

杉原浩司(Koji Sugihara) kojis at agate.plala.or.jp
2016年 3月 30日 (水) 01:25:05 JST


東京の杉原浩司です。[転送・転載歓迎/重複失礼]

「安保法」施行に対する抗議声明です。ご参考までに。私も作成に関わり
ました。

通常は緑の党の声明を投稿することはありませんが、今回、大きな節目で
もあり、ぜひ読んでいただきたいと思い紹介させていただきます。ご容赦
ください。

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【抗議声明】

違憲の安保法施行に抗議し、
自衛隊の南スーダン・ジブチからの撤退を求めます
http://greens.gr.jp/seimei/16974/

 本日3月29日、安倍政権は、安保法の施行を強行しました。私たち緑の
党グリーンズジャパンは、集団的自衛権行使の閣議決定を行った2014年7
月1日、安保法の「成立」を強行した2015年9月19日に続き、立憲主義と民
主主義、平和主義を踏みにじるこの歴史的暴挙に、強く抗議します。 

 また、この安保法の施行に先立ち、すでに自衛隊法施行令など26本の関
連政令が改訂され、約20本の府省令と防衛省所管の約40本の訓令が改訂、
制定されています。なし崩し的に戦争を準備する法制度が整備される中、
その中身も厳しく検証されなければなりません。

 安倍政権は、多数の民意を押しつぶして成立を強行しながら、参議院選
挙で争点になることを恐れて、南スーダンPKOに参加する自衛隊への安保
法に基づく「駆けつけ警護」や「宿営地の共同防衛」などの任務付与を11
月以降に先送りし、米軍への弾薬提供を含む「日米物品役務相互提供協定」
の締結も延期しました。つまり、首相が強調した「緊急性」は大嘘だった
のです。同時に、法制定の目的として喧伝された「抑止力の強化」も、北
朝鮮による核実験や「ミサイル」発射のエスカレーションを見るとき、著
しく説得力を欠くものとなっています。

 一方で安倍政権は、米政府とともに、自衛隊と米軍を平時から一体運用
する「日米同盟調整メカニズム」の運用を開始し、交戦規定(ROE、「武
器使用基準」)の整備などを加速させています。交戦権を否定した憲法9
条のもとで、今まで禁じてきた「任務遂行のための武器使用」という名の
武力行使に踏み込む危険な道に他なりません。

 真っ先に自衛隊が「殺し殺される」関係に入ると見られる南スーダンで
は、新たな任務付与が11月以降に先送りされるとはいえ、危険な内戦状況
が続き、政府軍による虐殺やレイプさえ頻発しています。「紛争状態には
ない」との政府の詭弁はとっくに破綻しています。PKO参加5原則に明らか
に抵触しており、政府は自衛隊をただちに撤収させるべきです。NGOが切
実に求めている医薬品支援など、日本にできることはいくらでもあります。

 また、海賊対策で派遣された海上自衛隊がジブチに建設した戦後初の海
外基地が、「対テロ」へとその役割を拡大しつつあります。安倍政権は安
保法の施行を受けて、米国などが中東で展開する「対テロ」多国籍部隊
「CTF150」に参加し、ソマリア沖での船舶検査を可能にするための検討を
開始すると報じられています。これは、中東における「対テロ戦争」に公
然と参加する第一歩であり、到底認めるわけにはいきません。今こそ、
「自衛隊は南スーダンとジブチから撤退せよ」の声を上げ、野党の共通公
約へと押し上げていくべきです。それは、安保法の発動を阻止することに
つながります。

 私たちは、安保法廃止と閣議決定の撤回、立憲主義の回復と個人の尊厳
を擁護する政治の実現を希求する多くの人々とさらに力を合わせます。来
る参議院選挙を通して、「緊急事態条項」改憲すら狙う「安倍政治」を終
わらせるために全力を尽くします。そして、主権者による新しい政治文化
をより豊かに、参加民主主義のうねりをより力強いものにするために、心
ある野党と市民の皆さんと固く手を携えて進んでいきます。 

   2016年3月29日   緑の党グリーンズジャパン 運営委員会 



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