[CML 041956] 「裁かれた命 死刑囚から届いた手紙」 堀川惠子 講談社文庫
大山千恵子
chieko.oyama at gmail.com
2016年 2月 13日 (土) 07:36:54 JST
「裁かれた命 死刑囚から届いた手紙」 <http://book.asahi.com/author/TKY201104200347.html> 堀川惠子
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/978a42009715c0ad673185e4824fd459>
講談社文庫 <http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062932714>
2012年に単行本では 「死刑囚からの手紙を切っ掛けに 22歳の過去と其の後と」
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/6e1ebf939d938faf791fa615975295bd>と詠んだ。
このたびの文庫化で加筆されたので、改めて再読。新たな思いで読んだ。
まるでミステリーのように、彼の生と死が紡がれていく調査ドキュメント。やはり堀川惠子
<http://blog.goo.ne.jp/chieko_oyama/e/978a42009715c0ad673185e4824fd459>
は、ただものではない。
「彼ははたして死に値する極悪人だったのか。40年目の疑問が私たちに襲いかかる。」――高村薫の推薦の言葉。
----- 目次 緑字は千恵子メモ -------------
*第一章 検事への手紙*
24 帝銀事件を落とした凄腕刑事
29 事件から4日後、令状なしの逮捕。
*第二章 長谷川武の足跡*
57 同級生の記憶
*第三章 死刑裁判*
80 死刑事件の確定訴訟記録の閲覧 不許可処分の取り消しを求める準抗告 石塚伸一・龍谷大学教授 最高裁
*第四章 弁護士への手紙*
138 戦中、不敬罪で中野正剛
<http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E9%87%8E%E6%AD%A3%E5%89%9B>
代議士を勾留しろ...に対して、不逮捕特権にて抵抗した検事だった
145 尾崎秀実・死刑囚の変貌
162 暖かいまなざし
177 相手の話をただ聞く「吸い取り紙」を求めていた...
*第五章 第三の人生*
187 「犯罪日記」を書いた理由
203 情状として有利に取り扱われるべき要素が、逆に犯罪の一因と見なされた
216 判決訂正申立 裁判長が被告人のいる法廷で、弁護人に「片付けてしまいましょう」と発言 とても嫌な気持ちと申立
*第六章 文鳥と死刑囚*
234 独房の中の小さな命、文鳥
244 母に送った写真 当時は死刑囚への配慮にあふれてたんだ
250 野球、極刑のものには毎月三回 これも当時の緩やかさ
259 拘置所にとって最大の懸念は「自殺」 脱走よりも重大な失態
*第七章 失敗した恩赦*
279 検事の安否確認 死刑を求刑した検事が恩赦を
311 自ら志願して、別の死刑囚の死刑執行に立ち会う
*第八章 母と息子*
328 バラバラになった家族
351 ほこりまみれの食卓
*第九章 罪と罰*
390 最後の母との面会 寝ずに手紙を書いた いまは、そんな処遇はない
*第十章 母の死*
407 死刑が執行される前の日、「すべて私が悪いのだ、この子は何も悪くない」と息子の体にしがみつき離れようとしなかった母は、八年後に自殺していた
*終 章 裁かれたのは誰か*
425 平等山福祉寺の野鳥たち
*そして、私たち*
430 NHKのETV特集
*文庫化によせて*
433 単行本から半年後に、元検事は弁護側の証人にたつ 検察は国家公務員法第100条(守秘義務)違反にあたるとし、出廷を阻止しようとした
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大山千恵子
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