[CML 042562] 今日の言葉(2)――むしろ問われねばならないのは、これほどまでに問題の多い『帝国の慰安婦』を「良心的」な本としてもてはやした、日本の言論界の知的頽廃です。

higashimoto takashi higashimoto.takashi at khaki.plala.or.jp
2016年 3月 20日 (日) 15:49:40 JST


帝国の慰安婦』の登場と日本の言論界における礼賛現象の意味】
今月末に拙著『忘却のための「和解」 『帝国の慰安婦』と日本の責任』が世織書房より刊行されます。この一年半にわたり
ブログや論文で書いてきた『帝国の慰安婦』批判の論考を大幅に加筆・修正したものですが、半分以上は新たに書き下ろし
ました。この本では、『帝国の慰安婦』と礼賛論の主張をそれぞれ検証し、本書には日本軍「慰安婦」制度についての日本
軍の責任の矮小化、被害者たちの「声」の恣意的な利用、日本の「戦後補償」への誤った根拠に基づく高い評価などの致
命的な問題があることを指摘しました(詳しくは末尾に目次を添付しますので参照してください)。著者の朴裕河氏や擁護者
たちは『帝国の慰安婦』への批判はいずれも誤読によるものであると反論していますが、こうした主張こそが本書を「誤読
」しており、被害者たちの怒りには相応の根拠があるというのが私の結論です。むしろ問われねばならないのは、これほど
までに問題の多い本書を「良心的」な本としてもてはやした、日本の言論界の知的頽廃です。なぜほとんどの日本のメディ
アは、日本軍「慰安婦」問題に関する日韓外相「合意」を歓迎し、違和感を示すことすらせず、むしろ嬉々として少女像の「撤
去」を韓国政府に求めるのか。その思想的な背景を探るためにも、『帝国の慰安婦』の登場と日本の言論界における礼賛
現象の意味を考えることは重要であると私は考えます。この本が、『帝国の慰安婦』がもたらした混乱と安易な「和解」論をた
だし、日本軍「慰安婦」問題のまっとうな解決とは何かを考える一助となれば幸いです。ぜひ手にとってお読みください。
(鄭栄桓ブログ 2016-03-15)


以下、省略。全文は下記をご参照ください。
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東本高志@大分
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