[CML 046193] 伊藤千尋さん 憲法を活かし、平和をつくる―世界から見た9条

りょうこ baffydct at gmail.com
2016年 12月 28日 (水) 09:10:28 JST


1/11 平和憲法は守るものではなく、使うもの ~コスタリカに学ぶ「平和」の創り方~ <http://peaceboat.org/17040.html>

*軍隊を持たないことで知られているコスタリカ。コスタリカ憲法第12条は軍隊の禁止を明記しています。2003年、学生だったロベルト・サモラさんは、イラク戦争にコスタリカ政府が賛同したことがコスタリカの平和憲法に違反しているとして憲法訴訟を起こし、勝訴しました。その後、ピースボートのスタッフ、外交官など様々な仕事を経て、現在は弁護士として活躍しています。*

*安保法制や南スーダンでの駆けつけ警護など日本国憲法が危機に晒されている今、「平和憲法」をもつ国にすむ私たちは何をすべきか、ロベルトさんの体験を伺いながら考えます。*


憲法施行 64 周年記念講演会(5 月 2 日)

伊藤千尋さん 憲法を活かし、平和をつくる―世界から見た9条― 5 月 2 日夜、県民会館で「日本国憲法をまもる富山の会」主催でジャーナリスト(朝日
新聞記者)の伊藤千尋さんを迎えて講演会が開かれ 154 人が出席しました。伊藤さんは 記者としての豊富な海外取材経験をもとに、憲法 9
条が世界各国でどう受けとめられて いるか、憲法を活かすとはどういうことかなど、原発にもふれながら、約 2 時間、熱意
をこめて縦横に語り、参加者に深い感銘と勇気を与えました。

以下は講演の要旨です。

*日本に原発は要らない―脱原発が世界の流れ アイスランドでは地熱発電所を作りそこで出来たお湯で露天風 呂をつくっている。*

*日本には原発が 54 基あり 28 基が稼動している。 地熱発電で原発 20 基分、風力発電で 40 基分の電力が起こせる。原 発は要らない。*

*日本には技術が十分あるのにそれを使わず地熱・風 力発電をやらない。*

*これは平和憲法を使わないで軍隊を作っている のと同じだ。*

*ヨーロッパでは脱原発が流れで、ドイツではいつまで に原発をなくするかが焦点、菜種油でベンツが走り、雇用も増えている。*

*オーストリアは 原発禁止を憲法でうたい、5000 億円もかけて作った原発を国民投票で使わないことに決め
た。今は屋根にパネルをつけ家々は太陽光発電所に変わっている。イタリアはチェルノブ イリ事故のあと原発をすべてやめた。スペインは太陽光・風力発電だ。
スペインのカナリヤ諸島に「九条の碑」が建っている スペインと言えばカナリヤ諸島のテルデ市のヒロシマ・ナガサキ広場にスペイン語に翻 訳された 9
条の碑が建っている。*

*これは市長の発案で市民の広場(=平和を考える広場) を作ろう、それなら第二次世界大戦で最も悲惨な目にあったヒロシマ・ナガサキの名前を
冠し平和を考える原点にしよう、そして武器・軍隊を持たないことを決めた日本国憲法 9
条を記念碑として設置しようという趣旨からだ。市議会では満場一致で決められ、1996 年 1 月に建てられた。*

*日本では 9 条の碑が 8 つあって 6 つまでが沖縄にある。読谷村では 役場に入ると碑があり趣意書には「世界中が 9
条の精神で満ちるように」とある。日本で 満ちていないものが世界で満ちることになるかもしれない。 憲法を活かすとはどういうことかーベネズエラでの取材から
「憲法を活かす」とはどういうことか。ベネズエラの露店でダンボールの上に「憲法」 を 20
冊置いて売っている人がいた。誰が買うのか、「憲法」を売って飯を食っているとは? すると 1
人の女性が買ったので、何をするのか聞いた。子どものこと、医療のことなど役
所では憲法を武器に要求してきた。これまで人のものを使っていたが自分のものを持ちた いと思い買った。*

*これで憲法とは使うものだということが良く分かった。考えてみればど この国でもよりよい生活のため憲法を使っているのだ。ベネズエラでは貧富の差を縮めよ
うと社会変革をやっている。*

*警察署だった 2 階建ての建物の一階がスーパーになっていて 他より 40%安い。国が補助する仕組みである。米袋に憲法の「国の安全は国家・国民、社
会保障の上に成り立つ」という条文が書いてある。また、「民衆銀行」がある。政府の経営 で、貧しい人に、例えば、花屋を開きたい人に元手を貸し出している。
コスタリカの人は平和憲法をどのように活かしているか コスタリカは日本についで軍隊を廃止した世界で 2 番目の国だが、平和憲法のあり方が日
本とまるっきり違う。1980 年代、中米のニカラグア、エルサルバドル、グアテマラでは戦争 が絶えなかった。コスタリカのアリアス大統領(当時)が
1986 年、対話の場を作り戦争を 終わらせた。これでノーベル平和賞を授与された。女子高校生に平和憲法を知っているかと
たずねたら、そのおかげで、まわりの国の戦争を解決し、攻めて来る国はなく、コスタリカ
人であることを誇りに思うと答えた。大統領は、武力・軍隊で利害の決着をはかり戦争にな るのだから、軍隊をなくそう、*

*日本に続き平和憲法を持つことを理想にかかげた。また、国 家予算の 30%が軍事費で大きな負担になっていたので、教育こそ社会発展の原動力、30%の
軍事費を教育に回し兵士の数だけ教師を使おうと考えた。教育費、医療費は無料で、人は誰
でも政府や社会から愛される権利があり、それに反する政府は変えることができると教えら れる。*

*子どもでも訴訟を起こせる。社会の仕組みが日本と根本的に違う。*

*コスタリカでは国 民が社会の一員としての強い自覚を持ち制度を活かし動いている。エネルギーは水力・地熱
で電力をすべてまかない、技術は日本から導入した。 日本に米軍基地は要らない―世界の趨勢は基地の撤去 基地問題に触れたい。*

*世界の流れは基地をなくす方向だ。フィリピンのクラーク米軍基地 がなくなった。*

*ことの発端は 1991 年の火山の噴火だ。住民が基地に逃げたが米軍は門を閉
ざした。命を守るための基地が命を守らなかった。それが国会で論議になり貸すのをやめよ うということになった。*

*日米安保も同じで日本が廃棄を通告すれば基地はなくなる。フィリ ピンは基地労働者の生活に配慮し基地跡で事業を起こした。今は 9 万人が働いている。かつ
ての基地では 5.6 万人だった。沖縄ではそれ以上のことができる。現にうるま市の天願通信 所が返還されたら、たった 4 人だったものが今では 2400
人以上が働いている。アメリカで も米軍最大の基地だったサンフランシスコの「漁師の波止場」が市民に返還されてからは平
和活動センターができ、市民劇場や市の美術館が作られた。エクアドルは 2007 年、外国の
基地を置かないことを国民投票にかけ圧倒的な賛成で米軍基地をなくした。*

*領土問題をどのように考えるか*

*―尖閣諸島問題にふれて 尖閣諸島の問題をどう考えるか。*

*中国では「明の時代から中国のもの」としか報道しない。*

* しかし、中国人の日本人観は四川省の地震で変わったといってよい。*

*日本の救援隊は犠牲者 の遺体に向かってヘルメットをとり、手袋を脱いで合掌した。中国人は目を見張り今の日本
人は昔の残虐な日本人と違う、中国人より人間味があると考えるようにになった。尖閣で騒
いでいるのはごく一部。中国は多くの地域でロシアとの国境紛争で戦争までしたが、25 年か けて 2008 年に解決した。*

*交渉のセオリーは.Εンウィン、▲侫フティフィフティ、双 方が得するようにすべきで、もっと大きな視野をもち交渉で解決を図るべきだ。*

*市民が「自分たちの手で…」と意識を変えることが国を変えるキーワード 自立した市民になることが大切だ。*

*映画『いのちの山河』で描かれたように岩手県の沢内 村では 60 歳以上の医療費を無料にした。県は法律に反していると妨害したが村は憲法にか
なっていると反駁した。水俣では海が 3 メートル底まで透き通って見えるが市民の努力の成
果だ。企業や市が、市民が困っているのに手をこまねいているのはおかしいと吉本哲郎さん が市役所を変えた。*

*水俣は汚いと言われたのを放っておくわけには行かないと「ないものね
だりからあるもの探し」「愚痴から自治」の市民運動を起こし環境改善に取り組み、日本一の
環境都市へ発展させた。福島県の岩井島では、きれいな海や山を守ろうと原発に反対し太陽 光発電を自分たちで行った。高知県の梼原(ゆすはら)町は人口
4000 人、町をあげて風力・ 太陽光発電など自然エネルギーの利用に取り組んでいる。他から来た人はあの町の人はキラ
キラしていて元気だと言う。町長は町民の「人間が暮らしていける町にしようという意識の
せいだ」と語る。これが国を変えるキーワードになると思う。*(柴田健次郎・FC
事務局員)


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