[CML 046106] あす、天皇誕生日祝賀反対・天皇制廃止を12・23大阪集会

吉田 宗弘 mnhryoshi at yahoo.co.jp
2016年 12月 22日 (木) 17:13:55 JST


反戦反天皇制労働者ネットワークの吉田です。
 
「民主主義に天皇はいらない」(「天皇制の廃止」)か、天皇制の護持か、日本国家の根幹をめぐる歴史的な闘いに入りました。1989年の天皇代替わりのとき、私たち民衆は、日本の歴史上初めて大衆的に「民主主義に天皇はいらない」「天皇制廃止」を掲げました。いま一度掲げ、真の民主主義を獲得する闘いを創り出しましょう。大阪では、私たちは下記の集会とデモを行います。再度呼びかけます。
 
 
●天皇誕生日祝賀反対・天皇制廃止を12・23大阪集会
 ◇日時 12月23日(金)13時30分~16時30分    
            集会後デモ
 ◇場所 国労大阪会館(JR大阪環状線「天満」下車徒歩3分)
◇発題 「明仁が平和主義者なら、裕仁だってそうだ」
   発題者 中嶋 啓明 さん(ジャーナリスト)
◇参加費(資料代含む) 1000円(経済的に厳しい方は受付まで)
◇主催 参戦と天皇制に反対する連続行動
 
「『ついに来たか』。駆け付け警護の訓練開始の表明に、東日本の50代の男性隊員はそう感じたという」。また、「隊員たちは『人に向けて引き金を引けるのか』と自問する」(毎日新聞8月24日)。ほんとうに人殺しが自衛隊の任務となり、日本は戦争国家になったのだ。朝鮮戦争加担と再軍備の開始で非武装国家から「専守防衛」武装国家に転換した1950年に次ぐ戦後史の大転換である。
 この歴史的大転換のなかで、天皇明仁(アキヒト)は8月、テレビを使って全国民に「生前退位」「象徴としての天皇の務め」を強調して「天皇制の護持」を訴えた。国家の根幹にかかわる天皇制の在り方についての政治発言である。憲法第4条で禁止された「天皇の国政に関する権能」を行使し、天皇の憲法尊重・擁護義務(憲法第99条)にあえて違反してまで国民に直接訴えたのだ。「第二の玉音放送」と言われるほど異例のことであった。安倍政権はこの天皇の政治発言を受け、2018年秋の皇太子徳仁(ナルヒト)の天皇即位に向け準備に入った。天皇が政治を動かすという、あってはならない大事件が起こり進行している。
戦争国家への転換と天皇の政治が同時に動いたのは、偶然だろうか。日米同盟を基礎に戦争をも手段として国際政治を行う帝国主義列強になりつつある日本の支配階級は、列強にふさわしい天皇が必要になったのだ。「国政の権能を有しない」象徴天皇から、戦争や政治にも国家最高の権威として関与する象徴的元首天皇への転換である。2018年秋には、そのような歴史の転換を示す国家最大・最高の儀礼として新天皇即位式典を行うのだ。まさに日本と世界の人民に敵対する天皇制の確立である。
◆    ◆
それにしても、政府、独占資本家、自民党、公明党、維新の会、民進党、右翼、国家官僚、マスメディア、知識人ばかりか、リベラルの知識人までがこぞって「平和天皇」「護憲天皇」と、天皇明仁礼賛の大合唱だ。共産党も天皇裕仁への戦争責任を追及したかつてとは大違いで、いまや天皇制の存続に賛意を示している。これでは、日本国中、挙国一致の天皇翼賛運動の全面展開ではないか。民主主義の根幹にすわるべき人民主権という認識などまったくない。それどころか、戦争国家への転換と天皇の違憲政治(元首天皇への転換)の危険な関係を、つまり1989年の即位以後、明仁はことあるごとに「平和天皇」「護憲天皇」を演出し、その実、戦争国家への道を掃き清めてきたことを直視しようとしない。
それは歴代自民党政権と天皇明仁が行ってきたペテンの事実上の承認といわねばならない。
◆    ◆
1990年10月、160カ国の国家元首などの参加のもと、天皇即位式典が行われた。明仁は「日本国憲法を遵守する」と発言し、日本が「象徴天皇をいただく」国家であることを示した。
しかし、実際は何をしたか。
明仁は91年9,10月、タイ・マレーシア・インドネシアを親善訪問し「日本は平和国家となった」と強調した。それは訪問をすることで、大日本帝国(天皇裕仁)の侵略戦争の「謝罪」をしたことにするという「謝罪なき謝罪」であった。そうすることで、自衛隊の初めての外国派兵(ペルシャ湾派兵)やカンボジアPKO派兵の「暗黙の承認」を取りつけたのである。また、2001年、アメリカの国家と資本主義中枢を破壊する「9・11」事件があったが、明仁は日本の天皇として、ブッシュ米大統領に異例の弔意伝達を行い、小泉純一郎首相(当時)は政府として、「9・11」の報復を掲げたアフガニスタン侵略戦争への参戦を表明した。これは天皇と首相ともども侵略戦争に参戦する道を開いたこと
であった。また、明仁は参戦したアフガニスタン・イラク戦争からの帰還自衛官を皇居に招いて慰労し、チェイニー米副大統領に対して自衛隊のイラク派兵を誇示した。明仁は侵略戦争への参戦を「国家元首」よろしく支え続けたのである。これは新たな戦争犯罪ではないのか。
◆    ◆
ところで、明仁への「平和天皇」「護憲天皇」幻想は、戦犯天皇裕仁の犯罪性へのリアクションとしても存在しているのではないか。支配階級と裕仁が、天皇は立憲君主制ゆえに戦争に反対できなかったと歴史を偽造しても、また裕仁の「終戦の聖断」で日本の滅亡を救ったと「聖断神話」をいくら喧伝しても、人びとは心から信じたわけではない。しかし、それが逆に、明仁の「平和天皇」「護憲天皇」幻想をつくりだしたといえないか。加えて、沖縄、広島、長崎、硫黄島、サイパン、パラオ、フィリピンへの「慰霊」の旅(憲法第4条・99条違反)は、この幻想を増大させたのである。明仁がテレビで「天皇としての務めを全身全霊」で行ってきたとメッセージすれば、もうメロメロだ。戦争国家への転換と
天皇の違憲政治(元首天皇への転換)の危険な関係を直視しないできた結果にほかならない。
◆    ◆
反天皇制運動を粘り強く行ってきた私たちはいま、ほんとうに問われている。天皇明仁礼賛、象徴天皇制礼賛(じつは象徴的元首天皇制礼賛)を通じた天皇制存続(新たな国体護持)と真正面から対峙する「天皇制廃止」の闘いをはっきりと打ち出すことが求められている。立川テント村など「11・20天皇制いらないデモ実行委員会」は、全国に先駆けて天皇制そのものの存続に反対する「生前退位!?皇族解散しろ!11・20天皇制いらないデモ」を呼びかけた。こうしたデモは、現在とりわけ重要である。私たちも、「天皇制廃止を」を掲げ12・23集会・デモを行う。
 多くの参加を呼びかける。


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