[CML 043650] Re: [hank-ml 1285] のりこえねっとTV「入門したくないヘイト入門講座―ヘイト・スピーチをめぐる7つの誤解」12.15

Maeda Akira maeda at zokei.ac.jp
2016年 6月 2日 (木) 16:32:41 JST


前田 朗です。
6月2日

送信ミスです。

すみません。

失礼いたしました。


> On 2015/12/22 18:11, Maeda Akira wrote:
>>
>> 前田 朗です。
>>
>> 12月22日
>>
>> のりこえねっとTV「入 
>> 門したくないヘイト入門講座―ヘイト・スピーチをめぐる7つの誤解」前田朗
>>
>> YouTubeURL:https://youtu.be/1x5O5qDW-ZE
>>
>> 上記の私の講義を、のりこえねっと事務局がダイジェスト版で文字化してくれました。
>>
>> ***********************************
>>
>> ●7.12月15日 のりこえねっとTVダイジェスト
>>
>> 「入門したくないヘイト入門講座―ヘイト・スピーチをめぐる7つの誤解」
>>
>> 前田朗
>>
>> この番組は以下にアクセスするとご視聴いただけます。
>>
>> ◎YouTube Live URL: https://youtu.be/1x5O5qDW-ZE
>>
>> 大学の授業では90分15週で話していますが、本日は7つ の誤解に絞ってお話
>>
>> しし、「ヘイト・スピーチをめぐる7つの誤解」と題して、様々な誤解をひ
>>
>> とつひとつ解き明かしていこうと思います。
>>
>> 誤解その1 ヘイト・スピーチは汚い言葉である
>>
>> 誤解その2 ヘイト・スピーチは表現であり、表現の自由が保障される
>>
>> 誤解その3 ヘイト・スピーチは2007年 に始まった
>>
>> 誤解その4 民主主義国家ではヘイト・スピーチを処罰できない
>>
>> 誤解その5 ドイツがヘイト・スピーチを処罰するのはユダヤ人迫害という
>>
>> 特有の歴史のためである
>>
>> 誤解その6 処罰ではなく教育によって対処するべきだ
>>
>> 誤解その7 ヘイト・スピーチは一部の過激な人たちの問題である
>>
>> ●誤解その1「ヘイト・スピーチは汚い言葉である」
>>
>> 国際社会でのヘイト・スピーチの中身は、差別、暴力、脅迫、排除、迫害。
>>
>> この社会から特定の人びとを排除し追い出す。極端な場合は殺害、その予
>>
>> 告、扇動というカテゴリーです。従って汚い言葉だからではなくて差別と暴
>>
>> 力の扇動であるからヘイト・スピーチということになります。
>>
>> 図で「憎悪のピラミッド」を見ると、一番下に「偏見」とあり、偏見は誰で
>>
>> も持っているもの。自覚がないと偏見に基づいて行為をしてしまう。下から
>>
>> 2段目「偏見による行為」)偏見による行為は結果として差別になってしまう。
>>
>> 3段目「差別」はそれをなくすように取組をしなければいけないが対処が十
>>
>> 分なされていない、放置、容認してしまうと、そこから暴力行為が生まれる
>>
>> ことになる。4段目「暴力行為」では相手は自分より下の存在、2級市民だ
>>
>> と思っている人に暴力をふるっても心がとがめない。日常生活では善良な普
>>
>> 通の市民でも差別に無自覚であると暴力行為を見逃したり、自分も暴力をふ
>>
>> るってしまったりすることがある。一番上に「ジェノサイド」。集団虐殺、
>>
>> 皆殺しということで特定の民族集団、宗教集団を殲滅する行為です。この
>>
>> 「差別」から「暴力行為」を煽るのがヘイト・スピーチであり、差別に基づ
>>
>> く言動とりわけ扇動ということになります。
>>
>> ヘイトの定義として「人種・民俗、宗教、言語、性的アイデンティティ等の
>>
>> 属性に基づく差別と、その扇動」ということになります。もう1点はヘイ
>>
>> ト・クライムとヘイト・スピーチの関係ですが、両者は重なりますが、主
>>
>> に、暴力的側面に着目するとヘイト・クライム、言葉を用いる点に着目する
>>
>> とヘイト・スピーチとなります。
>>
>> この両者をどう位置付けるかというのは国や研究者によっても違います。
>>
>> ヘイト・スピーチの典型例として、京都朝鮮学校事件があげられますが、民
>>
>> 事裁判と刑事裁判で「人種差別であり、排除である」ということが問題にな
>>
>> りました。被告人は言葉を使っただけではなく、差別発言とともに威力業務
>>
>> 妨害罪、器物損壊罪で処罰されています。言葉によるヘイト・スピーチの例
>>
>> として、浦和レッズの「JAPANESE ONLY」の横断幕がありますが、京都朝鮮
>>
>> 学校はヘイト・スピーチとヘイト・クライムが重なっていたということです。
>>
>> ●誤解その2「ヘイト・スピーチは表現であり、表現の自由が保障される」
>>
>> かなり多くの人がこの主張をされています。ヘイト・スピーチの多くは表現
>>
>> だけではない暴力行為もともなっていることに注目してください。また表現
>>
>> だけであっても被害が生まれる。セクシャル・ハラスメント、パワー・ハラ
>>
>> スメントを思い出していただければ、表現・言葉が相手に対して多大な被害
>>
>> を生み出すことは理解いただけると思います。
>>
>> 精神的被害だけでなく、暴行によらない傷害はハラスメントを受けた被害者
>>
>> がトラウマを抱える、胃潰瘍になるなど様々な病気になったりと言葉だけで
>>
>> 身体的な傷害が生まれるのがヘイト・スピーチの特徴。また経済的被害があ
>>
>> ります。新大久保でのヘイトデモによって近隣の店舗が経済的ダメージを受
>>
>> ける、これは露骨に威力業務妨害が行われて経済的被害が生まれます。
>>
>> 就職差別、入居差別ほかさまざまターゲットとされた人たちに経済的被害が
>>
>> 生まれている。このように精神的被害、身体的被害、さらには経済的被害と
>>
>> 幅が広いおびただしい被害が生まれています。ヨーロッパの刑事法システム
>>
>> の中でまとめると人間の尊厳が侵害されるという言い方になります。
>>
>> 日本国憲法に照らしていえば、第13条 の「個人の尊重」や「幸福追求権」、
>>
>> 第14条の「法の下の平等」が、さらに第25条 の生存権や生活権が侵害される
>>
>> ということです。
>>
>> 国民のカテゴリーとして1)先 住民族2)部落民3)LGBT4)女 性5)障害者があり、
>>
>> 国民でない者のカテゴリーとして6)植 民地支配に由来する住民7)移住者8)難
>>
>> 民、日本にはいないけれど9)ロ マ(シンティ)とその社会の主流の構成員で
>>
>> はない人々、どこか違っているとみなされた人たちに差別の被害が集中する
>>
>> ことになります。
>>
>> ヘイト・スピーチの行為類型として、ピラミッドの下から1)差 別表明型2)歴
>>
>> 史否定型3)名 誉棄損型4)脅迫型5)迫害型6)ジェ ノサイド扇動型となっていま
>>
>> す。2)の例としてたとえば、公然とアウシュビッツのガス室はなかった、 あ
>>
>> れはユダヤ人の嘘であるという発言をすると犯罪になります。京都朝鮮学校
>>
>> 事件は4)。さらに大規模に行われるとナチスドイツのユダヤ人迫害、旧ユー
>>
>> ゴスラビアの民族浄化が5)に、 新大久保の事件は脅迫型から迫害型に接近し
>>
>> たものと思われます。6)の 例としてルワンダの1994年に起きたツチ人に対す
>>
>> る大量殺りくは、政治家・ジャーナリストによってラジオ放送と新聞記事に
>>
>> よって起きたジェノサイドであり、皆殺しをした人はもちろん、それを煽っ
>>
>> た人たちも裁かれたわ けです。
>>
>> このように、ヘイト・スピーチは非常に多様な類型が含まれていることがヘ
>>
>> イト・スピーチをわかりにくくしている原因になっています。
>>
>> ●誤解その3「ヘイト・スピーチは2007年 に始まった」
>>
>> 在特会が2007年 ごろに活動が目立ち始めたということと、2009年の京都朝鮮
>>
>> 学校事件、2012年 の新大久保ヘイトデモ、2013年の鶴橋大虐殺発言が有名な
>>
>> ケースですが、それまでヘイト・スピーチはなかったのに2007年 頃から始
>>
>> まったのはなぜかという議論があります。特に被害者に押しかけて罵声をあ
>>
>> びせる、もしくはインターネットが使われるようになった。
>>
>> 実はずっと以前から日本社会で続いていたものでたとえば1987年 の大韓航空
>>
>> 機事件の際の、朝鮮学校の子供達にたいする差別発言暴力行為、1989年 の国
>>
>> 会質問におけるパチンコ疑惑騒動、1994年 の北朝鮮核疑惑騒動、1998年のテ
>>
>> ポドン騒動、2002年 の日本人拉致事件など、日本と北朝鮮の間で政治的な出
>>
>> 来事が起きて緊張関係が高まった時に一部の日本人が暴力行為に走った。こ
>>
>> れは長年にわたって続いていた。これは今起きているヘイト・スピーチと同
>>
>> じ性格のもので、当時はそういう言葉を使っていなかっただけ。さらにさか
>>
>> のぼれば東学農民革命運動への弾圧、三一独立運動への弾圧、1923年 の関東
>>
>> 大震災朝鮮人虐殺があり、日本の近代史において繰り返しコリアン・ジェノ
>>
>> サイドが行われてきたわけです。差別・虐殺の扇動が行われていたわけです。
>>
>> 近代の150年 に及ぶ歴史の中で様々な形でヘイト・スピーチ、ヘイト・クラ
>>
>> イムが起きていた。したがって2007年 にいきなり始まったものではないわけ
>>
>> です。
>>
>> ●誤解その4「民主主義国家ではヘイト・スピーチを処罰できない」
>>
>> 表現の自由であるということと、民主主義という土俵では言論には言論で対
>>
>> 抗すべきだ、という考え方があるために処罰できないとの意見があります。
>>
>> では民主主義国家とはどこか。
>>
>> ヘイト・スピーチを処罰する法律のある国を列挙したものが私の「ヘイト・
>>
>> スピーチ法研究序説」の中に挙げてありますが、たとえばヨーロッパの36
>>
>> か国の国名があり、ベルギー、イタリア、オーストリア、スイス、スウェー
>>
>> デン、ドイツなど、これらの国はすべてヘイト・スピーチを処罰する法律を
>>
>> 持っており実際に適用しています。日本の多くの法学者らが、民主主義国家
>>
>> ではヘイト・スピーチを処罰できないというのは明らかに認識が違っている
>>
>> と言えます。アメリカにもジェノサイドの扇動の規定が法律であります。日
>>
>> 本で議論している文脈で言えばカナダもアメリカもヘイト・スピーチを処罰
>>
>> しています。
>>
>> 刑法典で処罰している国は多数あり、ヘイト・スピーチは殺人、放火、窃盗
>>
>> と同様に基本的な犯罪であると定めています。特別法を作っている国々があ
>>
>> り、情報の自由法、結社法、意見表現の自由法、メディア法など様々です。
>>
>> メディア法の場合、メディア規制が行き過ぎるという問題点もはらんでいる
>>
>> ことも事実で、すべてよい法制度を持っているとは限らず若干問題があるこ
>>
>> とはここでは置いておきます。さらに刑法典及び特別法の両方を持っている
>>
>> 国も多数あり、たとえばオーストリアでは、刑法、ナチス禁止法、結社法、
>>
>> 集会法とあり、ヘイト団体、ヘイト・スピーチを規制しています。
>>
>> 法律なしの国を挙げた中にオーストラリア連邦がありますが、連邦制なので
>>
>> 各州に法律があります。日本はグアテマラをはじめとしたヘイト・スピーチ
>>
>> を処罰する法律を持たない6か国の1つです。
>>
>> たくさんの国が法律を持っているのは国際人権法の常識です。
>>
>> 国際自由権規約第20条 第1項「戦争のためのいかなる宣伝も、法律で禁止す
>>
>> る」第2項「差別、敵意または暴力の扇動となる国民的、人種的または宗教
>>
>> 的憎悪の唱道は、法律で禁止する」となっており、これがヘイト・スピーチ
>>
>> を法律で禁止するということです。日本もこの条約を批准しています。
>>
>> さらに人種差別撤廃条約第2条 では1.締約国は人種差別を非難する。差別を
>>
>> 終わらせるために努力をすると書かれており、(a) 個人や団体に対する人
>>
>> 種差別の行為や慣行に従事しない(b) いかなる個人や団体による人種差別
>>
>> も後援しない、支持しない(c) 差別的な法は改正する(d)人種差別を禁止
>>
>> し終了させる(e)人 種間の融和を目的とした措置を講じるということになっ
>>
>> ていますので、当然人種差別をなくす努力を日本政府がしなければならない
>>
>> わけです。
>>
>> さらに、人種差別撤廃条約第4条 ですが、人種差別撤廃条約上の根拠規定です。
>>
>> 「締約国は、一の人種の優越性若しくは一の皮膚の色若しくは種族的出身の
>>
>> 人の集団の優越性の思想若しくは理論に基づくあらゆる宣伝及び団体又は人
>>
>> 種的憎悪及び人種差別(形態のいかんを問わない。)を正当化し若しくは助
>>
>> 長することを企てるあらゆる宣伝及び団体を非難し、また、このような差別
>>
>> のあらゆる扇動または行為を根絶することを目的とする迅速かつ積極的な措
>>
>> 置をとることを約束する。このため、締約国は、世界人権宣言に具現された
>>
>> 原則及び次条に明示的に定める権利に十分な考慮を払って、特に次のことを
>>
>> 行う。」
>>
>> 日本政府はこの4条 の(a)と(b)を留保していますが本文については留保し
>>
>> ていませんので、これを守らなくてはいけない。これは、犯罪とし団体を解
>>
>> 散させる、ヘイト団体を解散させるという規定です。これを適用留保してい
>>
>> ますので、日本ではこれは適用されないとされる。
>>
>> 国際人権規約と人種差別撤廃条約でヘイト・スピーチを処罰しましょうとい
>>
>> うことになっており世界の多数の国がヘイト・スピーチを処罰する法律を
>>
>> 作っていて120か 国以上に上っています。
>>
>> ヨーロッパに多く、EU加盟国はすべてヘイト・スピーチを処罰する法律を
>>
>> 持っている。従って民主主義国家ではヘイト・スピーチを処罰する、という
>>
>> のが正しい見解となりますが、それが日本にだけないということにご注意く
>>
>> ださい。ヘイト・スピーチの法定刑ですが、3年以下の施設収容などかなり
>>
>> 重い。ヘイト・スピーチは被害者に甚大な影響を与える、その社会自身を壊
>>
>> してしまう性格のものであり、人間の尊厳を廃し民主主義を破壊してしま
>>
>> う。だから基本的犯罪とし、刑罰を重くしているということです。
>>
>> 具体的には、例えばイスラエルで預言者モハメドをコーランの上に立つ豚の
>>
>> 姿で描いた者に2年以下の施設収容など、欧州をはじめ各国でヘイト・ス
>>
>> ピーチが処罰されています。
>>
>> ●誤解その5「ドイツがヘイト・スピーチを処罰するのはユダヤ人迫害とい
>>
>> う特有の歴史のためである」
>>
>> 「アウシュビッツの嘘」という犯罪類型が知られた中で、ドイツはヘイト・
>>
>> スピーチを処罰しているが、それはかつてユダヤ人迫害の歴史があるため
>>
>> で、決して一般的ではないのだという人がいますが、先ほど多くの国が処罰
>>
>> 規定を持っていることを示した通り、いろいろな制定法があります。
>>
>> 実行行為に絞ってみると、「中傷、侮辱、嘲笑」「扇動、教唆」があります
>>
>> が、ドイツは一般的なヘイト・スピーチに対する刑法のほかに「歴史否定発
>>
>> 言」というものがあります。一連の制定法を持つ国にはユダヤ人迫害の加害
>>
>> の国、被害側の国、どちらでもない国もあります。スペイン、イスラエルも
>>
>> あり、ドイツの歴史に特有の出来事によるわけではなく多くの国々で歴史否
>>
>> 定発言を処罰しているわけで、なぜならそれは人間の尊厳に対する侵害だか
>>
>> らということになります。
>>
>> ●誤解その6「処罰ではなく教育によって対処するべきだ」
>>
>> 処罰によって根治はできない。教育によって根本的な解決を図るべきだ。あ
>>
>> るいは処罰ではなくてカウンター行動を。あるいは行政指導を、という意見
>>
>> もありますが、なぜ二者択一で考えるのか。
>>
>> 教育でとおっしゃる方は多いですが、それによってヘイト・スピーチがなく
>>
>> なった国はありません。どこの国でもヘイト・スピーチは残り続けており、
>>
>> あるいは再生産されます。それらの国々は、教育もカウンター行動も行政指
>>
>> 導も行われます。大事なのはヘイト・スピーチに対処するために国家と社会
>>
>> が基本的な姿勢を示し、ヘイト・スピーチは許されないのだと様々な政策展
>>
>> 開を行うことです。
>>
>> 行政指導も民事訴訟も刑事訴訟も必要。それだけではなく教育も啓発・メ
>>
>> ディアも対抗言論もすべて必要であるということです。これは国際常識であ
>>
>> ると言っていいと思います。
>>
>> 人種差別撤廃条約の第2条  締約国の差別撤廃義務、第4条ヘイト・スピーチ
>>
>> 処罰、第5条保護されるべき権利、第6条 被害者救済と補償、第7条差別と闘
>>
>> う教育、正確に言うと人種差別につながる偏見との闘い、そのための教育と
>>
>> 文化と情報 です。
>>
>> この条約は1965年 に作られたもので、欧州各国ではこれらに応じた努力を
>>
>> し、その一環としてヘイト・スピーチを処罰している。ヘイト・スピーチだ
>>
>> けを突出させているわけではなく社会から差別とヘイト・スピーチをなくす
>>
>> ために総合的な政策を展開し、その中でヘイト・スピーチを処罰するという
>>
>> ことです。ですから二者択一ではなくどれも必要であるということです。
>>
>> 具体的には5段階にわけ、国会で人種差別禁止法あるいはヘイト・スピーチ
>>
>> 法を作る。行政は行動計画を作って差別撤廃の努力を行う。日本政府は拒否
>>
>> していますが、ヘイト・スピーチの実態調査をきちんと行ってどんなヘイ
>>
>> ト・スピーチがありどう対処すべきかの政策を練らなければいけない。反差
>>
>> 別の教育も重要です。一時期、同和教育が行われましたが、今は下火になっ
>>
>> ているといわれています。こうした反差別教育をもう一度立て直すことも重
>>
>> 要です。
>>
>> 司法では民事訴訟、刑事訴訟。また人権委員会を作る必要があります。日本
>>
>> には国家レベルの人権委員会がありません。欧州はじめ各国は行政政府とは
>>
>> 独立した人権問題専門の委員会が作られています。ここで人権侵害の調査・
>>
>> 報告をし、受理・解決し、提言を行う必要があります。さらに自治体レベル
>>
>> で人権条例制定をする必要があります。大阪市で全国に先駆けて条例が制定
>>
>> されようとしましたが、まだできていません。
>>
>> あるいは、ヘイト団体に公共施設を貸してはいけない。国内で今後こういう
>>
>> 問題を注意して議論していくべきだと思います。
>>
>> では、最後に私たちは?
>>
>> ●誤解その7「ヘイト・スピーチは一部の過激な人たちの問題である」
>>
>> ヘイト・スピーチは確かに問題で許しがたい、聞きたくない、だけどあんな
>>
>> ことをやっているのはほんの一握りの人たちで、どうせすぐなくなるいつま
>>
>> でも続かないだろう、日本のほとんどの地域ではヘイト・スピーチなんか起
>>
>> きてないという方もいるわけです。ヘイト・スピーチを許している国家であ
>>
>> るということは基本的な問題として考えるべきで、日本政府はヘイト・ス
>>
>> ピーチの刑事規制をしないだけでなく、新大久保でヘイトデモが激化した
>>
>> 時、東京都公安委員会は表現の自由だから規制できないと言った。反対にカ
>>
>> ウンター行動の人たちが逮捕されてしまうという漫画的な倒錯した事態が起
>>
>> きた。深刻な問題として考える必要があります。
>>
>> それだけでなく、日本政府は差別政策を推進しているという面があり、典型
>>
>> 例が朝鮮学校に対する高校無償化からの除外という問題です。日本社会の構
>>
>> 成員である子供たちに対して高校無償化という政策が朝鮮学校だけには適用
>>
>> されない。これに対して朝鮮高級学校の子供たちが裁判を争わなければいけ
>>
>> ない。文科省自身が差別政策を展開している。これは二重の意味でヘイト・
>>
>> スピーチに関わっていることです。一つは無償化から除外するという発言が
>>
>> 政治家によって繰り返されている、政治家がヘイト・スピーチに近い言葉を
>>
>> 言っているという問題。もう一つは、マスメディアを通してそれが日本中に
>>
>> 伝わっていることで、朝鮮学校の子供たちは差別してもいいのだということ
>>
>> を宣伝したということ。それ自体がヘイト ・スピーチに関わるかは国の法
>>
>> 律によって違うのですが、政府によって差別の扇動に近いことが行われている。
>>
>> 私たちの社会はヘイト・スピーチを容認する社会になりかけている。日本社
>>
>> 会がヘイト・スピーチを容認しているわけではないのですが、しかし多くの
>>
>> 人々が無関心であり、表現の自由という法学者が出てきたりする中で規制が
>>
>> 進んでいない。暗黙の裡にヘイト・スピーチを支持する結果になってしまっ
>>
>> ているのは日本社会に住む日本人自身の問題。私たちが諸外国に住むとする
>>
>> と、差別の被害者になるかもしれない。被害者にも加害者にもなりたくなけ
>>
>> れば、この社会から差別・ヘイトをなくさなければいけない。
>>
>> 1965年の人種差別撤廃条約、1966年 国際人権規約でヘイト・スピーチを規制
>>
>> することが決められ、2001年 ダーバン反人種差別世界会議、2012年ラバト行
>>
>> 動計画、2013年 人種差別撤廃委員会で一般的勧告35で実際にどのように対処
>>
>> するのか、国際的ガイドラインが作られています。日本語で読みたい方は
>>
>> ダーバン宣言以降インターネットで読むことができます。
>>
>> ●まとめとして
>>
>> 日本政府は1965年 の人種差別撤廃条約を1995年に批准しました。2001年2010
>>
>> 年2014年と3回に渡り委員会に報告書を出し審査を受け、3回とも同じ指 摘
>>
>> を受けています。
>>
>> 日本は差別禁止規定が憲法14条 しかない。禁止する法律がないことに留意を
>>
>> するとともに、包括的な差別禁止法を作るべきであると。さらにヘイト・ス
>>
>> ピーチを処罰するべきとも。
>>
>> 3回にわたって勧告を受けたにも関わらず日本政府は深刻な人種差別はない
>>
>> し禁止法を作るつもりはないと反論した。委員会に調査しなさいと言われて
>>
>> も2010年には調査しませんと答え、実際に調査していない。調査をしても い
>>
>> ないのに差別はない処罰もしませんと言い、理由を表現の自由だという。
>>
>> 人種差別撤廃委員会は逆で、ヘイト・スピーチの処罰と表現の自由は矛盾し
>>
>> ないと考えており、表現の自由を守るためにヘイト・スピーチを処罰すべき
>>
>> だとある委員は言う。私たちが、責任の伴う言論を展開する、それこそが表
>>
>> 現の自由の発展に役に立つ、無責任な発言は表現の自由の発展に役に立たな
>>
>> いし、被害を受けるマイノリティの表現の自由を考えなくてはいけない。表
>>
>> 現の自由という人は、マジョリティである日本人の表現の自由だけを唱えま
>>
>> すが、本当に保障されなくてはいけないのは、被害をうけるマイノリティの
>>
>> 人びとの表現の自由なのです。ですから表現の自由を守るために、ヘイト・
>>
>> スピーチを処罰する必要があるというのが本日の結論です。
>>
>> (まとめ文責・のりこえねっと事務局)
>>
>



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