[CML 043801] 関西救援連絡センターニュース2016年6月(1)

松葉 祥一 mauricemerleau at yahoo.co.jp
2016年 6月 16日 (木) 11:36:33 JST


第327号 2016年6月
関西救援連絡センター
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■刑訴法改悪
 司法取引合法化へ 窃盗・詐欺も盗聴適用
 五月二四日、衆議院本会議で「刑事訴訟法等の一部改正法」が可決、成立した。

  可視化の対象は裁判員裁判対象事件に限定され、それも全事件義務化にはなっていない。
 その一方で、盗聴(通信傍受)法の対象犯罪を従来の組織犯罪の四罪種から窃盗や詐欺にまで拡大した。かつて最高裁は、薬物関連犯罪、銃器関連犯罪、集団密航、組織的殺人に限定されていることを理由として、盗聴法を合憲とする判断を示した。最高裁判決に基づく歯止めは外されたのである。
 さらに、通信事業者における通信盗聴から、特定電子計算機を用いた盗聴に変え、すべてを機械的に処理するが、この機械的処理の正確性は第三者にチェックされることはなく、警察が正確だといえば正確だということになる。
 また、他人を警察や検察に売り渡す司法取引も導入された。アメリカで、イノセント・プロジェクト(DNA鑑定によって冤罪証明を行う非営利活動機関)により冤罪が証明された事案の過半数が、司法取引によるものであった。すでに、問題のあることが明らかとなっている捜査手法が導入されたのである。
 四月十九日、二六日、二八日に参考人から意見聴取を行ったものの、参議院法務委員会での審議時間は、わずか二七時間であった。
 今市(埼玉女児殺害)事件の裁判員裁判で、検察側が編集した被告の自供時の録音録画が七時間余り再生され、その結果自白は信用できるとして有罪判決が出された。今後も、自白の信用性の証拠として検察側が編集した自供時の録音録画が利用される可能性は高い。この問題についての十分な質疑もなく、採決が行われている。
 しかも、民進党は四月二七日に提出したヘイトスピーチ対策法を取り下げ、与党案で合意することを決定した。この時点で、今国会での刑訴法改悪の可能性が高まった。参議院法務委員会では、民進党議員が反対の質疑を行ったが、党としては反対の立場を取るにはいたらず、参議院本会議では委員全員が賛成票を投じた。
 三年後の見直しに向けて、反対の意思表示を続けよう!

■共謀罪新設を許さない
 五月二九日産経ウェブ記事が共謀罪新設を煽る以下の内容の記事を掲載した。

*  *  *  *
 伊勢志摩サミットはテロの発生もなく無事に終わったが、国際的にテロは依然として脅威となっている。今国会で司法取引の導入や通信傍受の対象拡大などを柱とした刑事司法改革関連法が成立したが、これだけでは十分ではない。法務省幹部は「これでテロ対策に本腰を入れることができる」と話し、テロ対策の焦点は今後、長年の懸案となっている「共謀罪」創設に移る。…(略)… 同法(刑訴法改定)成立でテロ対策への効果が期待されるが、同法だけでは不十分なことも確かだ。今後のテロ対策の焦点は重大犯罪を計画した段階で罰する共謀罪の創設に向かい、法務省は今後、法制化を目指すとみられる。…(略)… テロ対策での国際協調の中で日本が果たすべき役割は大きく、東京五輪も4
 年後に控えている。ある法
 務省幹部は「早急に法制化させなければ、国際社会からの信用を失う」と話す。法務省は一部で拒否感のある「共謀罪」の呼称変更や構成要件の見直しなども含めて、法案の内容を慎重に詰めている。
*  *  *  *
 「刑訴法改悪の次は共謀罪新設」といわれており、名称を変えて上程される可能性も高い。
 まずは上程させない闘いを!

■反Xバンドレーダー闘争に弾圧
大阪府警公安三課がサミット直前に詐欺罪で
 昨年六月、「白バス」営業をしたとして三名が逮捕された。

 今年五月十九日、エルおおさかへの「利用団体名 ○○労働組合」、「催物名称 Xバンド近畿連絡会」「催物名称 サミット実行委員会」との会議申込が主催者を偽る半額割引の利用だとして、詐欺罪で三名が逮捕された。以下、経過を報告する。
 五月二日 大阪府警公安三課により十五ヶ所に身体捜索および家宅捜索、押収。朝七時半から二時半頃まで捜索が行われた箇所もあり、PC内のデータのみならず、サーバ上の大量のメールも差押え。被疑事実は、「Yほか二名の詐欺罪」としか記載されておらず、捜査官に尋ねても「大阪府警公安三課に尋ねてくれ」というのみで、どのような容疑での捜索か知らされなかった(捜索差押令状は四月二七日大阪地裁令状部が発布)
 五月九日 捜索・押収に対して一斉に準抗告(その後準抗告棄却、差押状謄本請求も棄却)
 五月十日~  携帯電話のみ還付
 五月十九日 三名逮捕、分散留置、産経・毎日が実名報道
 五月二十日 勾留請求。一名病状を理由に却下、二名は接見禁止付勾留
 以後、捜索先や会議参加者等に大阪府警公安三課から呼出し。
 五月二四日 勾留決定への準抗告 →翌日、準抗告棄却
 五月二六日 勾留延長請求
 五月二七日 勾留延長請求却下、検察官、準抗告 →棄却
 五月二九日 二名釈放(延長請求は認められなかったが、勾留は五月二九日まで認められており、検察官は二九日昼まで、釈放手続きを行わなかった)
 現在も公安三課の呼出し続く。
 大阪地裁の安易な令状発布、勾留決定に抗議の声を!

■法による歯止めのないまま、個人情報保護法のガイドラインの変更のみで
 携帯のGPS情報は本人への通知なしで捜査利用可能へ
 携帯電話会社は、警察の要請で利用者端末の位置情報を提供することがあるが、従前の総務省の電気通信事業者へのガイドラインでは、〆枷十蠅領畩、位置情報取得時の本人への通知、を求めていた。携帯電話会社はこれまで、「この端末の位置情報が検索されようとしています」との表示を画面に出し、端末を振動させ、音も出すことで本人に通知していた。だが「本人通知によって捜査が困難になる」との警察庁の要請で、総務省は昨年6月に通信業界向けのガイドラインを改定し、「本人通知」要件を削除した。

 この変更を受け、携帯電話会社は今夏発売の携帯電話の新機種の一部から、本人に通知することなく、GPS(全地球測位システム)の位置情報を取得できる機種を販売する。位置情報取得のためには、警察は今後も令状を取る必要があるが、対応機種では本人通知せずに位置情報が得られるようになる。

■五月下旬に観光庁が各都道府県に通知
ボランティアバスは旅行業法違反
 観光庁が、「運送サービスや宿泊サービスの手配は、観光庁長官または都道府県知事の登録を受けた旅行業者でなければ取り扱うことができない」「ボランティアツアーの実施については、主催者が旅行業の登録を受けるか、または…略…企画旅行契約に基づき取り扱われるよう」にとの通知を、都道府県の旅行業担当部署に出していることが判明した。

 旅行業法三条によれば、観光庁長官の登録を要するのは「旅行業を営む」場合である。「旅行業を営む」の趣旨については、二〇一三年一月二九日の高松高裁判決が「営利の目的で、旅行業に該当する行為を行うことをいうものと解される」と判示している。
 この通知は、参加者から参加費を直接集めるのは実費だけでも旅行業法違反であるとして、営利の目的の有無に関わらず登録が必要としており、右記の松高裁判決に反している。観光庁は通知を撤回せよ。

■安倍靖国参拝違憲訴訟
 控訴審第一回口頭弁論は九月十五日(木)十四時~

 一月二八日の「安倍首相靖国神社参拝違憲訴訟」判決は、大阪で争われた首相の靖国神社参拝を巡る違憲訴訟の中でも、最も違憲判断から逃げ、詭弁に満ちた判決であった(大阪地裁第十八民事部、裁判長佐藤哲治、裁判官池田聡介・中井裕美)。
 原告らは、七八頁におよぶ控訴理由書を三月末に提出した。
 口頭弁論の内容は、未定であるが、終了直後の報告会は開かれず、当日の夜六時半から、エルおおさかに於いて、集会が開催される。なお、傍聴は抽選になる予定。
 現在、資料集2が発行されている。頒価¥400(送料含む)
【内容】最終準備書面および陳述された要旨、判決要旨

★安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京
 第八回口頭弁論 七月四日(金) 午後二時~ 東京地方裁判所一〇一号法廷
 終了後報告集会(弁護士会館予定)

★ノーハプサ靖国合祀取消訴訟
 第八回 十月十二日十時半~ 東京地裁一〇三号法廷
 終了後報告集会(弁護士会館予定)


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