[CML 041713] IK改憲重要情報(128)

河内 謙策 kenkawauchi at nifty.com
2016年 1月 26日 (火) 22:41:36 JST


IK改憲重要情報(128)[2016年1月26日]

私たちは、内外の改憲をめぐる動きと9条改憲反対運動についての情報を発信しま
す。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転載・転送は自
由です。)

弁護士 市川守弘、弁護士 河内謙策

連絡先:〒170-0005東京都豊島区南大塚3-4-4-203 河内謙策法律事務所電話
03-6914-3844,FAX03-6914-3884

河内が参加している「南シナ海問題署名運動」のサイトは以下のとおりです。
http://www.southcs.org/
__________________
(以下の見解は、河内個人の見解です。市川の見解は、必ずしも河内の見解と同一で
はありません。御理解のほど、よろしくお願い申し上げます。)

     最近の書籍から

 2016年に入って劇的な事件があいつぎ、世界が動いている、という実感を強くして
います。何とか、その全体像と今後の方向性を把握したいと思い、乱読をしていま
す。

*長谷川慶太郎・田原総一朗『2020年世界はこうなる』SBクリエイティブ株式会社
 長谷川慶太郎は、御存知の保守派の大論客、これに田原総一朗がどれだけ突っ込む
か、期待して読んだのですが、幕下と横綱の争いでした。長谷川慶太郎の見通しは、
中国は自壊し、日本はアジアの覇権国家になる、というものです。私は、この大きな
方向は正しいような気がしています。
 安倍が戦争法案の成立を急いだのは、アメリカの国務省の圧力で、米中会談に間に
合わせるためだった、しかし、オバマがこけて、この切り札を使わなかった、という
裏情報も紹介されています(ありうる話ではありますが、真偽は不明です。河内)長
谷川慶太郎と田原総一朗が1970年代に同一の勉強会に所属していたという話も面白い
話です。

*日高義樹『戦わない軍事大国アメリカ』
 PHP研究所
 遂に保守派がアメリカをこういう形で批判する世の中になったか、と感無量です。
 この本で分かることは、アメリカ国内の混乱です。オバマの「抑制ドクトリン」に
しびれを切らして、昨年の4月にマーク・ウェルシュ空軍総司令官をはじめとした空
軍の首脳部が、アメリカが中国に対決する新たな戦略を決めたと書かれています。他
方、アメリカ太平洋軍の陸軍司令官ビンセント・ブルックス大将は「中国との戦争が
起きるのは、間違いがあったときのみである。この間違いを起こさないために、アメ
リカ陸軍は中国解放軍と協力しあわなければならない」と述べた言われています。こ
れはアメリカ軍の中にも中国融和派が存在するという話です。
 アメリカの将来につき日高は、「依然として強大な軍事力を持っているという事実
は変わらないものの、アメリカがいまや理念と、その理念のために戦う意思を失って
しまった」と悲観的です。
 日高は、憲法を改正し、核抑止力を保有し、対等の日米同盟をつくることを提唱し
ています。
 とくに興味深いのは、日本の軍事力の発展方向について、日高が次のように述べて
いることです。これは、憲法改正の後に何が来るのかを考える上で参考になります。
[上自衛隊が海兵隊を1個連隊創設する、航空自衛隊に、日本上空の防衛だけで
なく、中国やロシア、北朝鮮といった敵性国家に反撃できる戦闘能力をもたせる、
航空自衛隊と同様、海上自衛隊に長距離戦略を実施できるように艦艇や潜水艦の装備
や編成を変える、っ翊控離ミサイルの開発と増強。
 日高は、「陸上自衛隊が日本に危険をもたらす海外の紛争を解決するために出動す
る機能をもち、海上自衛隊と航空自衛隊が海を超える報復作戦能力を維持し、ミサイ
ルによる相互破壊戦略をとることで、日本は自らの力で自らを守る国家になることが
できる」と述べています(アジア覇権国家日本の完成でしょう。河内。憲法改正は、
その一通過点です)。

*小林よしのり『9条は戦争条項になった』角川新書
 小林よしのりが漫画家・思想家として、ユニークな立場を保持し、保守派に対して
も革新派にたいしても、きわめて挑戦的な問題提起をしていること、多くの青年に大
きな影響力を及ぼしていることは、御存知と思います。この本は、小林よしのりの最
近の主張を、憲法問題を中心にまとめたものです。
 この本は、いつもの小林の本と同様、多くの問題提起を含んでいます。
 小林は、今回の戦争法制に反対です。「アメリカに従属していれば、いずれ戦争に
まきこまれるのだから、安保法制なんぞは、戦争法制に決まっている。だが実際に
は、安倍政権には主体的に戦争する覚悟も無い。ただひたすらアメリカに従属した
い、そうすりゃ日本の安全は保障されると信仰しているだけだ」「国民全体のなかに
主権が無い従米一直線の日本という国へのあきらめと「決断主義」への本質的な願望
が育ってしまった」「違憲と外交の一貫性の問題解決には「憲法改正」しかない」と
憲法改正による自主防衛を強調するのです。
 今度の本で小林よしのりが強調するのはシールズ批判です。小林よしのりは、薬害
エイズの時の経験に立ってシールズとシールズを礼賛する知識人をきびしく批判して
います。「いつの時代も、若者が何か目立つことを始めると、「ピュアな若者」幻想
をもつ大人が媚びて、新たな時代を動かす若者が現れたと絶賛しはじめるのだ」「ま
ずは英語だらけのプラカードをやめろ」「デモ参加者に個は無い」「自分の現場で個
を磨け」などという批判が続きます。私は、今回の戦争法反対運動におけるシールズ
の奮闘は評価されるべきだと思いますが、小林よしのりの批判には酌むべき点もある
と考えています。
 私は、この日本をどうしていくか、私達一人一人がどうしてくか、という議論をぬ
きにした憲法改正論議は無意味だと小林よしのりが提起しているように思います。小
林よしのりの提起がそうだとすれば、その限りで私は賛成です。
_______________
             以上



 



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